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Fluff traveler

作者: 城河 ゆう

 みんなでいるのは楽しかった


 一人では小さくても、みんなで集まって、一つの大きな“花”になれるのが誇らしかった


 成長して、姿も変わっていって


 私達は今、みんなで過ごしたこの場所から、旅立とうとしている


 思い出の詰まった大切な荷物を、たった一つだけ持って


 強く吹いた一筋の風にさらわれるように


 みんな、一斉に旅立っていく



 最初はみんな同じ方向に


 それでも


 ほんの少し進んで、でもやっぱりまだ名残惜しくて、戻って行っちゃう子がいたり


 あっちへフラフラ、こっちへフラフラ、道草ばかりの子がいたり


 そのまま、風に乗ってどんどん先に行ってしまう子がいたり


 仲良しの子と一緒に行く子がいたり


 あんなにずっと一緒にいたけれど


 考えることはみ~んな違って


 それぞれが思うまま、心のままに旅をしていく



 私だってそう


 風の吹くまま気の向くまま


 目的地も決まっていない旅を、のんびりと続けていく


 いつかどこかで見つかるハズの、お気に入りのその場所で


 昔の私達のように


 みんなで一緒に、一つの“花”を咲かせられるような


 ――そんな子達を育てよう



 そうしていつか、他のみんなも集まってきて


 もっと素敵な場所になったなら


 一面に広がる、黄色い花の絨毯で


 訪れる人達を、明るい気持ちにしてあげたい

 

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― 新着の感想 ―
[良い点] ∀・)温かい気持ちになれる作品でした。 [気になる点] ∀・)城河ゆう版「野に咲く花のように」みたいな? [一言] ∀・)とても素敵な読了感がありました♪♪♪ありがとうございました♪♪♪
[一言] この前散歩中に丁度この子達を見かけまして、もう春からほんの少しずつですが夏に向けて歩き出しているのかな……なんて思いました。 皆でひとつの花だったものがそれぞれに旅をして、ゆくゆくは黄色い絨…
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