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さざ波のような月の光

作者: 秋葉竹



ポケットに

二枚切符を入れたまま

覚えていないと嘘つく

うつむく


この街を出て

だれと

どこへ行きたいと

想っていたのか


懐かしすぎる

さみしい

悔恨



そしていまも

この街に棲む一匹の獣のまえに


光の柱が立って

それは

その夜を

特別な夜にしてくれた


どこへ行っても

知らない人しかいない街の夜に

その常夜灯のように暖かいくせに

世界のさみしさを反射する

満月の光が降り注ぐ


その光の柱を抱きしめて

なにを想い出し

なにをあきらめるのか



そしてすべてとさよならする

さざ波のような暖かさを感じる



ご覧ください

これが心に突き刺さるあきらめ

二度と愛し合えない

大好きだった人の

亡霊


いつだって

そうだったね


天国へ

行きたい夜も更けて

真珠のしゃぼんは深夜の涙

そうね

深夜なら

泣いてもいいけど

せめてあのときの

綺麗なあなたと

最後にいっしょに



ご覧ください

これが私の愛した人の魂

最後まで好きだった

私を愛してくれた人の

温もり








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