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二話 調べ物♪

さて、訓練をしなければならない。なぜか…。


「今のままじゃお祭りに行けない!」


そう声を出す僕の隣には祭りを提案した幼馴染、ルリエが呑気に拍手している。


「ああ、お祭り!人々の喧騒が詰まった素晴らしい催し!お祭りに参加するのはこの町の民としての義務だ!そこで!緊急会議を開催します!」


「おお〜。」パチパチパチ。


「お祭りに行くにはどうすればいいと思いますか?」


「一週間以内に『技能』を覚えればいいと思います!」


「そう、その通り。その通りなのだがこれには問題があるのだ。わかるかね?」


「はい!一週間以内に『技能』を覚えるのは難しいことです!」


「そう!そんな事例はない、 ...ことはないけど大変稀です!そこで、手っ取り早く『技能』を覚える方法を探しましょう!」


「はーい!」


ルリエがそう元気よく返事した後、僕らは今後の活動内容を決定した。


活動内容は、まず僕が帝都の図書館で『技能』について書いてある本を端から読んでいく。そしてルリエは、自身の家を探して秘術や、特訓方法について書かれたものを探す。僕の家を調べないのは、そんなものがあるのなら父がすでに僕に使っているだろうという判断からだ。そして調べたものを明日の活動終わりに報告するということも決めておいた。


そうして僕らはそれぞれの行動を開始した。



僕は家から歩いて20分の帝都帝国図書館に着くと早速『技能』について調べ始めた。結論を言うと、1日目は収穫がなかった。知らなかったこともあるにはあったが、早期習得についての手がかりはなかった。


<調べたこと>

・『技能』には適性があり、それは種族や個人によって変わる。

・『技能』は適性がなくとも、鍛錬によって使えるようになる。

・『技能』には上位互換があり、上位であればあるほど消費する魔力の量が増える。

・上位の『技能』が使えてもその下位互換が使えないことがある。

・『技能』は『特性』と違い、進化することはなく、レベルⅤが上限である。


簡単にまとめるとこの五つで、本によって多少の差異はあっても大筋はこれらであった。


「うーん。これといって目ぼしいものはなかったな〜。適性がなくても鍛錬で使えるようになるのは初めて知ったけど、僕が知りたいのは短期修得の方法だし関係ないかな。」


僕は何冊か本を借りてから家に帰り、寝るまでに借りてきた本を全て読んでから眠りについた。


翌朝、僕はまた図書館に行って本を読んだ。今日は昨日とは違い、ある二つの種族について調べた。一つは僕に似た『翼人族』という種族で、肩に翼を持ち、妨害系の『技能』を主に使いながら機動力をもって戦う種族だ。もう一つは『魔人族』という種族で、頭にツノを持ち、多種多様な『技能』を使う種族。高い魔力感応力をも持つツノを媒介として、通常よりも低い魔力量で発動することができ、かつて最強の一角として世界中から恐れられていた。ちなみに、ルリエの先祖の一つである。


僕はまた幾つかの本を借りて、ルリエとの調査報告会に向かった。

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