初めての脱衣です!
「フレアさん、どうかしましたか?マスターはすでにお休みなので遠慮なく言ってくださいね」
お風呂場に向かう中、フレアさんの様子だけおかしく感じたので聞いてみることにしました。
感覚のリンクを切ったマスターはすやすやと眠っているようなので、何も問題はありません。
「い、いえ、その……」
「フレアは緊張してるだけ」
「そうなんですよね。ファーナさんが来るまであわあわしていましたから」
「それは内緒にしろと……!?」
ふぅ……私の魅力というものは隠し切れないものなのですね……
「いいですかフレアさん?今の私はオーレリアではなくファーナです。友人として自然に振舞って欲しいと思っています」
「わ、わかりました……努力します……オーレリア様ではなくファーナ様……ぶつぶつ……」
「だめだこりゃ」
「な、慣れるまでは時間がかかりそうですね……」
独り言をこぼすフレアさんに苦笑していると、お風呂場へ到着しました。
「ここが女子浴場ですか……造りは男子と一緒ですが、なにやら良い香りがしますね……」
私がきょろきょろと周りを見渡していると、とても良い香りに気づきます。
「ファーナ、なんだか変態っぽい」
「なんですと!?」
サリアさんからの指摘に驚きを隠せません。
「そんなことないですよね!?」
「……言い難いですけど、私もちょっと思いました」
「申し訳ございませんが、私もです……」
リーナさんとフレアさんに同意を求めたところ、あえなく否定されてしまいました。
「マ、マスターの感覚が残っているせいですね!仕方ないマスターです!」
私はさらっとマスターに責任転嫁を果たし、服を脱いでいきます。
伸び縮みする素材の上下ですので、楽でいいですね。
そうして下着一枚になった私を、三人がじぃぃぃっと見てきました。
「……なぜそんなに見つめてくるのですか?」
「そのパンツ、カイの?」
「えっ?」
サリアさんの言葉で私は自分の下着に目を移すと、マスターの下着がありました。
「ええ、もちろんです。ぴっちりしたものではないので履き心地は悪くないですね」
「そうなんですか……」
「なるほど……」
「興味深い」
とは言いつつも三人の視線は私の股間に釘付けです。
そんなに見つめられると同性といえども恥ずかしいのですが……
「……一応言っておきますが、この下着は新しい物ですよ?マスターが履いていたものではありませんからね?」
「な、何をおっしゃるのやら!?」
「そんなことを言われなくても十分にわかっていますよ!?」
「ちぇ、なんだ」
「サリア!?」
「サリアちゃん!?」
露骨に慌てる二人とがっかりするサリアさんの態度で、私は閃きました。
「マスターの下着に興味津々とは変態ですね」
「ああ!そんなことを言いますか!?」
「ファーナさんだって女子風呂の匂いに興奮していたくせに!」
「興奮していたわけではありません!比較しただけですぅ!」
「寒いから早く入ろう」
ぎゃあぎゃあと言い争っているとサリアさんに窘められてしまいました……
先に脱ぎ終わった私とサリアさんが、フレアさんとリーナさんの脱衣を待っていると、
「意外にちっちゃいね」
サリアさんに殺意が湧きそうです。
「サリア!何を言っている!一応あるではないか!」
「そうですよ!ちゃんとあるじゃないですか!フレアさんと同じくらいですよ!」
ふふふ……追加の燃料をどんどんと私に浴びせてくるじゃありませんか。
「おっぱいじゃない。身長のこと」
「まぎらわしい言い方をするでない!」
「そうですよ!」
なんだ、身長のことでしたか。
二人のおしおきは後にするとして、その質問には答えるとしましょう。
「昔は私くらいでも男性と同じくらいだったのですよ?今の女性は大きくなりましたね」
この中ではフレアさんが一番背が高く、続いてリーナさん、私、サリアさんの順ですね。
マスターの身長だとフレアさんと同じくらいですが、結構縮んでしまいました。
「おっぱいはどうだったの?昔の人の平均くらい?」
私はにっこりと笑いつつ、おしおきにサリアさんも加えることにします。
「ほ、ほらサリア!風呂に入るぞ!」
「ファーナさんも風邪ひいちゃいますから!」
リーナさんに手を引かれて、浴場へと連れていかれました。