表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
トップアイドルの俺が魔力過多の廃王子に転生しました  作者: 瑠璃
第3章 妖精の鍵 〜龍の渓谷〜
52/114

VS サラマンダー

紅色(くれないいろ)に染まった空、山頂までたどり着くと奴が待ち構えていた

山頂は然程広くないサラマンダーの攻撃を交わしたとしても落ちてしまえばおしまいだ


「ブルー、ホクトお前達はいい、動くな

ここはどうも一対一で戦わないといけないみたいだ」


サラマンダーも今回は前回のように突然、突っ込んできたりはしないようで、俺の出方を見ているように思える

間合いを取りつつもジリジリと近づいてくる

仕掛けてきたのは向こうだった


 ギャオオオオオウエエエエエ 

と雄叫びを吠えながら、焔を吐きながら突撃してきた上に飛びながら奴の後ろにまわる。


「ラードスボンバルデーシャナ(氷の爆撃)」


剣に魔法を込めながら奴の体に打っていく奴の固い体の剣がヒットした部分から凍っていく。


何度も、何度もお互いに攻撃していくが、サラマンダーの動きが止められない

もうすでに空も周りも夜が更けていて夜空の星の煌めきとサラマンダーの焔が闇夜に浮かんでいるのであった。


「ふっ、お互いしぶといな」 その時父上の言葉を思い出した


「強い魔獣は核を狙え」


上からだと強靭な鱗で核が狙えない

下からしかないな 

まず足元を狙って動きを止めてと思い、奴が前足を上げた瞬間をねらい滑り込むようにして体の下に潜り込んだ。

足を狙うつもりだったがちょうど真上に腹の中が赤く光っているものが見えた。

サラマンダーの核だ!と思った瞬間

「ヴオルヴィオローデン(魔弾)」

と今度は剣に呪文をこめ奴の核へと剣を刺した。


サラマンダーは、断末魔の叫び声を上げながらカラーンという音をさせ落ちた紅の魔石を残し、粉々に散ってしまった。


俺は起きあがろうとすると膝から崩れた。


「うっ、最後にサラマンダーの毒を浴びていたようだ……」


意識が朦朧とし始めた時…… ハイネの幻影が見えた 


「リル様、ポーション沢山用意しましたから必ず遠征の際はお持ちくださいね」


「ハイネ、そんなに持っていけないよ。

大丈夫だよ心配しないで・・・・

でも ありがとう気持ちだけ受け取っておくよ」


「なんとか持っていけないかしら」


ハイネ、君の言う事聞いていれば良かったよ・・・・・・


プシュッ!!と顔に何か浴びされたと思ったら口にマシロが針を突っ込んできた。

「ごくっ」体が楽になっていく…… でもマシロもう少し優しく扱って……


上半身だけ起き上がって、お腹に座るマシロに聞く


「これ、もしかしてハイネのポーションか? 」


マシロは知らん顔してまた俺のフードに戻る。


マシロは、あの舞踏会の夜から俺に冷たい……

マシロはハイネに懐いていたから心当たりがありすぎて何もいえない

そうだよ、あんな幻覚見る資格なんて俺にはないのにな…… と頭を抱えてしばらく落ち込んだ。


毒は消えたようだが、体もガクガク、ボロボロ、サラマンダーの魔石をもったそのままその場で大の字になって寝転んでしまった。


「あー、星が綺麗だな」と言いながらサラマンダーの戦いでボロボロな体に、ハイネへの自己嫌悪の重たい気持ちを抱えたまま眠ってしまった




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ