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召喚されたリビングメイルは女騎士のようですが契約しますか? オネガイシマス……マスター  作者: think


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ルナ先生もイケナイと思います!

「……ここは?」


目の覚めた俺が辺りを見回すと、そこは見覚えのある室内だ。

闘技場の治療室か。


「おや、気がつきましたか。体調はどういった具合でしょう?」


「あっ、ルナ先生。えっと、頬がジンジンと痛むんですが……」


「それは仕方ないですね。ブーストを付与しているクリスさんから平手打ちを何度もされていましたから。ちゃんと治癒師が回復魔法をかけているので、少しづつ痛みは引いていくでしょう」


「分かりました……」


カリカリとルナ先生がペンで書いている音が聞こえてくる。


「何を書いてるんですか?」


「カイ君が意識を取り戻した時間に容態など、まあカルテみたいなものです」


「ご迷惑をおかけします……」


「いえいえ、これくらいまったく苦になりませんよ。素晴らしい試合を観させてもらいましたからね。カイ君の成長を感じるいい試合でした」


「成長ですか?」


「ええ、まずは腕力の強化です。あの重い剣をしっかりと持つことができていますので、今なら片手剣を素早く振るうことは十分に可能ですよ。最初の模擬戦で言っていましたが、武器を上手く扱えないなんてことはありません」


そう言われてみれば、そんなことを言ったような……


「それに先読みが見事でした。クリスさんの剣を弾いた際、彼女の進路方向に接触系の罠を仕掛けていたでしょう?剣の飛ばされた方向を確認してからの素早い判断は冷静でしたね。そして一番素晴らしいのは、あなたの成長とともに召喚獣も成長している点です。剣の有無は大きいでしょうが、前回とは違ってクリスさんの剣技に圧し負けている場面は少なくなっていました」


そうなのか?


ええ、動体視力や反応が以前よりも良いように感じました。

マスターが私の力をより引き出してくれているのでしょう。


そう言われると、嬉しいもんだな。


「……ありがとうございます。俺のこと、よく見てくれているんですね」


「あら、カイ君のことだけじゃありませんよ?フレアさんやリーナさん、サリアさんにルース君。私が受け持っている大事な生徒たちのことは全員、把握しています。だって、先生ですからね?」


そう言うと、ルナ先生は微笑んだ。

その優しい微笑みが俺の感覚を支配していく。

痛みは消え、鼓動が早くなる。

そして、顔が熱を帯びていく……


「おや?発熱していますか?顔が赤くなっていますが」


「えっ!?そ、そうですか!?」


「はい、頬の腫れのせいでしょうか。少し失礼しますね」


ルナ先生の白い手が、俺の額に置かれた。

ひんやりとした心地良い感触が広がっていく。


「少し高いように感じますし、検温しておきましょう。自分で計れますか?」


「は、はい」


俺はガラス製の体温計をわきに挟むと、計り終えるのを静かに待つことにした。


コンコン。


「どうぞ」


不意にノックの音が聞こえると、ルナ先生が訪問者に声をかける。


ガチャ。


「ルナ先生、カイ君は目を覚ましましたか……?」


「あら、クリスさん。はい、先ほど」


訪問者はクリス先輩のようだ。

少し元気がないように思えるが。


「お話ししてもいいですか?」


「少々待ってくださいね。カイ君、大丈夫でしょうか?」


「はい、大丈夫です」


「それじゃあ、失礼します……」


やはり声に力がないまま、俺のベッドの近くまでクリス先輩がやってきた。

クリス先輩の表情は分かりやすいくらいに落ち込んでいる。


「カイ君、ごめんね?」


「何がですか?」


「ボク、思いっきり叩いちゃって……試合終わった後なのに……」


「ああ、そのことですか。別に気にしてませんから構いませんよ」


「それじゃあボクの気が済まないよ!なにかしてほしいこととかない!?なんでもするよ!?」


「な、なんでも……?」


ど、どこまでいける!?

ほっぺにちゅーくらいならありか!?

いやしかしルナ先生の前でそんなことをするわけには!


マスター、興奮し過ぎです。

それにクリスさんの罪悪感を邪な気持ちで捉えるのは、人としてどうかと思いますが?


……すいません。


ファーナに言われて冷静に戻った俺は、何かいい案はないかと頭を働かせる。


「あっ、そうだ。また俺と模擬戦してください」


「……そ、そんなのでいいの?ボクの方からお願いしたいくらいなのに……」


「これが、俺の素直なお願いですよ。またお相手してくださいね」


「う、うん……ボクいつでも待ってるから……それじゃぁ……」


そう小さな声で言うと、クリス先輩はそそくさと部屋から出て行ってしまった。


「お話が終わったようなので、体温計を出してくれますか?」


「あっ、はい」


「それとカイ君は自分の発言を見直して、女の子の気持ちを分かるようになりましょうね?」


ルナ先生が体温計を受け取ると同時に、俺の顔を覗き込むように近づいてきた。

困ったような微笑みを浮かべたままで。


「は、はい……」


俺は言い返せなかった……

ルナ先生こそ自分の行動を見直して、男の子の気持ちを分かってほしいって。


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