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トップアイドルの俺が魔力過多の廃王子に転生しました  作者: 瑠璃
第2部 グードリーヴァアカデミー 〜dance for the first time ~
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銀色の髪の貴公子

ご覧いただきありがとうございます

今回は、ヨハン目線のお話です

「はぁ〜、疲れた」今日から魔法授業がはじまったのはいいが、授業内容ではなくSクラスメンバーにつかれた……

あの、「聖女ちゃん」とアレクのバカップルに加え聖女ちゃんは、取り巻きをはべらせ逆ハーレム状態そして、アレッサと取り巻きの婚約者令嬢達の、なんとも言えないピリピリ感半端ない空気感。

そして、リリアーヌ皇女ちゃんの天然パワー ココは本当にSクラスなのか?

ああ、俺も魔力検査の時、手を抜いてAクラス狙えばよかった〜 と思っていても後の祭りだ。


「リルの野郎、アイツ絶対あんなもんじゃないはずだ! 」

と食堂でぐったりしていたら、そのアイツがニコニコしながらやってきた。


「よお!ヨハンおつかれ~ 」


むぅ、なんかムカつく!こいつ〜


「リル!お前わかってて手抜いただろ!」と羽交い締めにしてポカスカ叩いてやった


「え〜 なんの事だよ~ そんな事より食事まだなら食べようぜ 」

爽やかにニコリと笑ってはぐらかす。


銀色の髪に深い蒼い色の瞳スラリとした鼻筋に陶器のような肌 黙っていると近寄り難い雰囲気なのに、目があうと自然とニコリと笑ってくる。笑った時に零れる白い歯。

その上首席入学の実力者とくれば、女生徒がキャーキャー言うのは無理はない。


リルの事は、本人に会うまで噂だけは、聞いていた。

あの完全無欠のコントレール・ジーザメリウス辺境伯が、ずっと捜していた実の息子。

5年前やっと再会したが愛した女性は、既にこの世の人ではなくリルだけが引き取られた。コントレール・ジーザメリウス辺境伯が溺愛するジーザメリウス公爵家の長男だが魔力が過小だということで母親が平民だったのではと噂されている。

はじめて会った時は、興味深々思わず話しかけてしまったが、何だか妙に波長が合う一緒にいて凄く楽だ。こんなに仲良く一緒にいられる存在は、はじめてかも知れない。


リルと食事をしているとリリアーヌ皇女が食堂に入ってきたリリアーヌは、いつも食事は、自分の部屋でとっているのであまり食堂には入って来ないのだが、どうやらリルを見つけて入ってきたようだ。

「リル様!」

リルは、名前で呼んでいいとは言ってないが既に名前呼びだ。

リルは、食事する手をとめてお辞儀する。

「リル様 、私の事も名前で呼んでくださいませ」

「皇女様、申し訳ございませんがお呼びする事はできません」とリルは、頑なに拒む。

どうも、リリアーヌが自分に好意を持っているのに気がついてわざと一線を引いているようだ。


「リル様と私は、従兄妹ですのに他人行儀ですわ」

と言われてもニコリと笑うだけ。

「魔法の授業は、別のクラスですが他の授業でもお会いできるのを楽しみにしております」とぐいぐい行く皇女様

リルは、ニコニコと笑っている。

「今日も名前で呼んでいただけなかった」と侍女に言いながらしょんぼり食堂からでるリリアーヌ皇女

姿が見えなくなった瞬間、銀色の髪をかきあげながら椅子にストンと座り

「はあ〜」っと溜息をついて、また食事を食べはじめる。

その姿をまわりで見ていた女生徒達がキャッキャッ言いながら見ている。

もうこういう情景は、日常茶飯事というか恒例になってきている。


リルは、女の子に別に冷たくは、ないが自分からは話かけないタイプだ。

ただ、目があったりすると無意識に「ニコリ」と自然な笑顔をむけてしまうようだ。

無自覚に爆弾投げているというか、その爆弾に当たった女生徒は、十中八九リルの虜になってしまう。

本当に恐ろしい奴め


でもやはり、ずっと一緒にいると色々見えてくる。

剣が異常に強い事、演習場の中でも1人飛び抜けて強い。2年になるとコースに分かれるが入学したての1年生なのに、騎士コースの4年生と練習していても本気をだしていないのが俺にはわかる

魔法に剣術に机上の勉強にとどれだけ努力してるんだ? アイツは、一体いつ休んでるんだ? と思ってしまう。時折淋しそうに瞳を落とすかと思えば厳しい表情にもなっていたりする。やはり母親と、死に別れたりした事情のせいなのか……


ふと、リルの事を考えていたら、自分の2番目の兄の事を思い出した。父が侍女と恋におち生まれたふたごのうちの兄。侍女であった母親は、ふたりを生んですぐになくなってしまった。俺の母である皇后に虐げられ離宮に追いやられながら生きてきたふたりだったがある日消えてしまった。幼い頃母親の目を盗んでよく離宮に行きふたりにあそんでもらいかわいがってもらった。

兄様、姉様今どこにいるんだろう。もう一度、会いたい……





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