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召喚されたリビングメイルは女騎士のようですが契約しますか? オネガイシマス……マスター  作者: think


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さあ最終決戦です!

「待ちわびたよカイ君」


「こちらもです」


闘技場の改修も終わり、俺とクリス先輩はお互いに向かい合っている。俺は制服、クリス先輩はいつもの白いライトメイルにロングソードというスタイルだ。

俺の右手にはプリンセシオンの重みがずっしりとあり、いよいよなのだと思い知らされていた。


「二人とも準備はよろしいでしょうか?」


「「はい」」


ルナ先生の確認に対し、俺たちは同時に頷く。


〔さて、いよいよですね〕


〔ああ、体調はどうだ?〕


〔絶好調ですとも〕


「カイ!クリス先輩!頑張れ!」

「どちらも怪我のないように頑張ってください!」

「どっちも思いっきりいっちゃえ」

「あんまり無茶はしないでね!」


休日だというのに観戦に来てくれたみんな。

その応援が身に染み……


「うぉぉぉ!クリス先輩!頑張ってください!」

「カイ負けろぉぉぉ!」

「あんまり怪我しないようにほどほどにボコしてやってください!」


クソ……いらん奴らも観に来てやがる。


そう思って観客席を見てみれば、俺のクラスメイトだけでなく、三年生の生徒やレオン先輩とセツカ先輩の姿もある。


〔あの二人、デートしてるみたいでムカつくな〕


〔なにを心の狭いことを言っているんですか。いいじゃないですか、青春みたいで〕


〔余裕のある独り身だな〕


〔独り身だって余裕を持っていいじゃないですか!私だって言い寄る男の一人や二人……おや?〕


〔言い寄る男、いなかったのか?〕


〔記憶に不具合があるようですね……〕


これ以上ツッコむのは可哀想なので、やめておく。


「今回の制限時間はお二人の希望がありました通り十分としますが、戦闘中止の判断は私がさせていただきます。それでは位置について!」


ルナ先生の号令で俺は指定の位置に歩いていく。


さあ、いよいよだ。


俺たちが位置についたことを確認するとルナ先生の手が上がった。


「始め!」


「いくぞ!ファーナ!」


〔はい!〕


「おいで!エンちゃん!」


〔うむ〕


俺の前にファーナが現れ、クリス先輩の後ろに戦天使が現れた。


〔リンクメイル〕


俺はそう念じると、ファーナの鎧は光となり俺を包んでいく。

そして、


〔リンクスタイル〕


鎧の中で身体が移り変わっていった。


「さて!久しぶりの実戦です!思いっきりいきますよ!」


〔油断するなよ〕


〔誰にものを言っているんですか。油断などまったくしていません〕


こちらの準備が完了したと同時にあちらも準備は終わったようだ。

エンジェルフォーム、天使の輪に翼。

こうして目の前にするとその美しさに見惚れてしまう。


「さて!いきますよプリンセシオン!」


ファーナは軽々と長剣を持つと、一気にクリス先輩へと向かっていった。


「はぁぁぁ!」


どうやら真っ向勝負のようだ。

クリス先輩も


「ふふふ!いい度胸です!」


一瞬で距離を詰めた二人は、


ギィィィィィィン!


上段からお互いの剣をぶつけ合う。


「うわっ!」


初撃に打ち勝ったのはファーナ。

バランスを崩したクリス先輩に向けて追撃の剣を打ち下ろす。

体勢を崩したクリス先輩はその一撃を剣で受け止めず、翼をはためかせることで後ろに跳んだ。

そしてそのまま、宙で止まる。


「凄い一撃!思わず逃げちゃったよ!」


「ふふん!いきなり逃げの一手とは!あまり褒められたものではありませんよ!クリスさん!」


「本当に女の子の声!あなたがファーナさん!?」


「その通り!こうして相対するのは初めてですね!ですが問答している時間はありません!こちらから行かせてもらいますよ!」


〔光の翼〕


ファーナは光の翼を発動させると、上空へと飛んでいく。


「さあ!勝負です!」


「望むところ!」


再びぶつかり合う二人。

光の翼のあまりの高出力に俺の魔力がどんどん吸われていく。


〔あんまり魔力を使いすぎるなよ!このままだと十分も保たないぞ!〕


〔わかっています!〕


空中はファーナの本領を発揮する場所ではないので、早く地上戦に切り替えてほしいところだ。


ギィン!ギリギリ……


「このまま空中で試合をしてもいいのですが、それではあまり楽しめないようです。どうです?地上で闘いませんか?」


鍔迫り合いが続く中でファーナはクリス先輩に向けて提案をする。


「うん、わかった」


合意した二人は鍔迫り合いを続けながらゆっくりと高度を落としていった。


───クリスSide───


〔まったく……相手のフィールドで闘ってどうする?〕


〔まあまあ、ボクも空中戦には慣れてないからね〕


〔だが、相手も相当な手練。クリスと闘うたびに思っていたが普通のリビングメイルとは思えんな〕


〔楽しいでしょ?〕


〔ああ、強者との闘いは楽しいものだ!〕


──────


トスン……


ファーナはクリス先輩と同時に地上に着くと、今度はしっかりと地面を踏みしめて剣を押し当てた。


「さて!全力で行かせてもらいますよ!」


「受けて立つよ!」


ファーナの剣は先ほどとは違い、均衡を保つのに精一杯のようだ。

だが、クリス先輩の表情を見るにあちらもブーストをかけて全力で受け切っている様子。

ここで風魔法を放ち、クリス先輩の体勢を崩して手を貸すこともできるのだが、それは二人の勝負に水を差す行為でしかない。

なので俺はファーナを信じることにしよう。


〔絶対に押し勝てよ!〕


〔合点承知ぃぃぃ!〕


ファーナはジリジリと押し返していく。


「くっ……!」


クリス先輩に苦悶の表情が浮かんでいる。


このまま押し切れるか?

俺がそう思った時だった。


クリス先輩が笑ったのは。

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