第六話 用心棒と若頭
第六話 用心棒と若頭
〚場所:元巨大地下施設にあるカジノホテル〛
皆の日常のくっそ平和ぶりを聞きながら潜入様にカジノホテルにふさわしいドレスコードを守って着替えを終え、さっそく蓮大達を追うワイら
入り口のセキュリティをノータイムで失神させにかかる女保安官さんとブルー
何の為の変装なんや…
ほれにしてもここは…
カジノ?ホテル?
繻珍の緋毛氈が砂みたいに柔らかい…
とにかく!
カジノだ!
急げ!!
「おい、こっちだ」
こっそり潜入中にチップをくすねようとしていたワイの名前を低い声でシルベスターが呼ぶ。
その先にはドル箱のモンスターが…
なんか、強そう…
てかでかくね!?高さ2メートルくらい金貨積んであるんだが!?もはや金庫じゃんっ!?
【宝箱モンスター・ミミックキングの呪文】
「うわはっはっは!!!!金じゃ金じゃぁ!!!!!!!!!
金だけあればよいのじゃあ!!!!!!!!!!!!!!
おっと、宝石も忘れてはいかんな!!母ちゃんに後であげなにゃ、お、妹もか!?
だが、金だけあればよいのじゃぁぁい嗚呼い嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼あ
金、財宝、銭、金財宝銭金の延べ棒金財宝銭!!!!!
また金の延べ棒!銀!プラチナ!ルビー!サファイア!エメラルド!パール!!
ダイヤモンド!!!!大声ダイヤモンド!!!!ダイヤ!ドルイェン…㌆…ルピーフッフッフッフフフッ
金がすべて、金、お金!オ・カ・ネ・!!!!
儂の中に蓄えて蓄えて蓄えて!!!!酒池肉林を築くのじゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼!!!!!
金庫の中に大事にしまってな…
そしてその金庫も!!!ワシのものじゃああああ!!!!!ワシはここから出んぞー!!!!オアぉおおおおおおおおおお惡鬼王王王王王王王王王王王王王王王王王王王王王王王王王王王
はーーっはっはーーー!!!!!!!!欲しいものは此処に全てある!!!!!!
女を連れてこい!!!とびきり上等のやつじゃあ!!!!!!乳だな…乳は大小確実に揃えろ!!!!オオオ王王追う王王王王王王王王
ケツも大事だ…、大小余すとこなく揃えてこい!!!!!!オオオ王王王王王王王王王王王王王王!!
足フェチも居るよー声フェチとかもー!
声も大事な加点ポイントだ…喘ぎ声も大事だからな…、足首とかも大事だ、うん。
でも素のままでもいい、君の生活が優しげであれば尚良い
ご飯とか炊くだけで、いや寧ろもう僕が炊こうか?位の!リラクゼーションとかどうっ!?!?
そうじゃなかった…王王、カネカネ、鐘の音…、ガラーンゴローンガラーーン
君とのバラ色の結婚生活…ハネムーン!最高のロケーション!大きなベッド!明けない夜!明るくる朝、君の声、寝息?二の腕プニッ、おっと、朝食は…コーヒー派?オレンジ派?シャワー?ジャグジー?泡風呂?バスボム?薔薇付き?
王王王王王、金金dollar, money, mMOOOnNeyy...!!!!!!!!!
王王王、金金、ほんとは…、ほんとの自分って…、でもお姉さん達を冒険には付き合わせられない…
いや、お姉さん達にもついてきてもらおう、そこでアンナコトヤこんなことまでぇっ!?!?!?アッハーンウッフーーーーん
」
ミミックがギチギチと動きました。
暗い暗い地下迷宮の中…、ミチミチギチギチ
アームチェアーの背にもたれかかった様な音に丁度似ているかもしれません
金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金金カネカネドルドルカネカネ金金金金金金金金金金金金金!!
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一方その頃!
ケント達が追う謎の【白鳩スーツ 綛谷蓮大】と【オレンジ着物男 覚ノナキ】はカジノホテル内接バーのラウンジで【白スrイムジン】の整備点検、ハイブリッド魔x燃料の補充が終わるのを待っていた。
「おいまだか!早くしろ!!」
白鳩スーツが周りに当たり散らかしている。酷いやつだ。
襤褸ボロボロの、泥にまぁまぁ塗れ浸たった裁付伊賀袴の留布当て布は修羅道に引きずり倒され裂けまくっている。裂帛な小鬼どもの叫び声が聞こえそうだ。
「また騒がしい…。それで、今度はなんだ?」
「お前感謝しろよ、磔刑火炙りの所を俺が根回しして、挙句ここまで運ぶ足になってやったんだからな?
おかげで俺の愛車はキズモノだ。」
「別に放って置いて貰っても…」
「あぁはいはい、もう良いからそういうの。
どうせ死なないんでしょ?不死鳥と契約したもんね?お前を用心棒として雇ってもう結構立つんだけど?
てか契約の事は何となく分かるけど、雇ってんのこっちだからね?分かってるその辺?
給油終わったらマジでダッシュで〘雲の門〙行くから、わかったね?」
「まぁ、お前は金払いは良いからな…」
「はいはい、出たそれ
出たわーないわー普通さー言ーかなそれ?
ま、いいけどさ、もう、慣れたし、もーいいや、取り敢えずそこの瓶取って」
「あそこは守護大天使ミカエルが治めてなかったか?」
白鳩スーツの若頭は相当怒り心頭のご様子…
渡した【ジャック・ビーンズ】というラベルのウィスキーバーボンを二つのグラスに注ぐ。
「そいつの部下が手引きするから大丈夫だよ、わかるだろ?もう?」
「【レクソン】か…」
「御明察。全くあいつもあくどいよな。だがそれだけじゃない、【魔人パクリカ《ヤツ》・レプリカ】様も来てる。何でも次の戦争で使う兵器を探しに来てるらしい。」
「成る程ね。」
「てかお前何したの?あのお前を追ってきてた女剣士めちゃくちゃ強そうだったけど?え、俺の知らないところでも追われてたりすんの?懸賞金載った魔法烏新聞見してもらったことあるけど、え、百万ぐらいだったよね?あっ、え、待って
うわー…、謎解いちゃったー…、え、お前いつの時代の人?それによって百万の価値だいぶ変わるんだけど…」
「天異三十二年だ…」
「え、なにそれ、どこ?え、葦原の國?良原之区…、ここか?」
琺瑯、玲瓏に輝く魔道水晶を使って白鳩スーツは年代を確認する。
「え…、現代の価値で換算すると五千万くらいあんじゃん!やば、え、いや待ってひくんだけど…、えなんかさ正義の為に刃を振るうとか言ってなかった?えやばくない?何したのまじで?」
「記憶を消して、燃やして、消して、燃やして…」
「うわー、暗ー…、なんでそんな暗いの?いやまじでちょっと引くわ、なんかさー、その悪いことをするのはいいと思うんだけど、それでなんか正義の刃がーとか言われてもさー、説得力なくない?え、その自覚ある?多分わかってないよね今俺に言われてること、ねぇ?
もういいや、君と話してると頭がおかしくなりそうだ、新聞読むから邪魔しないでね?」
広げた新聞の見出し…
★一面【〚風の都〛と〚杜の都〛直便開通間近に何が!?】
〚委託餓鬼道海運の元常務が語る内情とは!!??〛・近頃風の噂で委託餓鬼道交通のインサイダー取引がまことしやかに噂されているのは周知の事実だが、だが!
★一面広告
「はっ!いけないいけない、これはこの共和王国の民が汗水流して納めてくれた国税!!手を付けては…、いやしかし…、ジュルッ」
王国の城の金庫番兼会計を任されていたA氏は手に人生で初めて手にする札束を前にあれこれと妄想を膨らませながらよだれを垂らす。
「いやでもなぁ〜、ちょっとぐらいなら…、どうせ誰も見てないし…、いやいやいかんいかん!!!」
「選ばれし者が、大いなる使命を成し遂げるのであれば、多少の消費を促されるのは仕方がないことなのではないだろうか?
ビジネスマンとしては、リターンの為の先行投資に足踏みをしているようでは一流とは認め難い。」
「ほ、ほひゃっ!!だっ、誰だ貴様はっ!!!??」
「私こそがマネーの鶏!!!!!お悩み解決しちょる!」
★二面【守護大天使ミカエルの遣いにまつわる黒い噂】
つい先日まで最高神継承権を巡って全世界を賑わせた守護大天使達。次男にして『暗黒街』統治を任されたミカエルには実は暗い噂が流れている。中でも取り分け異世間を騒がせているのは股肱の弟子にして右腕的存在である【ティラソン】の八百長疑惑…。新聞記者がその真相に迫る!
★三面【ネオ盆栽〚大特集増量6P!!〛新流行型は‘’崩れの薬草‘’か‘’彫りのオークツリー‘’か!!!】
貴方は野草で崩れを表現できますか?
それとも魔導具チェーンソーで幹を彫っていますか?
ついに新時代のネオ盆栽はここまで進化した!!
★【コラム】
魔法天学士セガラのお悩み解決コーナー!!
白鳩スーツ蓮大はつまらさなそうに新聞を眺めている。
「そういえば俺の傘はどこにある?」
不意にノナキが尋ねた。
「えっ?あのボロい傘の事言ってる?まじで?あれまだ使ってたの?」
白鳩スーツは驚愕の顔をわざとして見せている。
「あの赤橙竜の片翼の傘はすでにボロボロだが、近づいた雨がジュージューと音を立ててすぐに蒸発するので俺は結構気に入って使っていたんだが。」
それに付き合って悔しそうな表情を探すノナキ。
「鉄板焼のこと言ってる?」
「…。」
時間になると蓮大は白鳩スーツのジャケットからピルケースを取り出し噛み潰す。ピル型の『魔片』、薬物だった。
薬物の快楽と安寧に身を寄せ、考えごちる蓮大。
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………。(概ねの予想はついている。魔片は確かにステータス向上の半端ないアイテムだ、だが、経験値効率が悪くなる…。)…………………
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……。…「蓮大!」…………………………………………………………………………………………………………………………………………
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…。(モンスター討伐時の経験値そのものに加えて経験値の振り分け時の値と、実際に戦闘時に反映されてる値の三つが使用していないときに比べて全然入らない…。他にも作用してる部分はあるのかもしれないが今のところ俺にわかるのはこの2つの効果……、副作用は…)
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…「おい蓮大!」……………………………………………………………………………………………………………………………
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「おいって!」……………………………………………………………………………………………………………
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……………………………(おまけに異常発汗、四肢の痙攣、判断力低下、典型的禁断症状。もう自分がまともに思考できているか、きちんと物を見れてるのかも怪しい。かつて読んだ論文の実験では間違って味方を殺めちまったやつもいたらしいしな…、信じられるのはこれまで築き上げてきた仲間との思い出、それのみ。声も、息遣いも、魔法を使う時の細かな癖も、全て覚えていると信じれるからこそ、眼の前襲い迫りくる敵と対峙できる。もう、仲間を失いたくない…、何があっても………………………………………………………………………………………………………
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「おいって!」……………………………………………………………………………………………………………カランッ!!
突如としてグラスの中の氷は溶け出す音を玉響に乗せ、蓮大の考えごちている意識を呼び戻した。
「来客みたいだぞ、どうする?」
考えゴチていた白鳩スーツ蓮大に少しの動揺を混ぜ呼び掛ける覚ノナキ。
「奴等…、追ってきやがったのか…。おいお前ら…来たら撃ち殺せ」
蓮大の従順な部下がマシンガンを構えてはしゃぎだす。
「アイッ!兄貴!!!」
「「悪魔も天使も誰も彼も皆殺せ」」
「「「「そうだそうだ殺せ殺せ!」」」」