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トップアイドルの俺が魔力過多の廃王子に転生しました  作者: 瑠璃
第2部 グードリーヴァアカデミー 〜dance for the first time ~
35/114

帰り道 〜リル視点〜

今回は リル視点 ハイネ視点 同時配信です

合わせてお読みくださいましたら嬉しいです

今日から、冬休みに入った。この世界の学園には季節の変わり目ごとに1ヶ月以上の休みがある。だが、ただの休みではなくこの休みの期間の間にそれぞれどう過ごすか、ある意味大切な期間だ。あるものは領地経営を手伝いながら勉強したり、あるものは社交界に勢を出し人脈を広げたりこの休みの期間の過ごし方で将来の自分が大きく変わると言っても過言ではない。


「リル、別に帰らなくても寮で残ってもいいんだぞ」


学園長に挨拶に行ったら案の定引き止められた。


「また、我が家に遊びにきてください お待ちしておりますよ。グリー師匠」


久しぶりの「師匠」呼びに学園長はニコニコしていた。本館からカウンター棟までの庭に沿った道は雪が積もり歩く度に「ミシッ」と小さく足音がする、俺の足跡の前に先を歩くブルーとホクトの可愛い肉球の足跡が不規則に並んでいる。


「こら、ふたりともふざけながら歩くなよ! 泥だらけになったらカーラが家に入れてくれないぞ」


ふたりとも雪が嬉しいのかはしゃいでいる


「ジーザメリウス様」同じ寮の同級生のハイネ・グランシス嬢に声をかけられた。


「こちらから、声をかけて申し訳ございません、あの、今から領地にお帰りになられるんですか」


「グランシス嬢同級生で、同寮じゃないですか、気軽に話しかけてくださいよ。

そうなんです、グランシス嬢 今から帰るところで…… あ! 今 マシロ俺のフードの中で眠っていて…… 」

とフードから取り出そうとすると


「あ…… いえマシロちゃんゆっくり眠らせてあげてください、ジーザメリウス様お見かけしたのでお帰りになるのかと思いご挨拶できたらと、ついお声をかけてしまいました」

グランシス嬢は少し頬染めてそう言った。彼女も大きな荷物と小さな梟の使い魔を肩に乗せて連れていた


「グランシス嬢も今から領地にお帰りですか? リシィもお利口だね 」と梟の頬を指で撫でた。


「えっ、リシィの名前まで覚えてくださっていたんですか!」

今度は、グレイシス嬢はびっくりした顔になった、表情がコロコロ変わる子だな。

面白くなってついクスッと笑ってしまった。


「あ!すみません 大きな声出して」今度は真っ赤になった。


「いえいえ!こちらこそ失礼しました。グレイシス嬢とのお話が楽しくてつい笑ってしまいました」


そういうと真っ赤になったまま俯いてしまった。


「グレイシス嬢、よろしければカウンターまでご一緒しましょう」

と空いていた右手で彼女の荷物を持った。


「ジーザメリウス様 重いですのにいいです、自分で持ちます」


「僕を、誰だと思ってるんですか? 学園の最強騎士ですよ」と冗談ぽく笑いながらそういうと


彼女は小さな声で「ありがとうございます」と答えた。


カウンターで受付を済ませ「では、素敵な休日を」と挨拶し別れようとしたとき、つい振り向いて、

「グレイシス嬢の領地、確かお隣でしたね。またぜひ休日の間にお会いしましょう」

と手を振り別れた。


自分でもどうしてそんなことを言ったのかわからないがつい言ってしまった。


また、空いてしまった右手が少し手持ち無沙汰になった。

でも、グレイシス嬢のコロコロ変わる表情を思い出し1人でくすくす笑いながら家へと急いだ。



ご覧いただきありがとうございます。

次はハイネ視点です。同時配信です

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