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高校生

作者: 津澤

思ってたことを書いてみました

ぼっち男子高校生の日常を振り返り、ここに書いてみることにした。しかしなぜこれを書こうと思ったのか特に理由はない。どのように書けば良いのか分からないので手探りで書いていく。



先に断っておくが、学校で友達が全くいないわけではないのだ。ただクラスで友達と呼べる人間がいないというだけだ。そこで学校に友達がいるなら、大丈夫ではないかという人もいるはずだ。確かに絶対的なぼっちというのではないがクラスに友達がいないと困るときはたくさんある



 一つ目に、体育の時間だ。

「自由に二人組作ってね」

悪魔の言葉だ。これで一人残ることで再認識する。自分は友達がいないぼっちだと、突きつけられる。そこから先生とペアを組むか、二人組に入れてもらうかの二択だ。二人組から三人組となり、三人で回していくのだが、いかんせん気まずい。特に知り合いでもなく、雑談に花を咲かせることは不可能だ。

「しんどいな」「そうやな」・・・・・・

終わりである

特に辛いのが協力系の運動するとき、一人がミスをすると静寂が走り、時が止まり、ゆっくりと動き始めるのだ。これはバレーが特に当てはまると思う。一回のミスの責任が重いスポーツ程、絶望の波はとても大きかった。





二つ目はペア作りだ。

これは実体験だが、文化祭の出し物でダンスをステージの上でやることになった。制限時間は十分間と限られた時間の中で、四曲分やることになった。一曲目は男子、二曲目は女子、三曲目はダンスが上手いメンバーを集めた精鋭部隊。そして問題の四曲目が、クラス総勢二十九名によるペアダンス。


二十九名によるペアダンス。


もちろん一人だけ余ってしまった。まあそれは仕方ない。もともとやる気もなかったので、覚える量が減ったので良いことだ。ペアダンスをする四曲目は最後の曲だった。故に曲の最後にポーズを取り、終わるのは必然だった。


そして迎えた本番の日、一曲目が終わり、ステージ横に隠れる。次の曲のために衣装を急いで着替えている。ニ、三曲目と終わり盛り上がりは十分だ。最後の曲の音が鳴り、ステージに駆け出す。客に見られることのないように奥に隠れた、一人を置いて。壇上で輝くクラスメイトを見つめながら、ただひたすらに撤収のときを待ち続けていた。

後日クラスラインで共有される最後の決めポーズ。二十八人の輝いた笑顔が写っていた。



独りというのは悪いことではない。むしろ人生ハードモードで生きてる強者だと呼べる。ぼっちはダメだとか、ぼっちだと楽しめないなど言いたいわけではない。独りなりの生き方や楽しみ方もあるが、難しい。本やゲームが主だ。その中でも、本は特別だ。どんな人間でも輝きを持たせてくれる。それこそぼっちの人間も可能だ。だが、所詮は空想の世界で、現実は綾小路や比企谷八幡のようになれない、そして特別になれる能力もなかった。独りでいるのは別に孤高を気取っているわけではない。しかし彼らの特別に魅了され、少し憧れはあった。でも、なれない、不可能だ。これが現実だった。


現実は本の中のようには上手い世界ではなかった。

現実のぼっちは何もないのだ。文字通り本当に、何も。









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