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プレス・リリース

『インド洋の星々』

【プレス・リリース ナンバー・083】

 環インド洋宇宙開発機構・広報局 [隔月発行]


 今回の『インド洋の星々』はビッグな内容になってます。(広報局もビックリ!)

 環インド洋宇宙開発機構が大きく飛躍する時が来たのかな?(ワクワク!)

 ジックリと読んで、今後の環インド洋宇宙開発機構に期待してくださいっ!


【今後の宇宙開発について(計画)】


 環インド洋宇宙開発機構は今後の宇宙開発について、以下の宇宙開発計画を立案、実行することが決定したので、プレス・リリースを通して広報するものである。


【今後の宇宙開発計画、その具体的な内容について】


 環インド洋宇宙開発機構は四つの計画進度を指標として、今後の五年間の宇宙開発計画を進めていくことが、環インド洋連合会議によって可決、了承されました。

 それでは、以下に四つの計画進度の指標を提示します。


一、昨年、部分稼動を始めた「地球軌道ステーション」に対して、計画された全てのモジュールの設置を今年中に完了し、全てのモジュールの稼働率を八十パーセント以上にする。

[拠点基地の早期完成と宇宙空間居住技術の確立]


二、半年後には月着陸計画を実行する。これはステーションからの発進で行う予定で、オービターのみの完全往復を行う。

[定期便の就航を視野に入れた月往復技術の確立]


三、一年後には、月に恒常的な基地の建設を実行する。具体的な候補地は未定だが、一ヶ所以上の基地建設を目指す。

[衛星及び惑星の定住技術(具体的には基地建設と生活等の生命維持に関する技術)の確立]


四、三年後までには、火星への有人飛行を行い、五年後には火星での基地建設を目指す。

[惑星間航行技術、及び生命維持に関する技術の確立]


 今後三年間で、我々は火星を目指します。五年後には我々のアストロノーツが火星に降り立ち、生活を営んでいることでしょう。


【環インド洋宇宙開発機構の技術開発レビュー】

 -その三-『宇宙工学的生命維持装置』


 環インド洋宇宙開発機構の宇宙開発を支える基礎的な技術や、我々の開発した技術について言及し、皆様にお伝えする「技術開発レビュー」です。

 第三回目となる今回の「技術開発レビュー」は『宇宙工学的生命維持装置』についてです。

 今回のレビュアーは、環インド洋宇宙開発機構のトップ、最高指令長官のチャンドラ・B・カゼールが自ら書いた記事をお届けします。


 『宇宙開発に欠かせない技術と言えば、ロケットやイオンエンジンなどの工学的なアプローチの技術と、空気も水もない空間で生命を維持するための医学的なアプローチの技術が必要になります。工学的なアプローチに関して、我々は世界の各国と互いに協力・援助を受け、一定の水準に達しています。

 しかし、我々は生命維持に関する技術は、我々自身で確立したいと標榜してきました。この点に関して、我々は独自で研究・開発を進めていたのですが、この程、その技術にようやく目途が立ったのです。

 それは『宇宙工学的生命維持装置』という理論の提唱者であるライナス・ミューラ博士の全面的なご協力で、確立した技術であります。ライナス・ミューラ博士が、この理論を提唱されてから早五年、我々は博士との共同研究を地道に進めてきました。

 この『宇宙工学的生命維持装置』という技術は、機械的要素で生命維持をしようとするのではなく、われわれ自らが宇宙に適応しようとする技術なのであります。

 生命維持に必要な酸素の供給、栄養の補給、そして放射線に対する防御などは言うに及ばず、低重力や低与圧の環境における生命の維持も大切な研究要素としており、また宇宙飛行の長期化に伴う老化防止および長寿命化も研究課題の一つであります。

 そして、これらのいくつかの課題については地球上での基礎的な研究および実験を終えて、いよいよ実用実験を行う段階にまで漕ぎ着けたのです。計画案の月基地建設においては、この生命維持装置の効率を上げるための応用実験が予定されています。最終的に火星での定住を目指して目下研究中であることを明記して、今回の技術開発レビューを締め括ります』


【次回の予告】

「宇宙船開発のノウハウ」……スペースシップ開発部門の秘密に迫る!

「ムーン・ベースの一日・その四」……ムーン・ベースの生活をレビュー!


 次回の『インド洋の星々』をお楽しみに。

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