プロローグ
あ、こうゆうの書いてみたいって思ったので、完全に見切り発車です。思いつきで書いてるのでよければ見てください。
俺、葛西 双馬は、現在高校2年生だ。
学力や運動神経は学年の中で中の上程度。顔は悪くない方だと思っている。
「あぁ・・・これからバイトか・・・だるいな。」
「なら、これからみんなでカラオケでも行くか~?」
「・・・いや、せっかくだけどやめとくよ。店長にどやされるからな。」
「・・・あそこの店長怖ぇもんな。そうしとけ。」
クラスメイトとの他愛もない会話で学校が終わり、バックを肩に担ぎながら腕時計に目を落とす、針は3時20分を指していた。次に空をチラリと見上げ目線を前に戻すとゆっくりとした足取りでバイト先であるコンビニに向かう。
約10分程でコンビニに着いた。着いてしまった・・・。
自動ドアを潜り、店内を見渡すと、おにぎりを品出ししている店長を見つけた。
「店長、お疲れっす。」
「ん?あぁ、双馬か。今日は早いな。」
「学校終わってやることもなかったんで真っ直ぐ来たんですよ。」
そうゆうと店長は目を見開いて驚く。
「双馬が真っ直ぐ来るとは珍しいな。いつもだったら何かしらのトラブルに見舞われてるはずなのに。」
「俺はトラブルメーカーかなんかですか?」
「違うのか?」
「・・・自分で望んでトラブルに合ってるわけじゃないんですけどねぇ。」
「自分で望んでたらそうとうな変態だな。とりあえず着替えてカード切ってこい。品出し手伝え。」
「うぃっす。」
そう言って、奥にある更衣室で着替えを済ませ、店長と品出しをしながらレジに人が来たらレジに立ち、店内の掃除とトイレ掃除、まだ教わってなかった発注を店長に教えてもらいながら時間は過ぎていった。
「双馬、今日は8時までだったよな。そろそろ上がっていいぞ。」
「え?もうそんな時間ですか?」
腕時計で時間を確認すると針は7時55分を指しており、バイトの終了を告げていた。
「結構時間立つの早いですね。」
「そうだな。お前が来てから俺もそう感じるよ。明日もだっけか?」
「はい。明日もいろいろ教えてください。お疲れ様でした~。」
「おう。おつかれ。また明日な。最近、この辺を切り裂き魔とかいうのがいるらしいから気をつけろよ。」
「うぃっす。」
そう言ってコンビニで夕飯を買ってから家にかるのがバイトのある日の帰り方だ。
コンビニで買ったジュースを飲みながら帰路を歩いていると、裏路地の方から何かが聞こえた。
気になって覗いてみると、女子高生を刃物を持った男が襲っているのが見えた。女子高生は恐怖で声が出ない様子を見ると、双馬は肩に担いでいたカバンとコンビニ袋を気づかれないようにそっと地面に置き、足音を立てないように近づいた。ある程度近づくと、刃物を持った男の声が聞こえた。
「へへっ・・・これで20人目だ・・・。」
どうやら、こいつが店長が言っていた切り裂き魔で間違いらしい。
「イヤ・・・。」
女子高生は涙を浮かべ、首を横に振るが、切り裂き魔はそんなの聞いてくれるはずもなく、手に持っていたサバイバルナイフを振り上げた。
その瞬間、俺は男の後ろに回り、羽交い締めにした。
「今のうちだ!早く逃げろ!」
「てめぇ!なにしやがる!邪魔だ!」
男は思ったより暴れるので、羽交い締めを解かれてしまい、男がこちらを振り返り、サバイバルナイフを突き出してくる。
解かれた拍子に双馬はバランスを崩してしまっており、そのナイフを避けることができず、腹にサバイバルナイフが突き刺さる。
ズシャ!
腹に突き刺さる音が脳に響き、腹から血がドクドクと流れ出る。
「うぐっ・・・・。」
「へへっ、予定は狂ったがこれで20人目だ!」
男は更にサバイバルナイフを押してくる。
「ぐっ・・・。せめて・・・お前も・・・。」
双馬はこのままこいつを逃せばさっきの女子高生がまた襲われると考え、サバイバルナイフを握っていた男の手を捻り、手を離させ、地面に倒すと自分の腹に突き刺さっているサバイバルナイフを一気に引き抜いた。
「ぐっ・・・おおおぉぉぉぉぉぉ!!はぁ・・・はぁ・・・。」
「な、なにをする気だ!やめろ!」
双馬は腹から引き抜いたサバイバルナイフを男の心臓めがけて振り下ろす。
突き刺さる感触は思っていたよりも気持ち悪く、吐いてしまいそうになるが、ぐっと堪え、確実にこの男の息の根を止めようとした。
すると、その手を止められた。
「待って・・・・それだと、かっちゃんが人殺しになっちゃうよ・・・・。」
それは、さっき襲われていた女子高生だった。暗くてよく見えなかったがその女子高生は双馬の幼馴染の如月 雛だった。それに、よく見ると切り裂き魔の男は泡を吹いて気絶していた。
「はぁ・・・はぁ・・・?・・・雛?ぐっ・・・。」
双馬は腹を抑えて、倒れる。
「かっちゃん?どうしたの?・・・っ!?かっちゃん刺されたの!?」
「こんなのは・・・どうってことないさ・・・。」
「でも・・・でも!こんなに血が・・・。すぐに救急車呼ぶから!死んじゃだめだよ!」
それは・・・無理かも、しれないな・・・視界がぼやけてきてる・・・。
そうだ・・・・。
「雛・・・どこにも怪我はないか・・・?」
「私はかっちゃんが守ってくれたから・・・そんなことことよりかっちゃん!なんであんな危ないことしたの!」
「ハハッ・・・・・そんなの・・・・決まってるじゃないか・・・・。好きな人が・・・・・襲われ・・・てるのに・・・・助けない・・・なんて・・・・・・男じゃ・・・・・・・ねぇ・・・もんな・・・・。」
「かっちゃん!?しっかりして!?かっちゃん!」
ダメだ・・・・意識もぼやけてきた・・・・。もう雛の声も聞き取れない・・・・。
でも・・・雛を守れて良かった。
そうして、葛西 双馬は静かに目を閉じ、好きだった幼馴染を守り、その生涯を終えた。
誤字脱字等ありましたら教えてください。