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プロジェクト:異世界isekÆi  作者: 魔法烏新聞 幽玄会社
第三部 陰キャが転生したらどうせこうなるのは知ってた
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第五話 保安官と反政府軍の日常

第五話 保安官と反政府軍の日常

場所フィールド元巨大地下施設街アンダーグラウンドシティー







「な無ぁんだぁ手前てめぇラァ?」悪羅悪羅

「やんのか剛ルァッ!!!!!」オラオラ




世紀末覇者の二人組はピンクの風船ガムを食っちゃくっちゃ言わせながら近づいてくる。

スタッズの打埋め込まれた黒の革ジャン!!!バッジ!!!安っすい髑髏!!!モヒカン!!!!!!!

もうお腹いっぱい…

助けて…



BaキューーーーーーーーーーーnNNNNNンンンン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



あれは…

五百ヤードは離れた先から赤毒苺ヤドクイチゴガエル色のジャケットにハット、

中腰よりも低い勢いで上体を反らせ構えた女保安官クラリリスさんが、

世紀末覇者達のピアスにイヤリングを精確に撃ち抜く。




【「幽鬼ブルー魔弾ブレット:雑魚はママンにご飯貰ってきな!」】

容赦無い女保安官さん…


「ひっ!ヒィィィいいいい!!!!!」

「お、お助けぇぇええええええええ!!!」


「くっそ、昨日の今頃は静かに昼寝できてたってのに…」                  

勤務中に昼寝は…、えっ?日勤だよね?                            


「ちっ、奴ら元巨大地下施設アンダーグラウンドアジトに逃げ込んだか…」

酒をあおりながらブルーが言った。


「らしいな。どのみち地上から攻めたんじゃ誰かしらに撃ち殺される、おい!とっとと行くぞ!」

女保安官さんは黄色と黒の縞模様『Danger危険キケン』のテープをくぐって〘元巨大地下施設アンダーグラウンドアジト〙へ入っていった。




シルベスターのお陰で強化された【魔鳥の眼Level3+】のお陰で、地上からそびえ立つ廃墟にはライフルやロケットランチャー、機関銃マシンガンを構えた亜人、鮫の魔獣、世紀末覇者達がうようよしているのが見える。

仕方が無い、この人の後ろに続こう…

決して盾にしようとかじゃない

でも念の為にブルーも前行こう。

怖すぎかよ。




「元巨大地下施設は行き止まりの道がたくさんある…、はぐれるなよ新米ルーキー

振り返りながらいかつい声でブルーが親切にも教えてくれた。


「待てよおおぃ」「百ルーピーくれよぉおおお」「安いよ安いよ!!機械部品メタリックスライム一グラム700ペーリカン!!」

そんな俺達を眺め回す地下の住人達。


「くそっ、見失っちまう…」

その地下街にはどう考えても建築不可能、似つかわしく無さを暴力的な威圧感で示したカジノホテルがあった…

建物の端が見えない…

これでは女性保安官クラリリスさんの気持ちもわかる…

魔改造機関銃レーサーマシンガンを構えたセキュリティ、中には恐らく「正義」や「公務」のドレスコードでは押し通れない世界…




「おいっ!おいっ!お前ら!カスッカスッ」

掠れた小声で遠くから呼びかけている先程の三人組たち。


「潜入用に着替えるぞ!!ガサボソッ」

女保安官さんとブルーと顔を見合わせ、先の貧困街スラムを生き抜く三人組に案内され、服の仕立屋へと向かった。




「お前らスラムのクソガキ共がこんなところで何してるっ!?」

試着室をまたいで容赦無く差別階級をぶった斬っていく女保安官さん。


「あ゛ぁ!?ウチたちはなぁ!これでも真面目にやってきたつもりなんだよっ!!、やんのか!!!」

「マリアンナちゃん、やめとこ勝ち目無いよー」

怒れる狂犬少女と宥める不思議ちゃん系白魔道士!


「おいお前ら、あいつらを追うのにホテルカジノのドレスコードはちゃんと守れよ!」

薬杖の黒魔導装束ビンセントさんはやたらめったら試験管やらアイテム装備(バングルとか)を付けだした【炎火紅蓮の双剣使いマリアンナ】と【白魔道士のマッケンシー】さんを諌める。




どうやら彼等は既に顔なじみらしい。

地元でヤンチャする三人組と、古き良きお巡りさんみたいな感じか…

悪くない…

俺はさらに特別に武器屋へ立ち寄る。

どうせこれからあのバカでかいカジノホテルでドンパチやるんでしょ?そうなんでしょ?

シルベスターをじっと見るが目も合わせてくれない。

もうグレネードランチャーとか買っとこうかな…



「すいませーん、こんにちはー」


(ちっ、ガキか…冷やかしはけぇけぇれ)


店主は挨拶もしない。


「この辺見てもいいですかー…?」


(ここはガキの来るところじゃねえっての!)




店主は再び頬杖をついて古い店のグラス灰皿を置いたカウンターの上の新聞に目を落とす。




(うわー、すげー、あのロゴ…確か…この銃こんな手にしっくりくる…、あ、やばあっちの取り付け部品パーツも欲しい…あ、あれも…)




そんなこんなやってると時間はあっという間に過ぎていく…

どうしよう…

これで大丈夫かな?

確かこの異世界教会蘇生システム無いんだよね?

復活の呪文とかもないし…、ライフ残機残り1はムズすぎるよ…



とにかくこれで合わせて

ワイ、

【大草原のブルー】

赤毒苺ヤドクイチゴの女保安官】

【炎火紅蓮の双剣使いマリアンナ】

【多幸薬の被験者マッケンシー】

【薬杖の黒魔導士ビンセント】

が揃った…オボエランネ




「てか皆、やけに臨機応変アドリブが過ぎて用意周到感あるけど、普段からこんな感じなの?」

ワイは知らず知らずのうちに集まってしまった仲間たちに尋ねてみた。




「普段…?」

白魔道装束マッケンシーは回想を始めた。

    …ホワン

  。…ホワン

  〇……ほわん

〇〇ほほゎんほゎん…


それは〚Elf-Bar〛と看板の掲げられた怪しげなお店。紫と薄ピンクに包まれた世界!!!!(※しょせつあり)




「実際の戦闘時、位相空間上における任意の魔粒子を〝ファンファーレ・カンパイしてペン持つ〟の定理弦言ていげんを用いて【魔法壁】に必要な魔力魔素を計算し…」

おそらくは貧困街スラムキッズのアジト、古びたパイプでモンゴルの遊牧民族の様に大きなテントを建て、その中に幾人かの薄汚れ汚い格好の子供達…、皆大変やな…、その子達を相手に最年長、黒魔道士ビンセントが家庭教師をやっている…ツマンナソー


「マッケン!!勉強教えろー!!」

その横でボロボロの使い古された教科書を両手で掲げ、白魔道士不思議ちゃん系に駆け寄るロリッ!

ロリ双剣使いマリアンナちゃんが一体何を勉強してるのか…気になるッ!!!


「いいよー」

エプロン姿で大きな鍋を用意しているマッケン君。家庭的だ…


「ねー、じゃあこれはなんて発音するの?」(ふむふむ、第二言語ね…、俺もやったなーフランス語、bónjour!!)


「どれどれ、それはHop(ホップ)だね」(ふむ、わりかし簡単な方の語彙を勉強中かな?ロリは賢いが定番だぞっ!!)


「ふむふむ、じゃあこっちはほっぺか!」

HOPE(ホープ)ね…」(知力ステータスの望みは薄そうだな…)

       …

      …

       …

「なぁ、ビンセントならカレーをどうやって作る?」

マッケンシー少年は中性的で色々危ないな…、うん。


「「えっ?」」

ほらもう見るからに料理しなそうな二人が質問そのものに戸惑ってるじゃん


「カレー、どうやって作る?」

四つん這いで詰め寄る感じと言い…、本当に女の子みたいだ…


「カレーって…コメを洗剤で洗い倒し散らかして…、じゃがいもとかを切って、オーク肉を食べて…」

マリアンナちゃん、その通りや


「違うよ!どうやって作るかって聞いたんだ!もし今ここでカレーを食べたいと思ったらまずどうする?」

ん?少年マッケンシー君の不思議ちゃん系モード発動!!!


「えっと…カレーのパウチを湯煎で温めるんじゃないか?」

黒魔道士ビンセント、やはり一人暮らしの中年的発想!!!


「違うね。俺の世界では違う。俺の世界でカレーを食べたいと思ったらまずはじゃがいもの種を植えるんだ。」

まさかのマッケンシー君の着地点5回ひねり!!!!!!最早前人未到は確実カァァアアアア!!!!


「じゃがいもの種を植えるって…そんな無茶苦茶な」

双剣使のロリ、マリアンナちゃんがどんびいてやがる


「そうだね、マリアンナちゃんの生まれ育った世界の中ではそれは無茶苦茶なことだろうね。

あるいはカレーを食べるのにはまずCoConut壱番屋で食券を買うと思ってる奴等からしてもそれは無茶苦茶な事なんだろう。

なにせ二十一世紀の百年を生きるのに必要なプログラムだけを受けて君達は育ったからね…。

てなわけで!!!今日はレッツお手軽クッキングだー!!」

マッケンシー少年は主婦農家を目指しているの?





「てめぇこそ、普段何してんだよ!!!」

回想を終えた双剣ロリが女保安官さんに尋ねた。

「あ?私らか?アタシらは―」




★保安官達の日々〜苺毒蛇の保安官クラリリス場合バージョン




あづー…


蕩とろけるー…



手前てめぇはまた見回りサボって、なーにしてやがんだ!!!!」ポフッ



うるっぜぇなー…クソ上司…


暑いんだからしょーがねーだろー…暑いんぁから


カウチの上でぐでーーンとなっていた【赤毒蛇の保安官】は面倒くさそうに上体を起こした。



「あいすー…」


「なんたる体たらくッ!!貴様これからトレーニングだ!!」


「えーっ…やだ」


「はっきり言うなっ!はっきり!!!起きろバカモノ!!!!」


「ねーあいすー…」


「ちっ、とっとと買ってきたらどうだ! チャリン!!!」


「しゃーねー行ってやるか」


「お前の分をお前が買ってくるんだからな!!!??」



キイーッガチャ(蝶番の擦れる音)



先輩保安官にもらったお小遣いを握りしめアイスを買いに出かけた女保安官。



てっく


てくてく


てっくてく


tech,

technical

like tactics works against the theory pal!! testament that'll

like tik Tok til the clock strike ain't fun

wait!! curtain,curt Cobain, cabinet, caviar cursed calling

cut!!!!

da cat cat h caught the one mistake like mouse rolls





「おっと、駄菓子屋通り過ぎるとこだった…

おじさん、あいすー」


「おっ、まいど。後これ頼まれてたやつね、持って帰ってちょんまげ!」


「あのやろ、荷物を運ばせる為のえさだったのか…ま、いいか」



ウィスキーアイスうまー、生き返るー。

だが面倒な事にそのアイスを売る〚酒屋リカーストア〛には当然荒くれ者もいる…。



「おぅい、ねえちゃぁん、ええケツしてんじゃねえか!」


「あばよ!」


「おぅい、待てよ!!俺と一杯どうだー!!!!!!」



スタスタ



タダ酒は悪くはねぇが…、あいにくと禁酒中だ。

記録更新、十一時間!寝過ぎだぜちくしょう!




Pbaguuuuuuung!!!!!!




と、その時、私の頬スレスレを銃弾がかすめる…



「フッー!フッー!!!(このハーモニカ音鳴んねぇじゃん)」


「てめぇ!!!!ブルー!!!!!!!!ハーモニカの代わりに銃吹いてんじゃねぇ!!!!!!!死ぬところだったろうが!!!!」


「ん?冷蔵庫?冷えてんじゃねえか…」


「テメっ!人のアイスに何しやがるっ!!!!!てか誰が冷蔵庫だ!!アルコールで目まで腐ってんじゃねぇか!!!」


「うわ…、甘っ…」


「いや度数は普通に四十…、引くー…」


「そういえば先輩保安官フォークシーがダーツ大会やるとか言ってたが、あれは今晩だったな?」


「え、そーだっけ…?

って!それより!うちのアイスぅ!!」


「ダーツで勝てたらな…」


「望むところだぜッ!!!!」

    …

    …

    …

「バキューン!!!!」

帰った先で早速ダーツ大会…

矢の代わりにピストルを使うのはもはや恒例だ


「まぁまぁだな。だが…バァァン!!」

やたらと張り合ってくるブルー


「ふ、ふん!中々やるじゃないか!」

ま、まぁ…、そのくらいはやってもらわなきゃな…


「お次はミサイルランチャー呶ドがーーーん!!!」

どこから取り出してきたのか、ミサイルを肩に担ぐブルー、まてそれは…


「てめぇ!!!普通に壁が全部吹き飛ぶだろうが!!!!!」

   …

   …

   …

   …

「てな感じだな」


「「「なにがてな感じだ!!!!!おもっきり毎日昼に起きて酒のんでダラダラ遊んでるだけじゃん!!!!!!」」」

スラム三人組のツッコミが被る


「てか、あー…、それでか…やけに〚真んい所〛の余ったダーツセットがメカ爺の廃部品置き場にやたらあったの…」

マリアンナは再び回想を始めた…

               .

            … … 。.。

         。 〇 。 ○。。。

        。… 。〇〇。。。

         。。〇。。。〇

          


「なぁ!メカ爺のとこにダーツあったんだ!やろうぜ!」

何やら穴だらけのダーツ板を持ってアジトに現れたロリ双剣使


「いいね!おつまみ何にする!」

少年マッケンシー意外と食うよな…、食べる系でたまにいるあの線の細さがカロリー摂取量に見合ってない子ってなんなの?あれ


「 711《セブンイレブン》 の黒魔道士ビンセントと呼ばれた俺の出番か…」

ビンセント?ビンセント本当に大丈夫?







こんな奴らが居るくらいだ。

街はそれはそれは平和だったんだろう。

くっそ平和過ぎる、舐めてるのか。 いや、平和すぎじゃね…?








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