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召喚されたリビングメイルは女騎士のようですが契約しますか? オネガイシマス……マスター  作者: think


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クリス先輩は誘われたい!

「ねぇねぇ!みんなは夏休みをどうやって過ごすのかな!」


終業式が近づいたある日、クリスが一年生女子とお風呂に入っているときのこと。


「私たちはフレアさんのお宅に招かれたので遊びに行くんです」


「たのしみ」


「そこまで期待されても困るのだが……」


ゆっくりと湯船に浸かりながらまったりとクリスの問いに答えた。


「えっ、みんなで……遊びに行くの……?」


その答えを聞いたクリスは、先ほどの明るい表情から一転して哀しみの表情を浮かべる。


「ク、クリス先輩はどういったご予定があるのでしょうか!?」


場を和まそうとしたフレアだったが、


「なんにもない」


無表情で即答される。


(これ以上クリス先輩を傷つけてどうするんですか!)


(フレアってけっこう鈍感だよね)


(し、仕方ないじゃないか!私だって悪気があったわけじゃない!)


「いいなぁ……」


チラッ。


「みんなで旅行かぁ……ボクも暇なんだけど誘ってくれる人いないかなぁ……」


チラッ。


三人がこそこそと固まって言い合っている隙を見逃さず、クリスのアピールが凄まじい。


「クリス先輩も来ますか?」


「いいの!?」


「もちろんです。カイたちも喜ぶでしょうし」


「えへへ……そうかなぁ?」


「「!?」」


ピキーン!


その恥ずかしそうな笑顔に何かを感じ取るリーナとサリア。


「そうですとも」


それに反して何にも気づかないフレアはのほほんと笑っている。


(フレアさん!最近乙女の直感が弱くなってませんか!?)


(ライバルが増えている可能性がある)


(はぁ!?どういうことだ!)


「あれ?どうしたの?」


再び三人が固まって話していることに疑問を覚えたクリスが問いかけてきた。


「ルース君って可愛いですよね?」


「そうだね!男の子なのにあんなに可愛いのはズルいと思うよ!」


「カイのことはどう思う?」


「え、えっと……優しい人かな」


少し恥ずかしそうに微笑みながら、そう呟いた。


(これは確定ですよ!?)


(間違いない)


(いったいいつのまにクリス先輩まで!?あのたらし男め!)


「ねぇ……その、相談してもいいかな?」


「は、はい、なんでしょうか?」


「私たちで答えることができるならなんでもいいですよ!」


「ばっちこい」


「みんな、ありがとう。なんだかね?最近、胸がドキドキするんだけど……苦しいような、ほんわかするような、よく分からないんだ」


(クリス先輩初恋ですよ!?)


(わたしと一緒)


(こういう場合なんて伝えるんだ!?)


「ねぇ……フレアちゃん?わかる?」


クリスは覗き込むように、フレアの顔を見つめる。

その表情は弱々しく、庇護欲を搔き立てられるものだ。


「ふにゃぁ……」


ぷしゅう……


そしてその表情はフレアには効果が抜群だった。


ぱちゃん!

ブクブク……


「フレアさぁぁぁぁん!」


「やられてしまった……」


あまりの可愛さにのぼせたフレアの身体は、お湯の中へと沈没していく。


「フ、フレアちゃんどうかしたの!?」


動揺したクリスがフレアを助けに行こうとする。


「いけません!クリス先輩は近寄ったらダメです!」


だが、リーナが手のひらを差し出して止めた。


ふにょん。


「んっ……」


その行為はクリスの豊満な胸にぶつかる結果となった。


「こ、これは……」


「リーナちゃん!?いったいつまで触ってるんだよ!あっ……!」


むにゅむにゅ。

無意識にリーナの手が動く。


「リーナちゃんのえっちぃぃぃ!」


「むぎゅぅぅぅ!?」


クリスの手のひらがリーナの顔面を捉える。


「う、うふふふ、サリアちゃんあとは任せました……」


「うん、すぐ救助するから安心して」


「よろし……ぐぶぶぶ……」


リーナは満面の笑みを浮かべて、お湯の中へと沈んでいく。


「リーナちゃんまでぇ!?」


「とりあえずクリス先輩はフレアを引き上げて、リーナはわたしがやるから」


「わ、わかったよ!」


二人はフレアとリーナの身体を抱きかかえると、浴場から脱衣場へと向かう。

クリスは余裕で、サリアも小さな身体ながらしっかりとした足取りだ。


「「……」」


そしてベンチに座らせると、意識を失っている二人の身体を黙ったまま拭いていく。


「クリス先輩」


そんな中で不意にサリアが話しかけた。


「何かな?」


「きっと恋してる」


「……えっ?」


「胸がドキドキしたり、温かくなったりは誰かを好きになったってこと」


「ボ、ボクが恋?」


「わたしも最近知った。だから詳しくないからこれ以上は教えられない」


「そっか……この気持ちが恋なんだ……ありがとうサリアちゃん、大好きだよ」


感謝を込めての満面の笑みを向けられ、


「……負けた」


サリアまでもが顔を隠して照れてしまう。


「ど、どうかした?」


心配したクリスがサリアの方へ向かおうとするが、


「この天然人たらしめ。それ以上わたしに近寄るな」


「その扱いはひどくないかなぁ!?」


左手で顔を隠したまま、しっしっとクリスのことを追い払うのだった。

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