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トップアイドルの俺が魔力過多の廃王子に転生しました  作者: 瑠璃
第5部 星守りし帝国 〜星の認証〜
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DESTINY

 あれから、1年たちズメイルインペリアル帝国もカリオス王国もやっと平穏を取り戻した

 一歩ずつだが国の再建のためみんなの気持ちが一つになり歩んで行っている


 リルは、公務を行いながら帝都や領地の国民に寄り添い直接言葉を聞いていた 

 銀色の髪の皇太子もすっかり国民に受け入れられていた 

 またハイネも婚約者としてリルと行動を共にしリルを支えながら毎日忙しい日を送っていた


 そして……

 雲一つない晴れ渡る今日この日、リルとハイネの即位と挙式が行われる


「おい、リル結婚式まで銀色の髪のままでいいのか」とジーザメリウス辺境伯がリルに確かめる。


「父上、いいんですよ

 私はこの自分が1番好きなんですから、ズメイルインペリアル帝国皇帝であっても私は「リル・ジーザメリウス」なんですよ」


「そうか」と言いながら辺境伯はすごく嬉しそうである


 挙式が行われ、そのまま即位式が行われ皇帝の王冠がリルに与えられた瞬間光が国中に満ち溢れた


 その日は、新しい若き皇帝と皇妃が誕生し、この国だけでなくこの世界全体が喜びに満ち溢れていた

 喜びの宴は夜遅くまで行われていた 

 沢山の招待客の接待を終え、ひと段落しようとリルはバルコニーにへと出た


 夜空の星を見上げながらこれまでのことを思い返していると、ハイネがそっと彼に寄り添ってきた


「リル、銀色の髪が星の光で煌めいてとても綺麗です」


「ハイネ、俺は知ってるぞ

 君は銀色の髪の俺の方が好きだろう」


「あらバレてました

 でもどんな髪色のリルでも私は大好きですよ」


「以前君がどんな姿でも俺のことがわかるって言ってたけれど、俺も君がどんな姿で、どんな世界でいてもきっと君のことがわかるよ 

 そしてきっとまた巡り会っても君に恋するよ

 君は俺の運命の人だから・・・・・・・

 だから、これからもずっと一緒にいてくれ」


「リル・・・・私も同じ気持ちです」 

 そしてリルはハイネを抱きしめながら優しくそれでいて深い口付けをした


 この若き皇帝と皇妃がずっと手を取り合い帝国を笑顔で溢れる国にするために奮闘する


 彼らの子供たちが彼らの思いを受け継いでいくのはまた、別のお話である


 ◇◇◇◇


「はい!カット!以上で星崎北斗さん全カット撮影終了!映画「魔弾の射手」クランクアップしました」


「ありがとうございました」


 花束をもらい沢渡マネージャーの運転する車に乗り込む北斗


「北斗、お疲れさま

 明日から1週間オフだからゆっくり休んで」


「ありがとう、沢渡さん」


 車の窓から煌めき移りゆく街の灯りを眺めていた時

 一瞬の事だったが「彼女」を見つけた


「あ!ちょっと待って沢渡さんここの信号止まったら下ろして!

 すまないけど花束の花は傷まないように花瓶につけておいて」


「え? 急にどうしたんだ!」


「ごめん、ずっと探していた人を見つけた」

 そう言って停車した車から飛び降りてその人の後を追いかけた


 その彼女が歩道橋の上に上がった時、やっと追いつき声をかけた


「ハイネ!」

 彼女はその声に振り向いた


「リル」 

 俺の名前を呼ぶ彼女に駆け寄り抱きしめた


「やっと見つけた!

 ほら俺嘘はつかなかっただろう

 一目で君だと確信したよ」


「ありがとう、リル」


 どこからか金木犀の香りのする秋の夜のことでした。




いつもご覧いただきありがとうございます。このお話しで本編は完結となります

初めての作品でドキドキしながらの毎日でしたが沢山の方に読んでいただき励ましのお言葉をいただき感謝しております。本当にありがとうございました。リルとの旅が終わるのがとても寂しいです。

また、リルと旅する日を私自身も楽しみにしています。

引き続き、ジーザメリウス公爵たちの若き日の外伝を執筆する予定です

本当にありがとうございました

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