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【毎日・昼まえ・更新したい】ぼくのホーム オフィスには 人間きぶんの 猫が2匹いる  作者: 常に移動する点P


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【10/16】マンションの挨拶エリアとヤクルトの話

ここのところ、映画がちっとも観られず、短編小説を書くほどの余裕もなく、長編を書いてもさしたる盛り上がりもなく、「そんな風に書いているからちっとも面白くないんだ」とカミさんからは叱咤だけいただいた。激励の方が随分不足していて、叱咤70・激励5ぐらいの激励の奪い合いフォークダンスになりつつある。


で、チマチマとエッセイと言えば聞こえはいいけど、日常の出来事をつらつらと書き遺しているわけだ。知らない人の知ることもなさそうな人の、日記やエッセイを読むとするならば、「有益かどうか」というところがポイントだが、先に断っておくと有益な情報が見当たらない。


今日書いておきたいのは、マンションのあいさつシールドについてだ。


僕(我が家)は分譲マンション生活20年目ぐらいの、そこそこキャリアのマンションマンだ。売り出しの頃に買ったから、古参ってやつで、マンション理事会の理事も数回回って来た。さりとて、上下左右のお部屋のかたの名前すら知らない。これは変かもだが、ウチのマンション、玄関前に表札つけていないお家も多い。入れ替わりもそれなりにあって、知らぬ間に賃貸に出している方もいる。


つまりは、知らない人がとても多い。だから近所のスーパーで会っても、その会釈は私へのものか、私の後ろに誰かいるのか?判然としないことが多い。そこで本題のマンションのあいさつシールドだ。


たとえば、マンション内であれば「おはようございます」と挨拶はし合うものだ。駐車場でも、エントランスでも。マンション前の道路でも。知った顔も知らぬ顔も。確信なんて不要なのだ。機械的に挨拶をしておけば無難。これがマンションのあいさつシールドだ。この庇護のもとにあるものたちは、挨拶すればいい。ただ難点は、その範囲だ。マンションから少し離れた道路、交差点、近くのコンビニ。もうこの辺りがグレーゾーンだ。


こうなってくると、挨拶シールド外となる。シールド外では、知った顔のような人に会っても、スンと目線を下げて超他人として接することができる。


問題は、マンション管理人だ。マンション管理人、Aさんとしよう。A管理人はマンション内では制服を着用している。仕事だから、必ず住人には丁寧に挨拶をする。マンション内を出入りする宅配便・料理のデリバリー・工事関係の人・家電量販店の配達・ヤクルトのおねえさん・訪問介護のケア担当の方、そのあたりの方にもしっかりと挨拶している。


挨拶を避けようとする見慣れない人は不審者としてマークするらしい【知人談】



たまに仕事を終えたマンション管理人と道路でバッタリ会うことがある。僕は市内の打合せを終え、家路についているところ。地元の駅前なんかではよく鉢合わせする。顔は知っている。なんなら、行きがけにエントランスで「今日は外出ですか?いってらっしゃい」とまで言われている。A管理人は

僕をしっかりと認識している。


がしかしだ、道端で会うとマンション挨拶シールド外なのだ。挨拶無効。私たちは知らない二人。挨拶していいものか、気まずい。挨拶されれば、返せばいい、大人の対応だ。間違っても自分から挨拶しようと思うな。A管理人のマンション挨拶シールドができれば広めであって欲しいと願う。


ここで、僕が傷つかないパターン順に並べると


1)A管理人が先に気づいて挨拶してくれる。で、僕が照れくさそうに挨拶

2)A管理人は僕に気づかず、僕も気づかないふりをする

3)A管理人は気づいているが敢えて挨拶せず、僕も気づかないふりをする

4)僕が挨拶をすると、A管理人も追従して挨拶してくれる

5)僕が挨拶をしたが、A管理人は気づいていない

6)僕が挨拶をしたが、A管理人は敢えて挨拶をしない


A管理人は10年前ぐらいから着任しているが、道端で会ったことがあるのは5回ほど。その対応はすべて「3」のA管理人は気づいているが敢えて挨拶せず、僕も気づかないふりをするという対応なのだ。誰も傷つかない。平和そのもの。


ある日のできごとにて。打合せが午前中に終わり、地元の駅に着いたのがちょうどお昼。マンションで唯一顔を知っている奥様(=B山さんとしよう)と駅でバッタリ。これが気まずい。共通の会話は、昔マンション理事会の役員で一緒になったぐらい。懇親会でお酒を一緒に呑んだけど、ずいぶん前のこと。マンション内では無条件で挨拶しているもんだから、あまり印象もない。


ちょうどいいところで、撒いて別の道から家に帰らねばと決意を固めたあたりで、A管理人に遭遇する。コンビニにお昼を買いに行く道すがらだったのだろうか。さぁ、いつもの「3」A管理人は気づいているが敢えて挨拶せず、僕も気づかないふりをするのカードを出すだろうと思ったところ、隣を歩いていたB山さん(マンションの奥様)の存在が!


流石にA管理人もマンション住人2名を前にして、スルーはできないだろうと。これは、先に仕掛けるべきだと判断。4.僕が挨拶をすると、A管理人も追従して挨拶してくれる を発動させた。


「こんにちは~」伏し目がちで挨拶する僕。

「あ、B山さん。こんにちわ~」と挨拶返しをするA管理人。

おいおい!これは、A管理人は僕をスルーした。見えていないのか?

「こんにちは、A管理人さん」とB山さんが返事。

【A管理人・B山さん・僕の三つ巴挨拶戦争より】


これだよ、この感じ。ほら、A管理人はB山さんにしか挨拶しないじゃないか!と気まずい。いやー気まずいと思った瞬間驚きの返事がA管理人より。ちなみにこの時点で三人の足は止まっている状態だ。


「ご夫婦でお出かけですか?」とA管理人。


目を白黒させる僕とB山さん。お互いのパートナーの雰囲気は知らないが、似ているのかもしれないとしても、A管理人は僕とカミさん(本物の方ね)でたまにエントランスで一緒になって挨拶することも多い。少なくとも僕のカミさんは知っているはずなのだが(まぁ、人多いしね。覚えてられんかもね)。。。


訂正せねば、夫婦ではないことを。B山さん、訂正して!と念ずる。「夫婦じゃありませんよ」というのもなんだか、変な空気になりそうで。。。


「ちょっとお買い物に行ってきた帰りなんです」とB山さん。

グレーな返事をする。夫婦であることを否定せんのかい。ここはさりげなく他人感を出さねばと。


「あ、すみません。僕、ちょっと急いでるんで」と僕。その場を不自然に離脱した。夫婦の空気感を出さずしての得策解答だったとその時は思ったのだ。


裏目に裏目に出たような、挨拶だった。これは、もう少し積極的にマンション挨拶シールドを広げなければと思ったのだ。臆病になるな、大人だろ。もっと積極的に挨拶すればいい。なんなら、全然知らない人に挨拶したっていいじゃないか。「こんにちわ」と言われて、嫌な人なんていないと子供の頃祖父が言ってただろと。


後日、カミさんと近くのコンビニで。知ってる顔がいる。間違いない。マンションでよく見る顔だ。コミュ障ではない、僕はコミュニケーションマンという心意気で、「こんにちわ~」とマンションの住人(女性)に挨拶した。

若干の間をおいて、「こんにちわ」と。よし、これでいい。近隣コンビニまではマンション挨拶シールドを広げた。


コンビニを出ると、

カミさんから「あの人、知ってるん?」と。

「いやいや、あなた挨拶した?マンションの人やで」と僕。

「ちゃうで」とカミさん。

「いやいや、いつも見かけるから覚えてるし」と僕。

「ヤクルトの人やで」とカミさん。

「え?」と僕。


そういうこともあります。挨拶は心と心をつないでくれる大切なことば。挨拶して損はありませんから。というお話でした。

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