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召喚されたリビングメイルは女騎士のようですが契約しますか? オネガイシマス……マスター  作者: think


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闘いは無事終わりました!

対戦後、俺たちは闘技場の中央に集められた。


「フレアさんとサリアさんは召喚獣の喚び出しが不可能な為、引き分けとします。後日改めて順位を確定させようと思いますが、今回は二勝したカイ君の優勝を表彰させていただきます」


本来ならば明日フレアとサリアの対戦が予定されていたのだが、


「敗者同士で闘っても虚しいだけだ」


「私も、いろいろと考えてみたい……」


二人の意見により、行われないことになった。

闘いを観たかったという気持ちはあるが、当事者同士がそう言うなら仕方ない。

またの機会を楽しみにしておこう。


「ではカイ君、前へ」


「は、はい!」


ルナ先生の言葉に緊張しつつ、俺は前に出る。


「見事な闘いを見せていただきありがとうございます。発想力、戦術、召喚獣との連携、全てがハイレベルで感動しました。優勝、おめでとうございます」


にっこりと微笑んで、表彰状を差し出されたのだが……


「……」


美しい……まるで女神のようだ……


本当に節操のない人ですね。


「どうされました?」


「い、いえ!ありがとうございます!」


すぐに見とれるのはどうにかしよう。

いい加減に慣れなければいかんな。


それは無理でしょうね。


うるせぇ……


冷たいファーナのツッコミに対し、俺は力なく反論した。


「そしてこれが報奨金ですね。あまり無茶な使い方はダメですよ?」


「はい、もちろんです!」


たくさんの貨幣が入っているであろうご祝儀袋を受け取る。

どれくらいのものかは分からないが、生涯で一番のお金をもっていることは間違いないだろう。


ふふふ……俺は今、何でもできるぞ!


マスターは駄菓子屋ではしゃいでいる子どもですか?もう少し大人になっていただきたいものですよ?


はい、すいません……



パチパチパチパチ!


そんなやり取りをしていると、後ろから拍手が聞こえてくる。


「おめでとう!カイ」

「おめでとう」

「おめでとうございます!カイさん!」

「……おめでとう」


「ありがとう!」


皆が笑顔で祝ってくれたので、俺も笑って応えた。(野郎たちも拍手はしてくれているようだが、明らかに不満顔である)



「それではここで解散といたします。皆さん、ゆっくりと疲れを取ってくださいね」



「「「はい!」」」



そして仲間たちと寮へと戻ろうとしたとき、リーナとの約束を思い出した。


「あっ、そうだ。はいこれ」


報奨金の入った袋をリーナに差し出す。


「えっ!?本当にいいんですか?」


「もちろん、約束したじゃないか。何かに役立ててくれたら嬉しい」


「あっ……ありがとうございます!」


リーナは大事そうに受け取ると、


ぎゅっ!


抱きついてくるリーナ!

柔くて、いい香りが……

そして背中からもそれ以上の柔かさが……


「ずるい。私もする。ありがとう、兄さんのこと好きでいてくれて」


リーナとサリアからの幸せのサンドイッチ……


むほほぉ……!


……


ファーナから無言の圧を感じるが全く効かないぞ!


「二人ともやめないか!恥ずかしくないのか!?」


真っ赤な顔で怒るフレアだが、


「……おっぱいないから、怒ってるの?」


あっ、それは言ってはダメ。


プチン!


サリアの言葉でキレた。


「ほう……どうやら今すぐにでも叩きのめす必要がありそうだな?」


「いつでもいいよ?」


スカスカッ。


フレアは腰に手を持っていくが、虚空を掴んでいる。


「あっ!?剣がない!?オーレリア様との闘いで愛用の剣を失ったんだった!」


「私も手が痛いの忘れてた……」


「ま、まぁまぁ……今日はもう疲れてるでしょ?先生も言ってたけど、ゆっくりと休もうよ」


さすがルースである。

バチバチと視線を交わすほどの険悪な両者の間にすかさず入ってくれる。


「むう、わかった……」


「……一理ある」


ほのぼのとしたルースに諭されて、その場は丸く収まってくれた。


「ぎゅってしてしまいましたぁ……」


リーナは自分の行動を思い出して、一人赤くなっていた。



「じゃあ時間になったら食堂で会おうぜ?」


寮のロビーで別れようとした俺たちだが、フレアはみんなにバレないように俺の後ろに回り、抱きついてきた。


「何だか負けた気分になったからな。私もその、しておきたくて……おめでとう」


「ありがとうフレア」


「ああ……」


フレアのほのかな温もりはしっかりと感じたのだが、柔らかさは……その、慎ましく感じた、ぞ?


「いだっ!?急になんだ!?」


太ももを思いっきりつねられたのだが!?


「……今、比べていただろう?」


「な、なにをかなぁ……」


「む、む、む、胸のことをだ!」


「そんなこと!……ないよ」


「ちゃんと自信をもって言え!」


「すいませんでした!」


それから自分の部屋で着替えを行い、一息ついてから食堂へと向かう。

ほとんどのクラスメイトがいるのだが、フレアたちはまだ来ていないようだ

俺は空いている六人掛けの丸テーブルにつき、夕食の良い匂いのする中で待つことにした。


「待たせたな」


「お待たせしました」


「お待た……」


程なくして、女子三人が連れだってやってきたのだが、座る場所で揉めることになる。


「私がカイの隣だ!」


「いいえ、一番恩義があるのは私です!」


「ふぅ……」


「「ちゃっかり座るのはダメだ(です)!!」」


「じゃん!」

「けん!」

「ぽい……」


「また、楽しそうだね……」


「そう見えるか……?」


あいこを繰り返している中でルースが苦笑しながら、俺の席から一つ空けた座る。

何で揉めているのか一瞬で察したようだ。

結局、フレアが負けたので、リーナとサリアが俺の隣に座ることになった。


「無念……」


少し悲しそうだったが、夕食を取り始めるころにはいつも通りだ。


「カイ、今日は負けたが次は負けんぞ。サリアとも勝負をせねばならんしな」


「いつでもいい……」


「私も頑張ります!」


「ぼ、僕も絶対強くなるからね」


「あはは、これはうかうかしてられないな」


いろいろと楽しく今日のことを話ながら食べていると、


「ここ、よろしいですか?」


トレーを持ったルナ先生が話しかけてきた。


「もちろんいいですよ」


一同でこくりと頷いた。


「それでは失礼します」


「カイ君、素晴らしい闘いでした」


「ありがとうございます!」


「いえ、こちらこそお礼を申したいくらいです。ふふっ……」


「はぁ?」


「ふ、深い意味はありません。こほん……君のおかげでフレアさん、リーナさん、サリアさんの精神的ケアもされたようで教師として嬉しい限りです」


「精神的ケア?どういうことですか?」


「ふふっ、あなたたちも大変そうね?いろいろと頑張りなさい」


「な、何のことでしょう!?」


「え、ええ!本当ですね!」


「……頑張る」


そんな三人の様子に首をかしげるのだった。

そうして和やかに食事は再開したのだが、


サリアちゃんまで……

ルナ先生!踏んでほしい!

フレア様のお胸……

リーナたん……

ルースくんは女の子なんだ!男装してるんだ!


先生が加わったことにより、周りからの憎悪の目がさらに集中することになる。

なんというか、感じる邪念は非常に悪化しているようだ。

まあ気にしないで放っておこう。


「ごちそうさまでした。先生、今日はありがとうございました」


「ええ、皆さんもゆっくり休んでくださいね」


「「「はい」」」


食事が終わったあと、少し雑談してから自分の部屋へと戻る。

風呂にも行きたいが、どっとあふれ出した疲れが俺の体に襲い掛かってきた。

俺は倒れるようにベッドに横たわってしまう。


マスター、お疲れ様でした。


ああ……本当にありがとう。ファーナもお疲れ様。


……いえ、別にそれほど疲れてはいません。


なんだ?不機嫌だな?


いえ、普通です。


そ、そうか?今日はファーナのおかげで優勝できたよ。


本当ですか?


もちろん。


……では、召喚してもらっていいですか?


うん?改まって珍しいな。

わかったよ。


珍しいファーナのお願いを聞いて召喚する。

さらに体が重くなるが、今となってはさほど変わりはない。


光に包まれた騎士ファーナは兜を脱ぎ、綺麗な素顔をあらわにすると俺の頭を撫でてくれた。

ひんやりとした籠手が心地良い。


私を選んでくれてありがとうございます。

貴方をお守りし、勝利に導くことができとても嬉しいです。


お礼を言うのはこっちだよ。

ありがとう。


マスター、これからもよろしくお願いいたします……


そう言い、ファーナは俺の中に戻ると同時に温もりが体の中へと広がって行く。

今日はもう動けそうにないや。

休むとしよう……


俺は闘いの疲れを癒す為にも早めに眠りにつく……


お休み……


お休みなさい、マスター……









夕食前の職員室でのひと時。


「……全くしてやられたよ」


「ええ、完全に予想外でした」


「賭けは私の勝ちですね」


「分かってるよ!」


「明日にでも秘蔵の一本を持ってきます」


「ふふっ、ありがとうございます」


なんとも嬉しそうに微笑む。


「しかし怪我もなく、無事に終われてよかったですね」


そしてすぐに教師の顔へと戻ると、安心したように想いをこぼした。


「ああ、全くだ」


「そうですね」


ルナたちは笑顔で生徒の無事を喜び、本日の業務を終了した。


その後。


……後でカイ君にお礼を言わなくちゃね。


ホクホク顔で食堂へと向かう事になるのだった。

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― 新着の感想 ―
心情・外野の台詞・ファーナとの会話などの、実際の会話以外の部分が地の文と区別がつかない上に、一体誰が話しているのかが区別がつきづらく、会話の途中でやっと誰が話しているかが分かるということも度々ある。 …
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