お風呂場に上級生襲来です!
頭が真っピンクになってしまったが、後悔はない。
とぼとぼ……
クリスとの初対面を果たした日の夜。
敗残兵のように力なく浴場への通路を進むフレアたち。
「なんなのだ……あの人の戦闘力は……」
「あんなの私たち三人がかりでも勝てません……」
「ずるい……」
ガラガラ。
浴場に到着したものの、いつものような明るさはなく、
しゅる……パサッ……
ただ衣擦れの音だけが響く。
「やあ!皆!失礼するよ!」
「クリス先輩、もう少し静かに入ってください。みんな驚くではありませんか」
「君は相変わらず固いなぁ。そんなんだからレオン君に好意を気づいてもらえないんじゃない?」
「レ、レオンのことは関係ないでしょう!?」
そんな静かな脱衣場にクリスとセツカが入ってきた。
「なっ!」
「何故、お二人が一年生のお風呂場に!?」
「二人ともキレイ……」
「ありがとね!三年生の女子はボクだけだから二年生の浴場でセツカと入っていたんだけど、どうせなら多い方が楽しいじゃない?だからセツカも誘ってきたんだ!」
「私は静かなお風呂も好きなのですが……」
「むぅ……そんなことを言う子には、こうだ!」
素早い動きでセツカの後ろに回ると、
「きゃぁぁぁぁぁぁ!?何するんですかぁぁぁ!?」
そのまま彼女のスカートを下ろした。
驚きの早業である。
「あっ、わたしも大好きなワンちゃんのパンツ」
「大人びたセツカ先輩が可愛らしいのを着用しているとは、意外ですね」
「可愛いです!」
「こ、これは安かったからで!特に意味はない!」
「嘘は良くない。その動物シリーズは結構高い部類の物。このわたしが言うんだからまちがいない」
ふんす。
ぷるん。
堂々と胸を張る下着姿のサリアが放った言葉に崩れ落ちていくセツカ。
「くっ……負けだ……いろんな意味で……」
「これは見事なものだね。ボクとどっちが大きいかな?」
「むっ……勝負する?」
「望むところだよ!三人の審査員に任せるとしよう!どちらが大きいか判断してほしい!」
「「わ、私たちがですか!?」」
驚きの声を上げるフレアとセツカだが、
「ま、任せてください!それではまずサリアちゃんから、失礼します……」
むにゅ。
「んっ……」
リーナは嬉々とした表情を浮かべ、サリアの真正面からたわわに実ったものをその手で掴んだ。
「はぁはぁ……これは、何度味わっても飽き足らないほどの弾力……」
むにゅむにゅ。
「やっ……んっ」
サリアのボーっとした表情と白い肌に色づく変化が出てくる。
「もっと……もっと味わっ!」
「「いい加減にせんかぁぁぁ!」」
「いたぁぁぁぁぁぁい!?」
我を無くしたリーナの後頭部に突き刺さるフレアとセツカの手刀。
「あはは、次はボクの審査だね!どうぞ!」
シャツを脱ぎ、黄色いレースに包まれた大質感。
それを目の前にした瞬間。
「はぁい!」
先ほどまで痛そうに後頭部を押さえていたリーナだったが、すぐさま復活を果たした。
そして、再び試触となる。
むにゅ。
「……」
むにゅむにゅ。
サリアのときは饒舌だったリーナが、ただ黙ったままに堪能する。
「ど、どうかな?」
リーナの何の反応も示さない態度を見て、珍しく自信なさげに問うクリス。
「……今まで完璧だと思っていたサリアちゃんのお胸が未熟に思えてしまいます。外側はふんわり、内側はたぷんたぷんと重厚で優しく包み込まれるように沈んでいく私の指。クリス先輩の勝利と言わざるを得ません……」
リーナは見事に審査員の役割を果たすが、フレアとセツカはドン引きである。
「まずはボクに一票だね!」
「むむむ……フレア、セツカ先輩もさわって?まけてないから」
勝ち誇るクリスに対し、負けず嫌いなサリアは二人を誘うような瞳を向けた。
「そんな顔をしてはいかぁぁぁん!」
「そうだ!そんなトロンとした表情は……まだ早いと思う!」
二人は真っ赤な顔で浴場へと消えて行く。
「あはは、今回は引き分けにしておこうか。ボクたちも早くお風呂に入りたいしね」
「いずれ、追いついてみせるから」
そして、サリアとクリスも続いた後、
「ですが、あえての未熟性も捨てがたいものがあるというか……」
未だに審査を続けているリーナがいた。
「やっぱり大人数で入るお風呂は気持ちいいねぇ……」
「「「そうですねぇ……」」」
髪や身体を洗い終えた女子たちが湯船に浸かり、その温もりを堪能していく。
「ところで、みんなは好きな人はいるのかな?」
「はっ?」
「えっ?」
「……」
「クリス先輩は本当に好きですね」
「女子が揃ったら恋バナだからね。セツカがレオン君を大好きなのは知ってるけど、他の子たちはどうかな?」
「わ、私たちのことは置いといてですね!?」
「セツカ先輩の馴れ初めが気になります!」
「教えて」
「べ、別に特にきっかけがあったとは思っていない!」
「むふふふぅ……セツカは一番を取るためにずっとレオン君のことを見ていたら、いつの間にか好きになってたんだもんねぇ?」
「それは言わないという約束でしょう!?」
「い、一途ですね……」
「乙女ですねぇ……」
「なんだかかわいい」
「私のことはもういいでしょう!?あなた達こそどうなのよ!?フレアは男の子の応援で力を引き出していたしいるんでしょう!?」
後輩たちにほんわかした表情で見られていることに我慢できなくなったセツカは、フレアへと標的を移していく。
「お、応援とはそういうものでしょう!?」
「いいえ!乙女の力を感じたわ!」
「ほうほう、それは気になるねぇ……もしかしてカイ君かな?」
「カ、カ、カ、カイがなぜ出てくるんですか!?」
「その反応、フレアちゃんは可愛いねぇ!」
むぎゅぅぅぅ。
「く、苦しい……」
「フレアがクリス先輩のおっぱいで苦しそう」
「は、離れてあげてください!」
「ああ、ごめんごめん」
ようやくクリスから解放されたフレアは、はぁはぁ……と荒い呼吸をしながら、
「死ぬかと思った……」
ぼそりと呟いた。
「あはは!大げさだなぁ!」
ぷちん。
「ならば喰らってみるがいいでしょう!?サリアアタック!」
「うわぁ?」
「むぎゅぅぅぅ!?」
フレアはサリアの肩を掴み、そのままサリアの胸をクリスの顔面へと押し付けた。
「こ、こらフレア!止めなさい!」
「セツカ先輩!止めないでください!これは、持たざる者の怒りです!」
「……その瞳、私には止められない」
「そんなこと言ってないで止めてくださぁぁぁい!?」
バシャバシャと湯船の音が響く中、
「で、出られん……いろんな意味で……」
「ぼ、僕もだよ……」
「「「し、刺激が強すぎぃ!」」」
身体が硬直してしまった男子生徒たちがのぼせることになったのは、別のお話しではないのだった。




