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魔装を駆使して成り上がる(仮)  作者: 伊藤 大地
8/10

Ⅶ-新たな家族と学園

寝起きで書いたので誤字とか多いかもです。


※PVが1000超えました。感謝の極みです。まだ書き慣れてないので拙い部分もありますが、これからもよろしくお願いします。

 魔装を作った日から3年、俺は15歳の誕生日を迎えた。

 あの日の夜。両親が隣の部屋で乳繰り合ったおかげで、ちょうど1年半前に妹ができた。

 俺と似た髪色の銀色なのだが、父親の髪色がスカイブルーなので銀色に若干ブルーが入った感じになっている。目は母親からの遺伝で赤い瞳をしていた。

 

 はじめて、妹ができたので最初は戸惑うことばっかりだったのだが、1年も経てばだいぶ慣れてきた。

 困った事といえば、俺が世話をしすぎたせいで俺にばっかり懐いてしまい、両親が名前を読んでもほとんど反応しなくなってしまった事だろうか。

 

 妹の名前は「カーチャ・スヴェンテ」。

 元気で、好奇心旺盛ないい子だ。俺が呼べば返事してくれるし。

 最終的には最初に発した言葉が「にーたん」だった。これには心にグッときた。やばい俺。シスコンになりそう。


「にーたん!」

「おー?どうしたー?カーチャ。」


 まだ歩くのもおぼつかない様子で、たまに転んでしまうこともしばしばあるが、最近ではだいぶ一人歩きして家の中を歩き回っている。

 そんな様子で、カーチャが俺の足をぺちぺちと叩いてくる様子がなんとも可愛い・・・・。


「にーたん!にーたん!」


 最近はなぜか、父さんや母さんよりも頻繁に俺のことを読んでいるような気がする・・・。いや、嬉しいけどね?よく見てみなさいよ、両親がこちらを睨んでくるではありませんか。目線がすごく痛い。

 カーチャよ・・・父さん達の方にも言ってやりなよ・・・。


 そんなことはお構いなく、カーチャはあぐらをかいて座っている俺の足の上に乗っかるとふにゃっと笑う。


「ふへへ~。」


 (・・・もうやだ!この子!めっちゃ可愛い!)


「ソウマ~?ちょ~っとこっちにいらっしゃい?」

「・・・拒否権はありますでしょうか?そして父さんはなんで魔装を肩に担いでんの?」

「まぁ、いいから。」

「あると思ってるのかしら?」

「イエス、マム・・・。」


 母さんからの強制招集がかかり、カーチャを椅子に座らせて両親の方に行くと、腕をがっちり掴まれ、裏庭に連行されていく。


「セリアー、カーチャの事頼む~。」

「はーい。カーチャちゃん。おねぇちゃんと遊ぼうね~。」

「ねーたん!」


 その言葉を聞き、両親はがっくりと肩を落とす。


「ソウマー、ちょっとシゴかれてきなさい。」

「えぇ!?なんで!?理不尽すぎない!?息子に娘を取られたからって!」

「あなた。倍プッシュ。」

「任せとけ。」

「なんでだあぁぁぁぁ!」


 そこから3時間ぶっ通しの剣の訓練という名のシゴキが始まる。

 使うのは魔装だが、展開の仕方にもいろいろあるようで、今回は『非殺傷モード』で展開をしている。

 まぁ、3時間もやったら流石にへばるわけで・・・。

 終わる頃にはぐったり状態です。俺は地面に大の字で寝っ転がっているのに父さんは汗の一つもかかず平然としている。


 (・・・化物だ。化物がいる・・・。)


「だいぶ早くなってきたけど、まだまだだなぁ。せめて俺の動きが目で追えるようにならないと死ぬぞ~?」

「マジで言ってんのか・・・それ。」

「おう。」

「きっちぃな・・・。」


 息を整えながら大の字で寝っ転がっていると、家のほうからヨチヨチとゆっくりカーチャが歩いてくる。

倒れてる俺の横にペタンと座ると、お腹のあたりとぺちぺち叩きながらこういった。


「にーたん、だいじょぶー?」

「・・・おー、大丈夫だぞ~。」

「お?なら、まだやるか?」

「結構です。これ以上やったら、明日に支障が出るだろうが。」

「それもそうだな。」


 明日、俺とセリアは座学や戦闘、魔法などを学ぶために全寮制の魔法学園がある王都に行く。

 この世界では15歳になるとそういった場所に受験するそうだが、一般的に入れるのは貴族とかだけらしい。なぜなら、貴族より受験の点数が良かった一般市民がいたとしよう。その場合、貴族はその一般市民に金を渡し、辞退させてしまうというのが現実だ。希に、それに応じない一般市民もいるそうなのだが、あらゆる手口を使ってやめさせるのが貴族のやり方らしい。そんなことは絶対に間違っていると思うけど。


「魔装持ってるんだから、ちゃんと申請すんの忘れんなよ?」

「もう、受かった時の話してんのかよ。気が早すぎじゃね?」

「ソウマはともかくセリアちゃんだったら大丈夫だろ~。」

「おい、こら。息子をともかくとか言うなし。」

「言葉の綾だって~。」

「・・・たまに本気に聞こえるんだよな。」

「気のせい気のせい。」


 父親と他愛もない会話をしながら、休憩していると、家の中から声が聞こえてきた。


「二人共~。ご飯よ~。」

「よし、飯だ。しばらく食えないからな。ガッツリ食っとけ?」

「そうだな・・・ほどほどに食うよ。」

「たべりゅー!」


 カーチャが両腕を上にあげ、そう言うと、ペタペタと家に向かって走っていった。


「ドアの前で止まったな。」

「まだ自分じゃ開けれないからな。」

「父さんあけてやれよ。」

「ここは娘の成長を願ってだな・・・。」

「そんなんだから、先に俺の名前が呼ばれるんだよ。」

「なんだと!?それは聞き捨てならんぞ!?」

「やばっ!カーチャ、ちょっと待っててくれ!」

「あーい。」


 父親を煽ってみたらいきなり魔装を担いだ為、全力で逃げる。

 裏庭を一周して、カーチャを抱き抱えると、急いで家の中に入り、鍵を閉める。


「あ!てめ!ソウマー!開けろー!」

「ふぅ、とりあえず。これでよし。さて、カーチャ。ご飯にするか。」

「あい!」

「ソウマー!後で覚えてろよー!」


 カーチャを抱き抱えたままリビングに行くと、セリアと母さんが既に席についていた。


「あら?グレイはどうしたの?」

「ちょっと煽ったら魔装取り出したんで庭に締め出してきた。」

「あらあら、なんて煽ったのかしら?」

「カーチャがドアを開けれなくて困ってたのを見て開けてあげれば?って行ったけど「ここは娘の成長を・・・」とか何とか言ってたから、そんなんだから息子の方が先に呼ばれるんだよって煽ってみましたら、見事に怒りました。」

「あら~。それは怒るわよ~。母さんだってそんなこと言われたら怒っちゃうわよ?」

「それは洒落になってない。マジで。母さんが怒ったら国が一つ滅ぶレベル。」

「それは言い過ぎじゃないかしら?」


 そんなことはないと思います。


「ほら、とりあえず鍵開けてきなさい。」

「カーチャ~、父さん迎えに行くぞ~。」

「えー。ご飯たべりゅ!」

「母さん、これ父さんに伝えたらどうかな?」

「言ったらあの人、しばらく部屋から出てこないわね。」


 ふむ、それは困るな。


「なら、黙っておこう。」

「そうしなさい。」


 そうして、裏庭の鍵を開け、家族全員でご飯を食べたあと。


「ソウマー?裏庭いくぞ~?」

「お断りしますっ!」

「あっ!てめぇ!逃げんな!」

「あ・な・た?」

「うっ・・・。帰ってきたら覚えとけよ・・・。」

「その頃には綺麗さっぱり忘れてるよ。絶対。」


 母さんが父さんを静かにさせると、続けてこういった。

 

「二人共荷物はもうまとめたの?」

「はい、先程大きな荷物はまとめ終わりました。」

「俺は父さんにシゴかれてたからあと少しかな。」

「寝る前ににやっちゃいなさい。朝からバタバタしたくないでしょ?」

「風呂に入ったらやるよ。」

「そうしなさい。あ、ついでにカーチャも入れてあげて?」

「・・・母さん。そうやって息子にばっかまかせるから・・・。」

「・・・・私にも非があったわ。呼ばれない理由・・・。」


 母さんは椅子に座りながらシュンと落ち込んだ。


「んで?俺が入れていいの?」

「今日は私が入れるわ!」

「えー!にーたんとはいりゅー!」

「・・・母さん。既に手遅れみたいだよ。」

「ソウマ・・・後で私の魔法の実験台にしてあげるわ。」

「めっちゃ怖ぇ!・・・カーチャ、すまないが今日は母さんと一緒に入ってくれ・・・。」

「むー・・・。」

「また今度な。」


 そう言ってカーチャの頭を撫でるとまたもやふにゃっと笑う。


 (・・・俺の妹本気可愛い。俺シスコンになりそう。割とマジで。)


 その後、しょうがなく一人で風呂に入った。

 風呂から上がったあと、学園に入学するための入学試験を受けるために最終確認をする。


「ほとんどの問題は解けるしまぁ、なんとかなるかな。」


 半年程前に、母さんに過去問題を引っ張ってきてもらい、それを解きながら過ごしてきた。

 内容は、歴史、簡単な計算問題、魔法陣についての問題などだったのでだいたいの問題は解けるようになった。歴史は、小さい時に読んでた本であらから覚えていたので全問正解。計算問題については前世の記憶もあるので全問正解。魔法陣は魔法文字が読めるのでこれまた全問正解と、笑えてくる状況だ。

 だが、それはあくまで過去問題が解けるだけなので、今回がどうなるかはわからない。


「どんな問題がでてくるかな・・・。ちょっと楽しみだ。」


 入学試験は、3つ。

 筆記試験と、実技試験。それと魔力計測だ。

 実技は簡単な魔法を的に向けて放つか、剣など武器を使っての模擬戦を選ぶ事ができる。両方やっても良いそうだが、よほどのことがない限り加点対象にはならないそうだ。次に魔力計測は、一定以上の数値がでないと場合によっては不合格になるらしい。まぁ魔法学園って言ってるわけだし魔力の強さで振り分けられるんだろう。ちなみにいくつくらいあれば通るのか聞いたら200あれば楽々突破できるそうだ。

 

 そして、現在の俺のステータスはこちら。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

名前:ソウマ・スヴェンテ 種族:人間

年齢:5歳 性別:男 LV:5

メイン職業:魔装士(魔装使用時にステータス補正15%)

サブ職業(隠蔽):剣聖(刀剣使用時にステータス補正5%)

        賢者(魔法威力上昇、【叡智】スキル取得)

        ウェポンマスター(武器使用時にステータス補正10%、【武装術】スキル取得)

        錬金術師(【錬成】【精錬】【鑑定】スキル取得)

        召喚士(【召喚魔法】【契約】スキル取得)

        魔法剣士(刀剣使用時にステータス補正3%【付与魔法】取得)

        銃使い(銃使用時にステータス補正3%)

        武闘家(【徒手空拳】スキル時にステータス補正5%、【徒手空拳】スキル取得)

        忍(忍法威力上昇、【忍法】スキル取得)


HP:2200/2200  MP:2500/2500

力:340

魔法力:450

物理防御力:350

魔法防御力:310

敏捷:500

運:100


スキル:【全属性魔法(隠蔽)】・【炎属性魔法】・【雷属性魔法】・

    【武装術Ⅱ】・【叡智】・【錬成】・【精錬】・

    【鑑定】・【召喚魔法】・【契約】・【付与魔法】・

    【徒手空拳】・【忍法】・【隠蔽】・【無詠唱】・【空間魔法】

加護:創造神ユリアの加護(経験値取得50%上昇、スキル習得率UP)

魔装:『焔刀・カグツチ』

契約:無し

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  

 父さんに教えてもらっていたこともあり、【武装術】が【武装術Ⅱ】にいつの間にか変化していた。

 何回か、草原にいる魔物討伐に連れて行ってもらい、ゴブリンなどを数匹狩ったら、レベルが5まで上がっていた。それにより、ステータスの上昇もえらい事になっている。魔装を持ったときは更に職業補正で上がるが、まだまだ、低いほうだと思う。なんせ父さんの動きがたまに見えなくなるからな・・・。

 必死についていくために、敏捷がグングン伸びていって500に到達してしまったが、おかげで少し父さんの動きについていけるようにはなった。気がする。


 このステータスで魔力測定なんてしたら測定だけで主席とか狙えるじゃないだろうか・・・?。

 まぁ、冗談はさておきだ。

 

 (何はともあれ、明日が楽しみだ。)


 そうして、俺は目を閉じると数分後には眠りについた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 朝、村に鳴り響く鐘の音で目を覚ますと、俺の腹の上でカーチャがすぅすぅと寝息をたてて寝ていた。


「・・・起こしにきて寝ちゃったのか?カーチャ、起きろー。」

「んみゅ・・・にーたん・・・。おはお・・・。」

「おう、おはよ。」


 目を擦りながらカーチャは体を起こし、俺の腹をぺちぺちと叩いてきた。


「おきらいとだめらおー・・・」

「カーチャこそ起きろー。そこにいられると俺が起きれないんだが。」

「むー・・・。」

 

 カーチャは頬を膨らますが、おとなしく降りてくれる。

 

「ほれ、リビング行くぞ。朝飯だ。」

「ごはんー?たべりゅー。」

「おー。」


 ベットに座ったまま腕を伸ばしてくるカーチャを抱っこしてリビングへと向かうソウマ。


「ソウマ。やっと起きたかしら?」

「遅いぞー。」

「もうご飯できてるよ。」

「カーチャが起こしに来てたんだが、腹の上で寝てたんだよ。」

「なにそれ羨ましい。」

 

 ・・・セリアさん。あなたもですか。


「ほら、セリアー父さんの膝の上おいで~。」

「・・・やっ。にーたんのがいい。」

「グハッ・・・・・。」

「ほら、俺の上にいたらご飯食べれないだろう?自分の席に座りな。」

「・・・あい!」


 カーチャはそう言ってとたとたとテーブルを回り、自分の椅子が置いてあるところにペタペタと歩いていく。

 カーチャが席についたのを確認すると、父さんがこういった。


「さて、食べようか。」

「「「いただきます。」」」

「いららりましゅ!」


 (・・・決めたわ。俺シスコンになる。誰にも渡さないわ。)


 そんなふざけたことを頭の中で考えながら朝ごはんを食べるソウマ。


「ごちそうさま!」

「お粗末さま~。」

「セリア、荷物とかまとめ終わってるなら、持ってこいよ。」

「ソウマ君もでしょ。」

「あれ?あぁ、そうだった。カーチャがいたから持ってこれなかったんだった。」


 そういって、セリアと俺は各自、自分の部屋にまとめた荷物を持ち、リビングへと集合した。


「それで全部?」

「あとは、手荷物の方に入ってるからこれで大丈夫かな?」

「OK、ちょっと貸して。」

「はい。どうするの?」

「【アイテムボックス・収納】」

「「ソウマ」」

「え?」

「「正座。」」

「・・・うぃっす。」


 俺はおとなしく、その場に正座する。


「それで、今のは一体なにかしら?」

「・・・えっと、【空間魔法】で出きた【アイテムボックス】です。」

「【空間魔法】!?」

「また伝説級の魔法を・・・。」

「え?【空間魔法】って伝説級なの?割と簡単に習得できたけど・・・。」

「それは、あなただけよ。ソウマ・・・。」

「取得難易度SSS級の魔法を簡単に習得とか・・・。」

「いい?絶対に使ってるところ見られちゃダメよ?」

「い、いえっさー。」

「なら、そろそろ出発しましょうか。日が暮れる前には王都に着きたいわ。」

「そうだな。」


 そういって、外に置いてある馬車に乗り込む。


「何時間くらいで着く?」

「2時間くらいかしら?」

「結構遠いな。」

「まぁな。しっかり座ってろよ?」


 御者は父さんと母さんが交代で行うらしい。俺とセリアは後ろの中でカーチャと遊んでいるだけの2時間の道のり。

 

 魔物とか盗賊とか襲ってこないといいんだが・・・。

  


今回もいかがだったでしょうか?

カーチャが天使ですね。マジ天使。成長が楽しみです。

誤字・脱字などありましたら教えてください。

感想・ブクマ・レビューなどが力になりましゅ。


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