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俺が指輪の物語(仮  作者: トム麻呂
19/45

19話 疑惑確認とこれからと





「さて、その秘密を拝聴しようか、長い話になるの?リョウ。」


「いや、そうでもないんだが…レン、お前のその姿の事について聞きたい。」


 ん?と首を傾げるレンの目を見ながら続ける。


「これも昔は疑問に思わなかった、レンを初めて見た時は……正直可愛いと思った。」


 ボッと音がしたようにレンの顔が赤くなる、手に持ったカップの持ち手にヒビが入った。加減しろって。


「おま、おまぇ…リョウ!いきなりそんな「レンは女神に創られたって言ってたよな?その精神体も。」」


「え…うん。そうだが…聖剣もこの精神体も確かに元々女神様に創って頂いたものだ、だが、長年の私という意思が今の私を創っている、だから私は私だぞ、リョウ。」


 焦った様にレンが俺に声を向ける。


「それは理解してるよ、人間だってそうだ、生まれてからの今までがそいつを成してる。俺が言いたいのは、見た目の事だ。」


「み、見た目は変えられないぞ。昔お前は好みだと言ってくれただろうが。自慢じゃないが女神様ご自身を模した容姿なのだぞ。」


「…レンは自分を創った女神に会った事はあるか?」


「そりゃあるさ、私を創った直後にお姿を拝見しているし、その後も何度もお会いしている。お優しい方だぞ。」


 紅茶を持つ手に力が入る、これを聞いたら後悔するかもしれないが…


「その女神様ってのは、レンと同じ銀髪で、レンをもっと幼くした外見を…してるんじゃないのか?」


「…。」


 レンの動きが止まる、こっちを見つめて微動だにしない。

……なぜ黙る、レン。もしかして…


「リョウ…」


 レンの目に剣呑な光が宿る、ヤバい。アレは怒ってる時の目だ。…確信を突いたか?


「…な、なんだ?」


「あれだけ!昔は!私の事を可愛いと言ってくれたのに!お前はもっと若い外見の女が好みだったのか⁈」


 空いた手でテーブルをバンバンと叩きながら


「は、はい?いや、女神の外見がだな、」


「女神様の見た目は私とほぼ同じだ!髪色は金だし瞳の色は淡い緑だが!違うのはそこだけだ!」


 …違う?金髪でレンと同じ姿って…


「レン!女神は見た目を変えたり出来るか⁈」


「さっきからリョウは何が言いたい?女神様のお姿は無二のものだ、その様な事は向こうの世界に居た時には見たこともない!」


 俺は椅子に脱力した…良かった…レンの女神はヤツとは違う…可能性が高い。


「リョウ、どうしたんだ…?」


 椅子にへたり込む俺をみて、レンがさっきまでの剣幕を抑えて心配そうに覗き込む。


「すまない、レン。確認したい事があっただけだ。」


「これから話す事は、さっきの場では言えなかった事だ、エミリアが狼を仕留めた後、治癒魔術を使った直後に起きた。」



 俺は銀髪の幼女神に言われた事、された事を語った。最初は穏やかに聞いていたレンだったが、途中から暴れだしそうな程に怒りを露わにした。


「なんだそれは!それが本当ならリョウは…リョウは…!許せん!私のリョウを馬鹿にして!」


 いや、私のって…。


「わかった!我が女神様にかけて誓おう!その偽女神を成敗してくれる!何かを企もうが全て我が刃の露にしてくれる!」


 机をガンガン叩きながら目に炎を燃やしている、机が壊れる!カップが飛んでるから止めろ!


「わかった!レン、わかったから!落ち着いてくれ!話が進まん!」


 なんとかレンを宥めて会話を再開する、テーブルは紅茶でビショビショだ。もう少し飲みたかったんだがなぁ…。


「とりあえず問題はやれる事を増やす為に俺の成長度をどうするか、が問題なんだ。エミリア以外が俺を嵌めても意味は無いと思う。だがエミリアに殺生を強いる訳にはいかない、そんな危険な事もさせられない。」


 俺がそう告げると、レンは…なんだその自信満々の顔は。


「その点についての解決策はもう考えてある。リョウは大船に乗ったつもりでいれば良い。」


「そ、そうか?何を思いついたんだ?」


「それは外に戻ってからにしよう、外の面子にも協力して貰わねばならんからな!ただ…嘘をつくのは簡単だが、せめてあの親娘には本当の事を伝えた方がいいかもしれんぞ?」


 むう…俺の問題にマキナウス家を巻き込むのはどうかと思ったが、このチートが言うならまぁ何とかなるんだろう。


 俺が安堵していると、不意にレンが立ち上がりこちら側に回ってきた、俺の後ろに立つと背中に体を預けてきた。


「リョウ…」


 耳元でレンが囁くように俺を呼んだ。


「リョウ、この中の時間の進み方は外より遅い。十分の一…覚えてる?」


ちょ、レン。


「私、あの時リョウに嫌われたんだと思った…だからずっと許してくれるのを待ってた…もう、良いよね?リョウ。」


 耳元のレンに顔を向けると口を塞がれた…レンの唇で。


「んっ……。本当はリョウの本体が、これからずっと私の飾り台の横にいて欲しいんだけど…それはまだ先になりそうだから…」











 俺たちが外に出たのは、外の時間で20分が経過した後だった。

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