カリオス王国の鉱山
「なんだ、今回はえらく人数が少ないな」
「アレク様、もうこれ以上は、無理ですよ 使い捨てが激しすぎますぜ、もう帝都にも周辺の領地にもどこにも元気な男は、おりやせんぜ」
「おい!大きな声で名前をよぶな 元気でなくてもいい年寄りでもなんでもいいから集めてこい! なんでもいいから連れてこい!それに使い捨てには、していないぞ」
「まあ、たしかに捨てては、いないですけどね わかりやした」
どこかで聞いた声だと思ったらやはりアレクか 予想通りの展開すぎて驚くことは、なにもない
3日間野宿し4 日目の夜遅く馬車は思いがけないところについた
カリオス王国・・・・・・の鉱山?
どういうことなんだ 馬車が止まった隙を見てまた作業員姿に変装して馬車に潜り込んで中に入って行った鉱山の中は奥深く既に作業しているものはよろよろしながら何かを掘り起こしていた
「さっさと来い」そう怒鳴られて宿舎に案内される
宿舎といっても4畳半くらいの部屋に6人くらいが重なり合って雑魚寝するような場所だ
隙を見て列から抜け出し姿を隠しながら中を確認する
作業している採掘場所は3箇所それほど大きくない鉱山に思える
ここに連れてこられている人全てを助けてあげられるほどの力が自分にないのはわかっている
まず、この場所を確認して父上とグリー師匠に相談するべきだと判断した
アレクがなぜカリオス王国と繋がっているのか 人を流しているのか
取り急ぎこの場を離れジーゼメリウス領へと戻った
◇◇◇◇◇◇
「懸命な判断だったな、今までのお前だったら鉱山ぶち壊して助けようとしていただろう」
一瞬そうしようと思っていた自分がいたから何も言えない
「相手は他国だしな しかもポールステンシャル王国はこのことに関しては何も関係していないことだからな」
「父上! しかし・・・・・・ 」
「しかし だ! サタームスや、カリオス王国が禁忌の魔術を使い我々に害を及ぼすのであれば話は別だし、実際に及んでいる」
「父上、では私も!」
「まあ待て、今回は魔塔の魔術師達と反サタームス派のものがお前が教えてくれた高山へと向かっておる お前がまだ表に出るには早すぎる ここでグリーからの連絡を待つんだ」
「しかし!」
「しかしだ! 長い黒髪の名も知らないならず者が暴れることについては私には預かり知らんぬことだな」
「かしこまりました!父上!」
俺は、黒装束を身にまとい、ブルー ホクトそしてヘイロンとも合流しもう一度鉱山へと向かった。