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第2話 『主』

木々が生い茂る密林の中、少年は一人歩いていた

大きな布を被っているため顔は見えない


「ここ・・・・どこだ?」


少年は道に迷っていた

神になるための『ピース』を探すために密林に入ると

道がわからなくなってしまったのだ

すると前方から声が聞こえてきた

耳障りな男の声

少年は草をき分けて近づいた

そこには数人の男達が地面に座って金を数えていた

少年が歩を進めると男達も少年に気付いたようで、少年に歩み寄った

「何か用か?ガキ」

男達の座っていた場所には40歳ほどの男が倒れていた

「あんた達山賊か?」

少年は布の下からのぞいている口を動かして訊いた

すると男達はいきなり笑い出した

「おいガキ、俺達が山賊じゃなくてなんに見える?」

「それもそうだな、幼稚な山賊にしか見えない」

少年はそう言うと倒れている男に近寄った

「大丈夫か?」

「・・・・・・ぅ・・・・ぁ」

どうやら死んではいないようだ

だが速めに医者に見せた方が良いだろう

少年が男を担いで立ち去ろうとしたとき

左右から木が丸ごと1本ずつ飛んできた

(こいつ・・・・能力者か)

少年は男を担いだまま上に飛び上がった

そして着地したとき、前には先ほどの山賊がいた

「誰が幼稚だと?ガキが調子のってんじゃねぇぞ!!」

「そんな短気なのが幼稚だってんだよ」

少年は山賊がり出してくるパンチを全て交わしつつ

確実に攻撃を当てていく

「せっかく『剛腕ストロング』の能力持ってんのに、幼稚な上に雑魚だな」

その言葉で山賊は完璧にキレた

腕には血管が浮き上がり

顔は真っ赤になっている

「死ねよ!!ガキィ!!!」

山賊の全力のパンチは少年の腹に直撃した

拳が腹に触れた瞬間、少年は木をへし折りながら吹き飛んでいった

「ハァ・・ハァ・・どうだ!」

少年は巨木に衝突したところで止まっていた

ピクリとも動かない

「やっぱ親分の『剛腕ストロング』はスゲェや!」

「見てくださいよ!あのガキ死んだんじゃないっすか!?」

「当ったり前だろ!行くぞ」

山賊たちは少年と逆方向に歩き出した

すると山賊の一人が妙な音を察知した


パキパキ・・・・ミシ・・・・ジャリッ・・・・


山賊が後ろを向いたとき少年は山賊の目の前まで迫っていた

「おらぁ!!」

手下の山賊は地面に叩き伏せられそのまま気を失った

ほかの者達も動揺している

「なっ・・・確かに死んだはずだ!内臓が潰れるのも確認したぞ!?」

確かに少年の服の腹部は大きな穴が開いていた

しかし少年は何事も無かったかのように歩いて向かってくる

「あんたの『剛腕ストロング』なんて俺の能力には足元にも及ばないよ」

「なっ・・・・!!」

「遊ぶのも飽きたから終わらせてやるよ」

少年はそういうと今まで被っていた布を剥いだ

その腰には日本刀が2本、鎖でつながれていた

そして少年は静かに刀を抜き放つと山賊に飛び掛った

「う・・・・うわああああああああ!!」


ズチュッ


少年の日本刀は2本とも、山賊の心臓を貫いていた

山賊はゆっくりと地面にひれ伏した

「じゃあな」

少年は死んだ山賊の密林の地図を拝借し

襲われた男を近くの村まで運んでいった



数日後

「う・・・・ん・・・?」

男は病室で目を覚ました

「目が覚めましたか?」

横に座っていた医者らしき女性がは話しかけてきた

「密林で山賊に襲われてたんでしょ?親切な人が助けてくれたのよ」

「その人!名前はいってましたか?」

男は女医に命の恩人の名前を訊こうとした

いつか出会えた日、恩を返すために


「えっと・・・・確か『リオ・スロード』って言ってたわ」



同時刻、リオは洞窟の中で一人歩を進めていた

「あの人、助かったかな・・・・」

リオは山賊から助けた男のことを思い出していた

そして山賊の荷物から拝借した手帳を覗く

そこには次に向かう街の見当が書かれていた


「ど・れ・に・し・よ・う・か・な」


リオは指を順番に動かしていって最後に止まった街に行くことにした

そして最後に止まったところに書かれていたのは

「・・・奴隷の町・・・『サイドレンド』・・・・・」

リオは若干嫌気がしたが、かまわず進むことにした

サイドレンドならこの洞窟を抜けた先にある


リオは歩き続ける

次の目的地は『奴隷の町、サイドレンド』

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