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七話 お祭りの準備(シロ) 2

遅くなりましたが続きです。

僕、シロとルフェルがいかにも格式高そうな服屋『フリエット』に着くと、尻込みしている僕を放って、ルフェルが中に入っていった。僕も慌ててそれに続くと、扉が開きながらベルが鳴った。しばらくすると店の奥から声が聞こえてきて、中から若めの女性が出てきた。


「いらっしゃい。あ、父さん。また来たの?」


「ああ。今日は坊ちゃんの服を見に来たんだよ。」


「ああ、警備隊長さんのとこの子だっけ?こないだの大火事の時に活躍したっていう。あれ?そういえばもう一人いたんじゃなかった?」


「ハルカ、ちょっと。」


ハルカと呼ばれた女性はルフェルに店の奥に連れて行かれてしまった。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「なになに、どうしたのさ。」


「シロ様の兄弟のクロ様はお前がさっき言った大火事で亡くなられた。」


「......まじ?」


「まじだ。お二人はとても仲がよろしかった。今日幼馴染の少女と遊びに行くのは、それを忘れていただくためでもある。いいか?決して邪魔はするなよ?」


「わかったよ。...了解。」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


二人が戻ってくるのを待っていると、後ろでベルが鳴って、人が入ってきた。その中の他と比べて小さい一人が僕を見つけて叫んだ。


「ええええぇぇぇ!!!シロじゃない!なんでいるの!?」


「え、ルリエ!?そっちこそなんでいるんだよ!?」


「お嬢様の服を見に来たんですよ、シロさん。」


僕の質問に答えたのはルリエの家の使用人のフユハさんだ。ちなみにほとんどルリエの従者みたいな人なので僕も当然面識がある。


「ああ!なんでフユハが答えるのよ!私が言いたかったのに!」


「そうだったんですか?それはすいません。シロさん、すいませんが一回忘れてもらえます?お嬢様が言いたいそうなので。」


「え、あ、はい。わっかりました...。」


「ありがとうございます。それでは聞いてください、ルリエお嬢様で、『理由』」


「ちょっと!ちょっと!何歌うみたいな雰囲気になってるの!?シロも忘れるとかいいから!これじゃ私がわがままみたいじゃない!」


「大丈夫ですよ、シロさんは忘れておられますし。それに、わがままな方が好かれるかもしれませんよ?」


「べ、別にシロに好かれようなんて思ってないんだけど!?」


「あれ?私、シロさんとか言いましたっけ?」


「っ!......。フユハ、........あとでね?」


「あ、ごめんなさい。謝りますから。」


「ふふふ。ダ・メ・♡。」


うわぉ。.......................。

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