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シノブと陰険根暗げじげじ教授


 前略、お母さん。お元気ですか。


 あなたの娘、多英 忍(たえしのぶ)は今、異世界にいます。


 大学時代の後半は私、就職活動に明け暮れてましたね。何十社も履歴書を送って面接や試験を受けてはお手紙で「うちの会社では不合格だけどどっかで素晴らしい将来を得られるといいね! 幸運を祈る!(要約)」ってお祈りされて……。


 なのに気が付いたら異世界にいて、まだ右も左もわかりません。大変苦労しています。


 アーベントっていう王国で王立学院の事務員みたいなことして働いているんだけど、お母さん、これってある意味では就活完了したと言っていいんでしょうか……。




「何度言えばわかる?」


 耳触りのいい声が私を罵倒をする寸前だ。上司がキレる直前ほど歌うように美しく言葉を紡ぐのは、彼が魔術師だからだろうか。お陰で受ける精神ダメージもかなり大きい。


 次に来る罵り言葉を予想しながら、私は彼の背後にかけられたタペストリーに見るともなく目をやった。星のモチーフにいくつもの円や幾何学模様が折り重なっている。神経質そうに上司の指先がコツコツと書斎机の表面を叩いた。


「聞いているのか?」

「はい。聞きたくないけど耳はそっち向けてます」

「なんだと?」

「ローゼンシュティール教授。先程も言いましたが、教授の希望は規則に沿ってませんから、私たち事務方じゃ対応出来ませんよ」

「それはお前が無能なだけだ」


 言いやがった。目の前の男は頰にかかる長い黒髪を鬱陶しそうに払いのける。その仕草さえちょっとした絵画になりそうな美しさを持っているが、美人は三日で見飽きるというやつだ。今じゃ逆に憎々しささえ覚える。

 それにこの男、自分が並ならぬ美貌の持ち主だということを自覚しているので、下手にそこを褒めてもつまらなさそうな顔をする。虫ケラを見る目だ。

「それが何の足しになる?」なんて言われてみなさいよ、千年の恋も醒めるってもんよ! しかもこいつ時々鏡で自分の顔じっと見つめちゃって、ナルシストか? ナルシストなのか?


 黒絹の長い髪に、宝石をはめ込んだような深い輝きの青い瞳。そして長い手足に指先まで整った恵まれたスタイル。アーベント王立学院、魔術科呪文構築専攻の教授、スペルクラフトマスター。

 エメリヒ・ローゼンシュティール。


「この冬に魔術科へ来るのはただの魔術師じゃない。私の師であり、偉大な魔術師ヴァルヴァラ・アカトヴァだ。学院の狭い迎賓室など失礼にあたる。ヴェーヌス最高の迎賓館を借り受けるべきだ。少し考えればわかることだろう。それともその小さな頭ではそこまで考えが及ばぬか」

「教授。恩師を丁重にもてなしたいお気持ちはわかります」

「ならなぜ早く手配しない」

「先程も言いましたが! 学院には学院の規則があって、大事な大事な特別講師であっても、規則の範囲内でおもてなししなきゃならないんです。下手に前例を作ると領主から何度もヴァルト館を借りることになるし、ヴァルト館をご用意できなかった方が出た時に非礼にあたります」

「ヴァルヴァラ師はお前の考えているより重要な客人だ。まあ、『余所者』のお前が理解できぬのも無理はないがな」

「で〜す〜か〜ら〜!」


 このやろう。異世界人相手だからこんなに言葉が通じないのだろうか。肩を落として一つ息を吐く。……こうなったらアレだ、社会人になった時のためとものの本で覚えたあのフレーズを使う時だ。


「わかりました。この件は一旦持ち帰らせていただきます。確認してきますから」

「なるべく早くしろ。『余所者』は知らぬだろうがヴェーヌスの秋は短い」

「……わざわざご教示ありがとうございます。では失礼しました」


 大股に教授の執務室から出る。

 余所者、余所者と。この世界に来てそのフレーズを言う人間は少ない。使われるときはだいたいこちらの常識を知らない無知さを馬鹿にするときだ。




 廊下を数歩歩いたところでレースの縁取りが付いた白い布切れで頭を覆った女の子が向かいからやってくる。

 そばかすの浮いた顔に、大きな茶色の目が愛らしい子だ。彼女はリスみたいな目で私を見つけると、臭いものでも嗅いだように鼻の頭に皺を寄せる。


「おお、嫌だ。こんな所まで野良猫が歩き回るなんて」


 何回か呼ばれてやっとわかったけど、野良猫っていうのは私のことらしい。まあ吊り上がった目とか、確かに猫っぽいと言われればそうだけど、あの陰険教授のお陰で可愛らしいものに思える。


「何を考えてエメリヒ様のお部屋に出入りしているか知りませんけどね、あの方にはゾフィお嬢様という聡明で美しい婚約者がいらっしゃるの。あなたみたいな小汚い野良猫が釣り合う相手じゃないわ」

「何度も言いますけど、私のはただの仕事ですから」

「立場をわきまえなさい、『余所者』が」


 フン、と顎を逸らして彼女は教授の部屋に入っていく。

 彼女はオリヴィエと言うらしい。自己紹介なんてされたことないから同僚からの人づてだけど。

 オリヴィエは侍女で、自分の主人のゾフィお嬢様が大好きなのだ。今日みたいにお嬢様自慢をちょいちょい挟んでくるから自己紹介もまだなのにお嬢様の紹介だけされてるみたいな状態でもある。そしてああやって時々彼女の愛するゾフィお嬢様の婚約者であるげじげじ陰険虫教授への差し入れを届けにくるのだ。


 やれやれ。今日はオリヴィエちゃんにも会うなんて厄日だろうか。肩になんか載ってるのかも。重い気がする肩を竦めて、また歩き出す。




 王立学院の魔術科は『塔』と呼ばれる巨大な円柱の建物で、隣に騎士科のこれまた大きな城館が隣接している。『塔』は上の階層に行くほど小難しいことを教えるお偉い教授が研究室を構えている。逆に下に降りるほどそれ以外の食堂や学生寮、空中庭園などの施設になる。


 塔の一階、大きな中庭を挟んで騎士科と接する部分、一見突き当たりのような真っ平らな壁がある。

 そして大きなアーチ型の扉のない入り口。

 これ、塔の構造から考えたら円柱の建物に真っ直ぐな壁があるってことは、区切られた中は半円形の部屋だと思うじゃない?

 でもここは魔法が使える世界。中は長方形の奥に広い空間になっている。

 回廊の両脇に学生課、入試課、就職課、助手課、経理、人事、警備、等々がズラッと並んでいる。結構壮観で、私は好きな眺めだ。


 騎士科にも同じ入口の壁があって、もう一つ、学院の門のすぐ横にも同じものがある。

 私たち職員が三つの出入り口のうちどれかに出かけるときはアーチの手前で円盤のようなものを操作する。

 これだけ空間を操作する魔術は魔術の中でもかなり高度らしい。

 そんでここまで設計できるってことは一級建築士的な能力もいるんじゃないだろうか。


 私が属しているのは助手課。入試課や学生課、就職課よりちょっとだけ奥の部屋だ。

 木の扉を押し開くと中で十数人の人たちが忙しそうに働いている。

 ある者は机に向かい、ある者は通信用水晶に向かって何かを拝んでいる。よくわかんない機材を運んでいたり、書物を箱に詰め込んでいたり、本当にいろんな仕事をしている。入りたてのひよっこの私にもまだよくわからないものもある。


「ただいま戻りましたー」

「お帰りなさい、シノブさん」

「テオさん、聞いてくださいよ〜」


 テオさんは私の指導役の先輩だ。私の泣き言に顔を上げてズレた眼鏡を直す。特徴的な鉤鼻がちょっと知的な感じだ。


「ローゼンシュティール教授と相性悪いですねえ」

「あっちの問題です。余所者、余所者って。馬鹿にしてるんですよ!」

「まあ実際そうですし」

「テオさん?」

「『旅人』のことを蔑んで言うのは褒められたことではありませんけどね、教授は羨ましいんじゃないですか。魔術師だし」


 こちらにやってきた人間は『旅人』と呼ばれる。

『旅人』は皆魔力の量が豊富で質が良いらしい。国は『旅人』を保護して魔術に関しての教育を行う。傍目には手厚い支援に見えてやっかまれることもあるが、長じれば国益になると考えている人の方がこの国では多い。

 それは書物に使われている紙一枚とってもそうだ。製紙の技術や上下水道施設、ふとしたところで元いた世界の気配を感じる。


 そう、こっちに迷い込んでくる人は結構多いのだ。そして、私もそんな一人。


 ここはアーベント王国の中でも北方にある都市ヴェーヌス。

 私は気が付いたら古ぼけた噴水の前に座っていた。

 そこがヴェーヌスの領主が代々守る聖域で、警備の兵に取り囲まれて最初はどうなることかと思った。

 運が良かったことに、ここの領主は若くて身軽だ。彼はその日のうちに捕獲された私に直接面会し、私を『旅人』だと判断した。


 学院に放り込まれることになったものの、今更もう一度学生をやるのもなんだったので、助手もしくは事務員のような扱いで働く傍ら魔術を教わる事になった。


 学院の生活は慣れてきた。ローゼンシュティール教授以外は。

 あの気難し屋の口の悪い男は本当に例外だ。同じく事務として働く人や学生たち、教授陣は少し癖があるが、まずまず良好な関係を築けていると思っている。


「いいえあれは絶対差別してます」

「嫌ってますねえ」


 テオさんは話しながらも手を動かして、書類を完成させた。書き終わった紙のインクを風の魔法で乾かして、数枚まとめて机でトントンして揃える。


「あっちが嫌ってるんです」

「まあどっちもどっちですね。それで、今度は何ですか?」

「教授の師匠が冬に特講やる件で。ここの迎賓室はダメだって言ってるんです」

「ああ、アカトヴァ教授ね」

「しかも、ヴァルト館を抑えろとか言ってるんですよ!」


 ヴァルト館はヴェーヌス一の迎賓館だ。領主様の別邸で、それこそ王族や高位貴族などの大切な客人が滞在するときに使う。ヴェーヌスの抱える学院とはいえ、いち教授のわがままで使える場所ではない。


「シノブさん。アカトヴァ様はね、ちょっと例外なんだよ」

「例外?」

「うーん、説明してたらローゼンシュティール教授が待ちきれないだろうから、とりあえず領主様のところへ行っておいで。用件は水晶で僕が伝えておいてあげるから」

「ええ……? わかりました……」

「でもね、シノブさん」


 テオさんがこちらに向き直った。ピリッとしたものを感じ取って、思わず背中が伸びる。


「今回のことは例外だけど、ローゼンシュティール教授は研究のことになると度がすぎる。いつも突発的に物品購入の申請を突っ込んできたり。ありえない額のものだったり。ありえない量の資材だったり。あの黒い悪魔は君の担当だ。これから、ちゃんと、御せるようになりなさいね?」

「ふぁ……は、はい……」


 普段柔和なテオさんから表情が抜け落ちるとまじで無だった。無すぎて真の闇を感じる。

 本能的な恐怖を感じて私は涙目で頷いた。






 ヴェーヌス領はアーベント王国北方に位置すると言ったけれど、秋口の今塔の外に出るとかなり気温が低い。厚めのマントを羽織って出掛けなきゃいけない感じだ。

 北の国境の一部を守る土地で、国境線を描くように険しい山脈がそびえ立っている。針のような葉を持つ針葉樹の生い茂る山の頂は年中うっすらと白い雪をかぶっていて、美しくも荘厳な姿で領地を見下ろしている。

 そんな山々を背にするように学院は建っていて、そこから南に領民の暮らす街が広がっていた。

 古くは国境からの侵入者や災害を学院の人間たちが防ぐ防波堤の役割もあったと聞く。国立の魔術師の見習いや騎士の見習いを養成する機関だもんね。


 領主のいる館は街と学院の真ん中にある。領地を上から俯瞰すると少し南よりの中心に位置する。

 塔も騎士科の城館も立派で広大だけど、領主の館もかなりのもので、まあとにかく大きいし広い。

 なので移動コストがかかるため、ここでも面白いものが使われている。

 それが事務棟奥にある石版だ。

 一見すると女神や精霊の石像が置かれて鑑賞用のスペースにも見える。中心で精霊が差し出す石版に書かれた文字の中からある文字列をなぞると領館に移動するという便利アイテムだ。あっちにも玄関ホールに同じ石版があり、そこへ転送される。

 転送先は領館の他にもいくつかあるらしいけど、まだひよっこの私には順を追ってそのうち教えてあげるよとはテオさんの言だ。


 私はひとつ息を吐くと髪と服をちょっと手で整えて、石版をなぞった。

 身体の内側からふわっと持ち上がるような感覚。視界がまばゆい光に満たされ、次に目の前が開けたときはだだっ広い室内にいた。


 見上げるほど高い天井から下がるシャンデリアや、大きな花瓶に美しく飾られたたくさんの花。磨きこまれて艶を帯びた床。これが玄関だというから驚きだ。

 館の使用人がこちらにやってきたので、名前と用件を伝える。テオさんがちゃんと伝えてくれていたから、すんなりと領主の執務室へと案内された。


 重々しい扉の向こうにはまさにファンタジー世界の登場人物らしい美青年がいた。

 金色の髪に同じ色のカールした睫毛に囲まれた碧眼。長い髪をベルベットのリボンでまとめて、背中に流している。白い顔の中心に、真っ直ぐな鼻筋に整った少し厚めの唇。仕立ての良いシャツに細いながらも男らしい線の身体を包んでいる。

 ただし今は書類に囲まれて難しい顔だ。


「やあ、シノブ。久しぶりだね」


 美青年は私に気付くと難しい顔を緩めた。

 キラキラとかピカーって効果音がつきそうだ。こっちに来る前なら少しはドキッとかキュンとかしたかもしれないけど、今の私は彼の体調の心配しかない。

 ヴェーヌスの領主は学院の院長も兼ねているのでかなりの激務らしく、いつきても彼は書類に囲まれている。まあ執事さんも使用人さんたちも優秀らしいからちゃんと睡眠も食事も摂ってるだろうけど、たぶん忙しいのはうちの教授たちのせいだろう。

 すみません、なんか、教授たちの研究への情熱って、いつどんなタイミングで爆発するかこっちもわからないもので……。


「お久しぶりです。領主様」

「ルートヴィヒでいいって言ってるだろう? 肩が凝るのはこいつ相手だけでいいよ」


 1枚の紙を片手に彼は肩をグルグル回した。


「君も大変だね。今度はどんなわがまま言いだしたの、あいつ」


 あいつとはあの陰険、いやあのローゼンシュティール教授だ。

 教授は飛び級しまくって若くして六つほど年上の領主様と同級生だったらしい。


「それが、ローゼンシュティール教授の師匠で、ヴァルヴァラ ・アカトヴァ教授がこの冬に特別講義を開かれるんですが、その宿泊先の件で……」

「ああ、アカトヴァ教授のことか……あの方はエメリヒの恩師なんだよ」

「そうらしいですね。それで、ヴァルト館を使いたいと言っているんです。学院の迎賓室ではダメだと」

「なるほどね」


 ルートヴィヒは納得したように頷いた。


「君が知らないのも無理はない。アカトヴァ様はこの国において魔術の祖で、学院の創設者の一人だ」

「えっ?」


 私は思わず聞き返した。学院が出来たのはここ十年二十年の話じゃない。百年単位だ。


「あの方はハーフエルフなんだ。もう二百歳はいってるかな。本人ははっきりと言ったことないけど」

「ハーフエルフ……」

「こちらでもとても珍しいんだけどね。エルフはほとんど北のラススヴェートよりもまだ向こうに引きこもっているから」

「ほへー……」


 そういやここ異世界だった。ハーフでもエルフがいるとは。

 私は領主様の前だというのに間抜けに口を半開きに感嘆の声を漏らした。


「この国の人間は皆あの方を敬愛しているけど、エメリヒは特に、アレだろ?」

「崇拝してますね」

「そう、それ」


 ここまであけすけに答える人間はあまりいないのか、彼は愉快そうにククッと肩を揺らした。


「今回の申請は受け入れるよ。アカトヴァ様は国賓みたいなものだからね、ヴァルト館を使ってもらうのは当然だ。他の特別講師とは訳が違うから」

「ありがとうございます、助かります。教授は私を何も知らない余所者だって言うばかりで……無能だの何だのと罵る前に教えてくれれば早い話だと思いませんか?」


 思い出すだけで腹が立ってきた。同じ美男子でも領主様とじゃ光と闇だ。

 陰気に塔の狭い部屋で鏡を覗き込む教授……お似合いだ。ついでにキノコと暗雲効果も心の中の背景に飛ばしておいてやろう。心の中で憂さ晴らしする私に苦笑して、ルートヴィヒ様は肩をすくめた。


「仕方ないね。君って面白いから」

「……はあ?」


 領主様に対して失礼ながら、ドスの効いた声で聞き返してしまった。気にせず彼は猫のように目を細めて微笑んだ。書斎机の上で両手を組む姿が画になる。


「エメリヒは誤解されやすい人間だから、君みたいに真正面からぶつかってくれる子なんて今までいなかったんだよ」

「いや、私だってできればぶつかりたくありませんよ……」


 仕事だから仕方なくやってんのよ、こっちは! 私と同じ23でしょ? めちゃくちゃ大人気ないですからね?


 忙しい領主様にぶちぶち愚痴を言うわけにもいかず、これ以上は口を噤んだ。




 ヴァルト館を借りることになり、その場で申請書を書いた。これくらいの書類作成はもう慣れたもんだ。

 それにルートヴィヒ様から了承のサインをしてもらい、またテオさんの元に戻ると、彼はにこやかな顔で書類を受け取った。

 鉤鼻に引っ掛けた眼鏡をくいっと持ち上げながら書面を改める。鳶色の目を書類に向けたまま、穏やかな声で私に言った。


「だから言ったでしょ、アカトヴァ教授は例外だって」

「よくわかりました」

「まあ師匠が例外だからって、弟子も異例なことが多いの、困るんだけどね……」

「ほんとにですよ……」


 複製してもらったものを控えとしてあの陰険に渡さなければいけない。

 テオさんから控えを受け取りながら、キリキリしてきた気がする胃のあたりを撫でる。絶対勝ち誇ったように馬鹿にするんだろうな。顔がありありと思い浮かんで想像だけで憎たらしくなってくる。


「あの後、映写用の水晶を大量に貸せとか、実習用の物品が必要だとか連絡があったんだけど、シノブさん、確認よろしくね?」

「……はい」


 言外に『無駄遣いさせんなよ』って声が聞こえた気がした。


ここまで読んでくださってありがとうございます。まだ続きはこれからぼちぼち書いてるんですが、筆が遅いため更新は遅めだと思います。のんびりお待ちください。


学生課とか経理とか、現実の用語なるべく入れたくなかったんですけど、あいにく裏で設定してるぐらいの時代の大学って事務関係どうしてたのか調べ方が下手で全然出てこなくて……もしご存知の方いたら教えてくださるとありがたいです。

大学自体が、最古の時代は知識のある人のところへ集まって勉強会する、みたいな、ギルドに近い形だったというのはなんとなくわかったんですけど……トリニティカレッジとかあの名残でしたっけ。人がそれだけ集まればいろんなお仕事が生まれると思うんですけど、どうしてたんでしょうね〜。


あと、異世界にやってくる人が結構いるので都合のいいところでポロポロ現実世界と似た便利グッズが色々と出てくる予定です。


2019/08/24 迎賓館の呼称変えました。耳で記憶してた名前なんですけど、まあこの単語自体はよくあるやつだし〜と軽い気持ちで名付けたんですけど、あっ一緒やん! と気付いてしまって。気になったらもう負けですね。変えました。

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