秋の楽しみ
濃い赤紫と、
白っぼい皮の芋が、
たくさん掘り出せた。
薩摩芋の収穫が漸く
終わったところだ。
楽しみは焼き芋。
どう焼けばいいか
色々と試してみたい。
なるべく低温で、
じっくりがいいらしい。
落ち葉の焚き火が
懐かしい。
あのときの焼き芋も、
少し湿った落ち葉で
蒸し焼きだった。
それくらいが
ちょうどよかったんだと、
わかってきたけれど、
今は自分の家の庭では、
焚き火などできない。
焼き芋はオーブンか
トースターで焼く。
焚き火を思い出しつつ、
それと同時に、
ある童謡が心に流れる。
かきねのかきねの
まがりかど、
たきびだたきびだ
おちばたき。
あーたろうか
あたろうよ、
きたかぜぴいぷう
ふいている。
名曲だと思う。
それに見事な詩だな。
なかなか書けない詩。
自分の詩から消えた、
人の息遣いがある。
薩摩芋が楽しみなのは、
この童謡が好きで、
どこかで繋がるから。
息遣いが欲しいのかな。
今年はほとんどが、
シルクスイートで、
少しだけ安納芋だ。
すっかり秋の行事になった。