トライアングル
~~注意事項~~
この小説はフィクションです。そして過激な内容を含ませています。まかり間違ってもこの小説に出てくる表現を現実で実行すると公衆猥褻罪、それに行かなくとも、周りから白い目で見られる、変態と罵られる、友達をなくす、退学になる、親の信用をなくす等々の弊害がありますのでご注意して、妄想を自制できる方だけお読みください。この小説はR-18指定ではありませんがそれに限りなく近い内容を目指して執筆しています。万が一運営さんの方からR-18指定のほうへ移ってくれ、とお達しがあった場合はこの小説を停止します。ご了承下さい。
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お久しぶりです皆様。本来は小説なんぞ書いている暇などないのですが待っている皆様のため身を削ってでも投稿しておきます。
今回は完全シリアス路線で行くので、いつものギャグ&お色気成分は皆無だと思われます。ストーリーには深くかかわってきますがそのようなことが苦手な方はまわれ右して、まわれ右してお進みください。
今回はとある同一の事件を3人の視点からそれぞれ書き表すという、無謀かつ滅茶苦茶なことをしようと思います。下手くそなら下手くそぉ~!ってヤジを飛ばしてもかまいません。ギャーイシナゲナイデー!?
~~SIDE ???~~~
みなさんはじめまして、私はこの作品の主人公でも準レギュでもない、完全なサブキャラだ。モブキャラではないぞ。おそらくこの章が終わったらお役御免になるだろう。その証拠にこの章の台本しか届いていない。だがサブはサブとしてしっかりお役目を果たさせてもらおう。なんと今回はサブ、私の独壇場ではないか!(違います)上手くいけば人気が出て台本、そしてギャラ・・・、ゲフンゲフン。私の正義を愛する心がみんなに広まっていくやもしれん!
さて、自己紹介が遅れたな。私は大広路大介だ。年齢は41歳。本当に場違いな年齢だろうが嘘はつきたくない。職業は巡査長、簡潔にいえば町のお巡りさんである。今回私に話す機会が回ってきたのは他でもない。この平和な町刈笠市駈波小丸町に
起きた重大事件だ。その名も
「婦女暴行傷害事件」
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報告書
「婦女暴行傷害事件」
3月25日深夜11:30頃、刈笠市駈波小丸町の緑桜公園内で婦女暴行傷害事件が発生。被害者は同町内に住む西橋咲弥(16)。彼女は同日市内の塾からの帰り道で被害にあった。なお彼女、友人二名は自転車に乗って塾へ行っていた。
犯人はまだ捕まっておらず、被害者と面識のない人間だったので容疑者も見つかっていない。犯行当時の格好はくすんだ黄色ののパーカーでフードをかぶり下は黒っぽいジャージ、手に棒状のようなものを持っていた。男性で身長は175より少し高くやせ形だが筋肉質だったという。
犯人は公園内で被害者を待ち伏せし、自転車ごと被害者を押し倒した。被害者はその際打撲擦り傷等全治2週間程度の傷を負った。犯人はこれまでも被害者をつけまわしていたと思われる発言をしており、本署は犯人がストーカーであると推測する。被害者は痛みと恐怖で叫ぶことができずにいるところに近くを通りかかった友人に助けられた。その際友人は犯人ともみ合いになり全治一週間程度のけがを負う。騒ぎが大きくなって人が集まってきたので犯人はその場から走り去った。
事情聴取は被害者の心身の状態を考慮して翌日午後11:00から開始。以下は供述の内容をまとめたものである。聴取人:鳳大和
「これから事件のことをお尋ねしますが辛いなら無理に思い出そうとしなくていいですよ。」
『ありがとうございます。でも、もう大丈夫です。』
「解りました。ではまず犯人に見覚えはありましたか?」『いいえ、知らない人です。』
「そうですか。では事件の内容をできるだけ話してください。」
『あの日は塾があって夜の10:30頃に塾を出ました。その時は宮部さんと初芽さんと一緒でした。家に帰る途中のコンビニでしばらく三人で話し込んだ後二人と別れて帰りました。』
「その時間は解りますか?」『携帯でもうこんな時間だと思って帰りましたけど何時だったかは…。』
「いえ、結構です。おそらくその友人に聞けば時間は分かるかもしれません。そのあとは?」
『そのあとは・・・、いつも通り近道をしようと公園内を通って・・・、それから・・・・・・・・』
「大丈夫です。嫌な思い出は無理に思い出さないでも結構です。また自分が話せるようになったら話してください。」
『ご、ごめんなさい・・・。』
「いえ、こちらこそ嫌なことを思い出させてすいませんでした。」
その後友人二人にも訪ねてみたところ、コンビニを離れた時間は午後11:26でいつもよりちょっと遅かったという。なお二人とも事件とは無関係である。
助けに入った友人にも同様の質問をしたが、これと言って手掛かりになるようなことはなかった。彼が何故深夜に出歩いていたかは、友達から借りたノートを返すためと話しその友達の裏付けも取れているため偶然通りかかったものと考える。
以下のことは事件を時系列にならべたものである。下の移動時間は自転車で移動したものとする。
午後10:30 塾が終了し該者が帰宅する。その際、友人二名とともに帰宅。
おおよそ午後11時頃 該者が友人二名と別れる角付近のコンビニで世間話を始める
そのコンビニは該者宅から10分、現場から7分のところにある
おおよそ午後11:26 該者と友人二名と別れる
おおよそ午後11:30頃 公園内で犯人に襲われる
近くを通りかかった友人に助けられる。
午後11:37 騒ぎを聞いた近くの住人が走り去る人を目撃。犯人と断定している。
午後11:40 保護した付近の住民から通報を受ける
以上がこの事件の中間報告書である。
3月30日 巡査長 大広路大介
~~~SIDE CHANG~~~
SIDE文人
文人
「だから、俺が風呂に入っている時は入ってくるな!!」
亜里抄
「どうしてよ!家族団欒に背中を流してあげようと思ってるのに。それにもしかしたら家族が増えるかもしれないのに。キャッ、言っちゃった。」
信(父)
「男同士背中を流し合いながらゆっくり語り合おうではないか、文人よ。そして絆を深めあいながら繋がり合おうじゃないか!」
文人
「二人とも露骨に下心挟むな!!」
二人
「「ブーブー、ギャーギャー!」」
文人
「五月蝿――――――」
絵里(母)
「あ な た。
お風呂に入りましょ。」その瞬間、時が止まった。
「ほら、亜里抄も来年は受験生でしょ。しっかり勉強しないと文人と同じ高校にいけないよ。」
亜里抄
「ぐぅぅぅ、は~~い。」しぶしぶと部屋に戻る。
ズルズルと親父が引きずられていく。うん、ざまぁみろ!
絵里(母)
「あっ、そうそう文人。文人がお風呂に入っている間に携帯が3回ほど鳴ってたわよ。」
文人
「? ありがと。」
げっ、ホントだ。誰だこんな時間にって―――――――
仁?
なんだろこんな夜遅くにあいつが・・・。まっ、聞けばいいか。
ピッポッパッピッポ(この擬音語便利♪)プルルルプルルルシェンコ
仁
「おぉ~文人!やっと電話かけてきたか。」
文人
「で、こんな夜にお前から電話かけてくるなんて珍しいな。何の用だ?」
仁
「今日お前に数学のノート貸したままだったろ?あれ今日中に返してくんねぇ?」
文人
「はぁ!?なんでそんなもん、すぐに?」
仁
「なっ、頼むよ。」
時間をみると現在21:42
文人
「ちっ、しゃーねーな。風呂出たばっかだから少々時間かかるぞ。」
仁
「全然かまわない。悪いな急な頼みで。」
文人
「そう思うなら次からはもっと早く言え!」 ピッ
「お母さ~ん、ちょっくら野暮用で友達ん家いってくる。」
「・・・・・・」
文人
「そうか、風呂入ってんだっけ。
亜里抄~、ちょっと出かけてくる。」
亜里抄
「えっ!?こんな時間に一人で!?
まさか…、女なの!私というものがありな――――」「行ってきます。」
後ろで喚く妹をスルーし、俺は仁の家を目指す。
ここで脱線になるが、このさもレギュラーのように入ってきた仁、本名早乙女仁 彼について簡単な説明をしよう。
高校からの知り合いで特徴を端的にいえば、ズバリ完璧人間!!
中間期末ともに1位でほぼオール満点をたたき出した男。しかもそれだけなくスポーツの才能もピカイチ。硬式テニス部のエース、個人で全国常連さんというアリエナイザー。おまけに性格は明るく人付き合いも一流。目上の人への敬語、時々はいる軽いジョークなどしゃべるだけで人が集まるような状態。当然女子からの人気は高く、ある種崇拝までしている女子がいるとかいないとか。男子からもねたみや嫉妬はないわけではないが、あまりにもスペックが高すぎて雲の上に人扱いされている。
そんな完璧人間と一般ピープル以下の俺が何故が知り合いというか友達何ぞになっているかというと、何を隠そうこいつは
美鏡麗奈の彼氏 なのだ。
馴れ初めとかメンドイから省略するが、実は仁のほうが麗奈に一目惚れしたらしく、いつも仲良くしていた俺に仲人を頼んだことがきっかけだな。
P.M10:12
ピーンポーン 無機質な電子音が屋敷に響く。
言い忘れてたが仁は育ちも完璧。今俺の目の前には、背丈を超える門,二車線道路の幅を持った庭,綺麗に刈りそろえられた植木の向こうにある遠近法で小さくなってもでかい豪邸。
毎回俺はここに立つたびに別次元に来た、もしくは俺の存在自体が間違いではないかと錯覚する。
「はい、どちらさまでしょうか?」女の人の声だ。時間も時間であってか警戒しているのがわかる。
文人
「えっと、仁君の友達の勲壬です。彼に会いに来ました。」
「わかりました。仁お坊ちゃんに伺ってまいります。」
待つこと10分
仁
「お~い!」
文人
「! やっと来たか。はいよ、コレ。」
仁
「ん、サンキュな♪」
文人
「で、
何で呼び寄せた?」
仁
「・・・・。バレたか(笑)」こいつは何か悩みがあると電話とかではなく面と向かってする派で98%が麗奈関係。俺が何故かいようにモテているので何故か恋愛のバイブル扱いされている。これが俺が唯一勝っている点!!結果はこんハレなんだけどな…。
「まっ、ここではなんだし中に入ろうぜ!せっかくの春休みだ!外泊してけよ。」
文人
「いや、遠慮しておく。下手すると命にかかわる。(父&妹+怒る母=無理ゲー)
そんなに長くなるのか?」
仁
「あぁ、ちょっとな…。」
仁の相談は予想とは裏腹にとてもこまごましたものだった。やれ、メールは多いが話す機会が少なくなっている。やれ、麗奈が他の男と楽しそうに話していた。やれ、金持ちらしさが出ないプレゼントは何がいい。 恋愛に関しては奥手らしい。でもそれが俺が友達でいられる理由なのかもしれない。
結局俺が仁のお屋敷を出たのがP.M11:20頃だった。
文人
「ったく、仁もいちいち些細なことで呼びつけんなっての!いつもはおねむで夢の中だぜ、俺。こんな時間じゃお母さんはもう寝てるだろうから・・・、あの二人(父&妹)に尋問されるんだろうな…。
ふぁ~~ぁ、あー眠い眠――――」
ガシャン
金属的なものが倒れる音がした。
文人
「ん?」音は公園のほうからした。
どうせ酔っぱらいがゴミ箱に躓いてゴミとしてダイブしたのだろう。酔っ払いはリサイクルできるのかな?っと、そんなくだらないことを考えながら公園の横を通り過ぎていると、
咲弥がいた。
自然と漕ぐのを止め、止まった。見たところ自転車が倒れているので、さっきの音の正体は咲弥っと思い、見なかったことにしとこうと再び漕ぎ出そうとしたその時、文人はあることに気がついた。
咲弥が全く動かないのだ。上半身は起こしているので気絶しているわけではない。そして微妙に仰け反っている。というか微妙に後ずさりをしている。
何かに脅えているのは一目瞭然だった。しかし何に脅えているのか暗くて見えない。咲弥が電灯の下にいるので対比で余計に見えなくなっている。
俺は駆け出してフェンスを乗り越えた。この状況から判断するに咲弥は何かに襲われているんだ。後ろで自分の自転車が倒れる音がしたがこの際関係ない。この音で咲弥が振り向き、何かに弾かれるように咲弥は立ち上がりこちらに走ろうとしたが自分の自転車に躓きこけた。普段なら考えられなミスだ。
その時、誰かが逃げだした。こいつが犯人だ!俺の直感がそう言う。
立ち上がろうとする咲弥を横目に俺はその誰かを追いかける。今だかつてないほど速く走った気がする。そして俺は
文人
「咲弥に何すんだよぉ!」その誰かにドロップキックをかました。
「がぁっ!」低い。男の声だ。
文人
「ぐはぁっ!!」しまった。着地を考えてなかった。しか痛いなんて言ってられない。すぐに起き上がり咲弥のもとへ駆け寄る。
文人
「はぁはぁ。咲弥、大じょぅ―――――」
一瞬何が起こったかわからなかった。目の前が真っ暗になり足から力が抜けていく。倒れそうになっても腕が前に出ない。地面に着いた時だんだん後ろの腰辺りが痛み始めた。
咲弥
「あ、文人ぉぉ~~~!!」ぼんやりと回復した視界の中で咲弥が叫んでいる、はずなのだが声が遠く聞こえる。
「何だお前は!邪魔しやがって!」さっきの男、犯人の声がうっすらとする。
犯人が俺を踏みつける。意図しない呻き声が漏れる。
咲弥
「やめろぉ~~!!」咲弥が犯人に飛びかかる。 が、急に崩れ落ちる。犯人の手には小さな機械的なものが握られていた。
次第に覚醒していく感覚。痛覚。視界。咲弥が作ったこの一瞬を無駄にはできない!俺は無理やり立ち上がり眩暈で足元がふらつく中、半ば倒れこむように犯人を殴り飛ばした。
文人
「うおぉぉ~~!!」再び地面に倒れこみ羽目になったが今度は膝をついてでも立ち上がる。
犯人も立ち上がったが、派手にやった甲斐があり周りが騒がしくなってきた。そうして犯人は逃げ出した。追いかけたいのもやまやまだったが、今だふらつくのと咲弥がまだ倒れていることが気になり止めた。
文人
「咲弥!大丈夫か!?」倒れている咲弥を抱え揺さぶりながら尋ねた。本当なら救急救護としては一番やってはいけない行為であるがそんなことを気にするほど冷静にはなれなかった。
咲弥
「あ、文人・・・。」弱々しい声が返ってくるが、その手は俺の服を握って離さない。余程怖かったのだろうと伺える。
文人
「はぁ~、無事でよかったぁ~。」安堵のため息が出た。実際には無事とは言い難い状況だったが、今の俺にはそんなことしか言えなかった。
文人
「もう大丈夫だ!あいつは逃げた。」 そう言うと咲弥は安心した顔をして気絶した。
その後、近所の人の通報により警察と救急車が呼ばれこの一瞬の事件は幕を閉じた。
俺も咲弥も怪我を負っていて、警察の事情聴取は明日へと回された。咲弥は傷口が広いせいで病院に泊まることになり、咲弥の親への連絡は俺が引き受けた。俺も元々の睡魔と安堵感から今すぐ寝たい気持だったが咲弥の家族と俺の家族への事情説明がある。時間は12:45近くになっていた。携帯をみると着信が山のようにあった。(誰からかとは言わずもがな)12:20分を超えたあたりから3分に一回は電話が入っている。
正直ここから先はよく覚えていない。頭がボーっとしていたこともあるしどちらの家族に連絡しても受話器?から聞こえてくるのは金切り声と怒鳴り声しかなかった。何とか説明を終えた俺は
看護婦さんに今はこいつのそばにいてあげたいから隣のベッドを使っていいか尋ねたところ案外すんなりOKがもらえた。
咲弥は何か困難にぶつかるとすぐ人に頼る癖がある。本来ならば欠点ではあるが、こんな事態ではすがらせないと可哀想だ。というか一般人なら誰でも誰かにすがりたくなるほど怖かったはずだ。
文人
「おやすみ。」そう言って俺は瞼を閉じた。
これが俺の知っているあの日の全貌である。
~~~SIDE CHANG~~~
SIDE咲弥
咲弥
「んっ、あ~~。終わった~~。みっちゃん、帰ろ~♪」
三津子
「そうですね、凛さん帰りましょうか。」
宮部凛
「わかったわ。」
帰り支度を始める三人。今塾が終わったところ、時計は10:31を指している。
この塾は自宅から自転車で30分ほど行ったところにある塾で見ての通りみっちゃんとりんりんとも一緒に通ってる。帰りは友達と一緒だからちょっぴり遅くなっちゃう。だって色々話すことがあるじゃない。恋バナとか恋バナとか恋バナとか…。
今日もみっちゃんをいじくりながら帰ります(笑)
~~帰り道~~
咲弥
「ねぇねぇ、みっちゃ~ん♪」
三津子
「ぐっ、な、何?態度からして変なこと聞く気じゃないでしょうね?」
咲弥
「聞かないわよ~。ただちょっと文人とドコまでイッたか聞くだけじゃない。」
三津子
「なっ!?なんてことをサラっというの!いつもいつも私でからかわないでといっているでしょう!!私は貴方のそういうところが――――」
宮部凛
「? とうとう三津子は文人と付き合ったのか?」
三津子
「えっ!?り、凛までなんてことを!
きゃっ!?」
みっちゃんがバランスを崩した。ちょっとからかいすぎちゃったかな。でも気になるんだよね。このまじめ一直線のみっちゃんが文人とこを好きって聞いてから何とかくっつけようと頑張ってはいるんだけどね、どうもライバルが多いみたいだし、文人自身も優柔不断なところがあるからなかなか難しいみたい。
えっ!?私は文人のことをどう思っているかって?う~ん、実は言うとこれといってそんな特別な感情はないんだよね。そりゃ~幼馴染ってことで多少意識したりした時期もあったけどさ、昔からずっと一緒にいたから逆にそんなことを思えなくなってたな。うん。あれよ、あれ。いい男友達!男女の友情は成立するものよ!
みっちゃんがバランスを崩して自転車ごとこけそうになったのでいったんストップ。いつものコンビニで再攻撃を始める。
咲弥
「で、その様子だとまだ付き合ってないみたいね。」
三津子
「えっ!?そ、その話はもう終わった―――」
凛
「そう言えばまだ返答を聞いてなかったな。」ナイスりんりん!よくぞみっちゃんの逃げ道をふさいだ!
咲弥
「もしかしてまだ告白してないの?だめだよ、文人は鈍チャン何だから。ちゃんとはっきり言わないと気付かないよ。」
凛
「もしくは気付いたとしてもあいつも奥手だからな。どっちかが切り出さないといい友達で終わってしまうぞ。」
三津子
「ぐ、ぬぬぬ。そ、それはわかっているんだけど、どうも文人君の前になると上手く言えなくて…。結局何かしら叱っちゃてるんだよな、私…。」
凛
「いわゆる、ツンデレという奴か?」 「ヅッ!?」
咲弥
「違うよりんりん。好きな子をいじめたくなっちゃうヤンデレだよ。」 「ヤ゛ッ!?」
凛&咲弥
「「あーだこーだ、あーだこーだ。」」
三津子
「い、い…、」
凛&咲弥
「「い?」」
三津子
「いい加減にしなさ~~~~い!!!!!!!」
そんなこんなで時間はすでに11:26になっていた。コンビニでみっちゃんと別れ、少し行ったところでりんりんの家に着き別れた。
少しでも早く家に着かないと親に怒られて後々面倒なので近道をしようと公園内を横切った。(結局何だかんだでいつも通っているけど)
今思うと、あそこを通らなければよかった・・・。
咲弥
「キャッ!?」 ガシャシャャャァァァ!!
暗闇から何かが飛びだし私を自転車ごと突き倒した。私は走っている時に倒されたので右腕と右足が地面と擦れ、言い表せないほどの痛みに襲われた。私は何が起こったのか知りたくて体を起こそうとして・・・・・・・・、
奴と目が合った。
その瞬間、私は蛇に睨まれたカエルのように動けなくなった。
咲弥
「あっ・・・、あぁ・・・。」口から出るのは呻き声のみ。足が動かない。声が出ない。イヤ、来ないで!
その瞳は舐めるように私を見て、その口はニヤリと不気味に笑う。
逃げろ!逃げろ!頭では分かっている。でも体が動かない。
一歩一歩、ゆっくりとしかし確実に私に近づいてくる。心を追い詰めてくる。
怖い怖い怖い怖い怖い・・・・・・・。恐怖に支配されるのを肌で感じた。
「やあ、久しぶりだね。」奴が語りかける。でも聞き覚えもなし会ったこともない。
心臓の音が聞こえる。嫌な汗が止まらない。
「君を…、待っていたんだ。」奴は語り続ける。でも何を言っているのか理解できない。
痺れた頭をフル回転させる。近づいたおかげで寄り顔がはっきり見えるようになったがやはり記憶にない。
「会いたかったよ。君もそうだろ。」そう言って男が手を伸ばす。そしてその手が私の肩に――――――――――――――
ガチャン!
何か金属的な音がした。反射的に奴も私もそちらを振り向く。
文人がいた。
走っていた。その瞳はまっすぐこちらを見てまっすぐこちらに走ってきた。
急に体が動くようになった。違う、気がついたら動いていた、というほうが正しかった。一刻でも早くこいつから離れたい。文人のそばに行きたい。しかし右足がうまく動かないことと自転車に足を取られたせいで叶わなかった。反射的に右手で手をついたので激痛が走った。その時初めて奴が目の前からいないことに気付いた。文人が向かって来る。これで助かった、そう思ったが・・・
文人は私を横目に通り過ぎて行った。
えっ、どうして!?私はココだよ。助けに来てくれたんじゃないの?助けてよ、助けてよ、助けて、助けて、助けて、助けて、助け――――――
文人
「咲弥に何すんだよぉ!」希望が絶望に変わりゆく中で文人が叫んだ。
良かった。ちゃんと文人は助けに来てくれた。
文人
「はぁはぁ。」 文人がこっちに向かいながら
「咲弥、大じょぅ―――――」
咲弥
「!? ぅ!」 最後まで言えなかった。言い終る前に文人の体は崩れていた。
咲弥
「あ、文人ぉぉ~~~!!」叫んだ。絶望が終わらない。
「何だお前は!邪魔しやがって!」奴が怒鳴る。そう言って文人を踏みつけていく。見ての通り奴は完全にキレていた。本来の目的も忘れ、ただ文人に邪魔された怒りをすべて叩きこむように。
文人
「がはぁ、ぐっ、ぐふっ!」ここままでは文人が死んでしまう。そう思い
咲弥
「やめろぉ~~!!」奴に飛びかかった。奴もまさかの反撃に弾き飛ばされた。が、
バジィ! 視界が暗転する。
何が起こったのかわからなかった。急に体の力が抜け手足の痛みもなくなった。そしてじわじわと痛みがぶり返してきた。ダメだ。もうダメだ…。
文人
「うおぉぉ~~!!」遠くで文人の声がした。
文人
「咲弥!大丈夫か!?」文人が体を揺すりながら聞いてきた。揺さぶられているせいか頭がガンガンする。
咲弥
「あ、文人・・・。」私は文人の服をつかみ揺らさないでと言いたかったが全て言えるほどの体力は残っていなかった。
文人
「もう大丈夫だ!あいつは逃げた。」 逃げた?もういない?
その言葉を聞いて私は安堵したのか意識が途絶えた。
気がつくと病院のベットの上だった。いわゆる知らない天井ということだが、夜なのでよくわからない。助かったのだと実感できたが一人でいることはとても怖かったし寂しかった。あんな事の後では誰かにすがりたくなる。そう思って顔を横に向けると、
文人が寝ていた。
急に顔が熱くなった。よくよく考えてみれば文人も怪我してたんだ。そう自分に言い聞かせても熱は下がらない。心臓がドキドキする。頭の中で文人の言葉がフラッシュバックする。
文人「咲弥に何すんだよぉ!」
思い出してまた熱くなる。えっ、まさか、そんな!文人はいい友達のはず…。そんなはずは、そんなはずは。そうはいっても心臓は治まらない。
気が付くと自然と左手が自分の大事なところへ動いていた。文人の事を考えながら指を動かすと今までないくらいの感覚に襲われた。指の動きが激しくなり頭の中が真っ白になってきた。自然と右手が胸まで移動してベットの縁に傷口があたり、強烈な痛みが走り止まった。
咲弥
「はぁ、はぁ、はぁ。」
その時初めて実感した。
咲弥
「ごめんね、みっちゃん。私…、
文とのことが好きになっちゃったみたい。」
知らない天井に向かって呟いた。
KEE(神 兼 作者)
「ぎゃっふぅ~~~、書き終ったぁ~~~」
文人
「長文乙。というか本当にリアルは大丈夫なのか?」
KEE
「ん?チリ紙に包んで捨てた。」
文人
「おいぃぃ!!リアルは犠牲にするもんじゃねぇぞ!」
KEE
「いや~、流石にこれ以上ほおっておくと失踪してしまったと思われてしまうかなぁ~なんて。」
文人
「そんな理由か!?そんな理由がリアルに勝ったのか!?」
KEE
「うん。」
文人
「・・・・・。
それはともかく、皆さんに謝れ!」 「? どうして?」
文人
「お前前書きでギャグ&お色気皆無だって言ったよな?」 「うん」
文人
「それがふたを開けてみれば何だよこれ!!いつものこんハレに申し訳ない程度のシリアスじ
ゃないか!?特に最後!完全に内容がOUTライン超えただろ!?」
KEE
「基本的にこの小説は前書き⇒本文⇒後書きの順番で書くからね。本文書いている途中に気が
変わって…、なんてことはしょっちゅうあるの。そして最後は明言してなければ大丈夫!」
文人
「くそっ、何でこんなやつが作者何だよ!」 「諦めろ、もう遅い。」
KEE
「ここで一つ番宣を。」
文人
「? 番宣?お前が描いているもう一つの方か?」
KEE
「違う違う。私の尊敬する人で『ライト』さんっていうの。小説家を目指していらっしゃって
主に恋愛小説をこの小説家になろうで執筆しているんだ。」
文人
「こいつが褒めて敬語で話すということは余程上手なんだろうな。」
KEE
「うん、僕と比べたら月とスッポンだよ。比べるなんて愚の骨頂!」
文人
「どうして俺はライトさんの小説で生まれなかったんだ…orz」
KEE
「そんなことより、もしさ、一つだけ願い事が叶うとしたら何を願う?」
文人
「へっ!?何だよ急に?テコ入れでもしてくれるのか?
よ~し、そう言うことなら“普通の家族と平穏な生活”が欲しい。」
KEE
「無理、この小説が消える。」「早っ!!」
「つまらない答えだな。仕方がない。事前アンケートの結果を見てみよう。咲弥&敦&麗奈&
仁&三津子&洋子&霞&香&犯人 からのアンケートだ。」
文人
「えっ!?というか確実に場違いな奴が一人混じってるぞ、おい!!」
KEE
「気にしな~い、気にしな~い。一休み一休み。それでは早速行こう!」
咲弥「文人!」敦「彼女だな。可愛くて面倒にがよくて従―――」麗奈&仁「「まぁ、|仁《
麗奈》がいるだけで幸せだから特にないな」」三津子「あ、文人君と友達に…。ゴニョゴニョ
」洋子「文人君♪」霞「文人(キリッ」香「本がゆったり読める時間」犯人「咲弥」
KEE
「それぞれ色々な願い事があるね。」
文人
「危険な願いがちらほら見えたがな。」
KEE
「何なら君の家族にも―――」
文人
「止めろ、結果の見えているものほど怖いものはない。」
KEE
「では、新たなゲストカモ~ン!」「えっ!?」
???「イタタタ、何だいきなり。」
文人
「誰?」 「ライトさんの小説のひとつ『空の贈り物』の主人公、清水誠君です。」
誠「えっ?いったい何が…。お、俺は家にいたはずじゃ…。!? 湊、湊は?稔は?」
文人
「ご本人様、混乱していらっしゃるけどちゃんとアポは取ったのでありましょうか、この下種
クソの神?」
KEE(下種クソの神)
「あっれれ~、おっかしぃ~な~?」「おいぃぃ!!」
「ちゃんとアポは取ったのに。ずいぶん前に。」「死ねよ!頼むから死ねよ!」
誠「あの~、お取り込み中すいませんがここはどこですか?」
KEE
「残念ながらここは青空島じゃないんですよ。僕がスカイを使って呼び寄せました(嘘)」
誠「えっ、スカイを使って!?お前いったい何を考えて―――」
KEE
「冗談ですよ、冗談(笑)以前アポを取ったKEEです。実は『空の贈り物』『空の贈り物 ~
after story~』の番宣をお願いしようかなっと思い呼び寄せました。」
誠「えっ、う~んと、え~っと !! 思い出した!
そんな話あったな、ずっと前に。呼び出すなら前もって言ってくださいよ。」
KEE
「大丈夫、楽屋裏では本編の時間は止まっているから(笑)」
文人
「なんてえぐいメタな言い訳・・・。」
誠「そう言うことならちゃっちゃと仕上げて帰るか!」
もし、一つだけなんでも願いが叶うとしたら、その願いは誰に使いますか?自分?それとも、
あなたの一番大切な人?そして、それはどんな願いですか?
この物語はとある島、青空島の人間だけが一生に一回だけ使える『スカイ』と呼ばれる不思議
な力をめぐる恋愛感動物語である。
主人公はこの島の住人である清水誠。高校生の彼は様々な人と交わりスカイを使うということ
の現実を知り、スカイとは何なのか,何のために存在するのかを問いかける。
そして誠はスカイで何を願う?
願いを叶えることのできるこの島の人々生き方から、願いを叶えようとする私たちはどう生き
たらいいのか…。そんなことを考えさせてくれる物語です。
URL http://ncode.syosetu.com/n5024l/
誠「っと、こんな感じでいいか?」
KEE
「ありがとうございました。こんな駄文に付き合わせて。」
文人
「謙遜じゃなく事実ってところが酷いよな。誠さんも無理やり連れてきたし。」
誠「いや、そんなことはない。意外と面白かったし。
お互いの小説がこれからも発展していけるのなら俺もやってよかったと思えたし。」
文人
「おぉ、この下種クソの神では表現不可能な伸士っぷり!」
KEE
「それでは誠君、ご協力ありがとうございました。
そして、こんな駄文の作者である私の願いを聞いてくださったライト氏、本当にありがとうご
ざいます。私が執筆するにあたって、誠はこんなこといわない!『空の贈り物』の説明がおか
しいなどの実害が発生するかもしれません。その時は遠慮なく追及してかまい
ません。
では長々とありがとうございました。またの更新でお会いしましょう。」