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召喚されたリビングメイルは女騎士のようですが契約しますか? オネガイシマス……マスター  作者: think


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新年初登校です!

「みなさん、お久しぶりですね。休暇は満足できましたか?ですがここからは学生としての本分の学業の毎日へと戻っていくので、しっかりと切り替えていきますように」


教壇に立つルナ先生を見るのは久しぶりだな。

俺は定位置の席に座りながら、ルナ先生の発言を聞いている。


「二月には進級テストもありますが、今のあなた方ならなんなく突破できるでしょう」


テストと聞いて、数人の身体が震える。

恐らくフレアとサリアもそうだろうな。


「テストとは言いましたが実技テストです。それも模擬戦を行って一定以上のレベルに達しているかどうかを私を含めた教師が判断するだけですので、このクラスで合格レベルに達してないものはいません。なので安心してください」


落第者が出そうにないということは嬉しいものだ。

憎らしい奴らだが、悪友という関係に近しいクラスメイトたちが一人でも落ちるのは寂しいからな。


「以上です。それでは失礼します」


朝の連絡事項が終わり、俺は退席するルナ先生を追う。


「ルナ先生。模擬戦の申請をしたいのですが」


「クリスさんとですね」


「あれ、知ってるんですか?」


「ええ、彼女が朝から教務室にやってきて申請していきましたから」


「あはは、動きが早いですね」


「彼女にも伝えましたが、次の休日が適正でしょう。しっかりと準備しておきなさい」


「はい、よろしくお願いします」


伝えたいことを終えた俺は、自分の席へと戻っていく。


「今度は勝てそう?ファーナさんが相手するんだよね?」


ルースが話しかけてくるが、俺には模擬戦の予想は難しく思えていた。


「どうだろうな?結局は魔力量が保つかどうかの試合になりそうだ」


「勝ち目はあるんじゃないの?」


ルースには詳細を話していたので、今度のクリス先輩戦はファーナが闘うことを知っている。


「クリス先輩がユニコーンならそうだったかもしれないけど、今度は戦天使で来る。エンジェルフォームで来られたらファーナでも厳しいんじゃないかな?」


「僕はそれでもファーナさんが勝つことを予想するけどな」


〔さすがルース君です!見事な予想ですね!〕


「ファーナが騒いでる。あんまり調子に乗らせないでくれ」


〔誰がお調子者ですか!〕


「あはは、頼りがいがあるんだよ。頑張ってね?」


「ああ、もちろんだ」


〔はぁ……ルース君の方が扱い良さそうですね……〕


〔鞍替えしようとすな〕


新年の挨拶どうしたんだ?まったく。


「いよいよか?カイ」


ルースと話しているとフレアたち三人もやってきた。


「ああ、最終戦だよ」


「頑張ってくださいね!」


「うーん……いろいろと複雑」


「サリア?どうしたんだ?」


表情の動きが少ないのでわかりづらいが、なにやら悩んでいる様子のサリア。


「カイを応援したいけど、クリスを応援したい気持ちもある」


「ははは、それでいいんじゃないか?クリス先輩は俺たちの友だちだからな」


「……うん、そうだね」


サリアは最初出会った頃からは、想像できないほどに優しく笑うようになったな。


「でもね?」


「うん?」


「カイに勝って欲しい気持ちがちょっとだけ、強いかな?」


少し恥ずかしそうにサリアは微笑んだ。


「サリア……俺は感動している!」


「カ、カイ!私も貴様の勝利を願っているぞ!?」


「もちろん私もです!」


「あはは、ありがとう。みんな」


そんな嬉しい状況なのに、突然身体に寒気が走った。

これは、殺気!?


〔クリス先輩にボコられてしまえ……〕

〔イチャイチャイチャイチャ……しやがってよぉ……〕

〔ああ……妬ましい……妬ましい……〕


怨念のような殺気が俺の頭に言葉となって入ってくる。


〔や、野郎ども……少しはマシになったかと思えば人外の能力を発揮しやがって……〕


〔これほどビシビシと伝わってくる悪意は凄まじいですね。まるで戦闘中の敵のようですね〕


「カイ?どうした?なにやら顔がこわばっているようだが?」


「いやちょっと雰囲気がな……」


「雰囲気?」


フレアたちがキョロキョロと周囲を見回した瞬間。

怨念のような悪意の視線は一瞬で消え去った。

むしろニコニコしている奴らばかりである。


〔おお、聖女に祓われたように空気が綺麗になりましたね〕


〔あいつらどんな訓練を受けたらこんなことができるようになるんだよ!〕


「ふむ、騎士震いというやつかもしれんな。まだまだ日はある。今から緊張させていては身体が保たんぞ」


「リラックスですよ、リラックス」


「がんばれ、がんばれ」


「ありが……」


むぉぉぉぉぉぉん!


消え去ったはずの悪意が一瞬にしてまた湧き上がってきた。


〔ちょっとは大人しくしとけよお前ら!〕


〔さすがマスターの悪友ですね。穢れ多きものです〕


〔俺は穢れてないわ!純真無垢の少年だ!〕


〔うわぁ……自分で純真無垢とか言います?〕


〔あいつらと比べたらよっぽど純真無垢だろうが!〕


〔第三者の私が判断して差し上げます〕


〔おう〕


〔どっちもどっちですね〕


〔そんなわけあるかぁ!〕


俺は怨念渦巻く教室で、表情はにこやかにしつつも内心では咆哮を上げるのだった。

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