ブロッコリーに雪が積もったらカリフラワーみたい/星降り手振り
高校時代の作品その三
<ブロッコリーに雪が積もったらカリフラワーみたい>
僕はブロッコリーが好きだ
だけどカリフラワーは嫌いだ
もしも白いブロッコリーが存在していても
それはカリフラワーじゃない
もしも緑色のカリフラワーが存在していても
それはブロッコリーじゃない
だけどつい思ってしまうんだ
ブロッコリーに雪が積もったらカリフラワーみたい
もしかしたら本当にカリフラワーかもしれない
ブロッコリーはカリフラワーなのかもしれない
だけどそんなことありえない
なぜなら僕がブロッコリーが好きだから
なぜなら僕がカリフラワーが嫌いだから
丸く整えられた木に雪が積もると
それはまるでカリフラワー
いつもはブロッコリーみたいなのに
その時ばかりはカリフラワー
サラダに出てくるカリフラワーとブロッコリー
嫌いなものから食べるんだ
だからフォークにカリフラワー
カリフラワーおいしい
<星降り手振り>
どこかで聴いた歌みたいに
御星様が降ってくるの
手で掴めそうで掴めなくて
なんてじれったいのでしょう
あんなにも近くにあるのに
どこかで見たドラマみたいに
あなたが私に手を振るの
手が掴めそうで掴めなくて
なんて天邪鬼でしょう
こんなにも近くにあるのに
今日こそ手を伸ばしてみたの
ただもう先には何もない
貪欲な私の早すぎた行為
臆病な私の遅れた感情表現
ただ対象があなたなだけで
どうしてこんなにも手が震えるのでしょう
星降り手振り
今日も私は掴むフリ