4、vsホワイトウルフ
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ソウ・イリミヤ / 6歳 / 女
Lv.3
職業:魔物使い / 魔術師
加護:神の加護 《HP、MP大幅UP》
龍の加護 《防御力、回復力大幅アップ》
●●●基本ステータス●●●
HP:300(+1200)/300(+1200)
MP:150(+15000)/150(+15000)
SP:200/200
攻撃力(武):150
防御力:200(+1000)/200(+1000)
回復力:100(+1000) / 100(+1000)
●●●スキル●●●
回復師(Lv.10)進化可能 / 炎魔術(Lv.15) / 氷魔術(Lv.13) / 雷魔術(Lv.14) / 樹魔術(Lv.11) / 水魔術(Lv.10) / 闇魔術(Lv.18) / 聖魔術(Lv.20) / 幻誘魔術(Lv.12) / 転移魔法(Lv.10) / 創造魔法(Lv.23)
●●●備考●●●
執事:ハクア(白龍)
転生者
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さぁて、やって参りました!
ホワイトウルフの住処!!
そしてもう、殲滅の作業です!
ハクアがオレを抱えたまま片手でホワイトウルフの軍団を倒していく。
はっきり言ってすごい。
片手にお荷物抱えたまま戦闘とか、オレはやりたくない。
それを執事にさせてるオレはなかなかの鬼畜だと思う。
まぁ何もしてない訳では無い。
「氷の槍!!」
片手で撃てる魔法を撃ちまくっている。
もう片方の手はハクアの首に回している。
ハクアはと言うと、光の剣をもってブンブン振り回している。
どこぞの音が鳴るラ〇トセイバーじゃないぞ。
それに近いけども!!
一瞬で首をはね飛ばして行く。
オレもオレでMP消費など気にせずガンガン撃ちまくっている。
スタミナ以外大体チートなオレは移動手段さえ確保すれば無敵のような存在となる。
多分走っても回復力の方が上回り普通に走れるとは思うが、ハクアに担がれての移動の方が断然速い。
それに万が一攻撃が当たってもハクアには龍鱗、オレには龍の加護のおかげでホワイトウルフくらいなら、ほぼ無傷。
つまり今は無双状態。
それでもオレが痛がるのが嫌だ というハクアの思いによりこの状態──担がれた状態──での戦闘となっている。
ぶっちゃけ楽だからいいけど。
新しい魔法でも試そうかな。
魔法はイメージ。つまり想像により完成する。
もとより想像力豊かでアニメや漫画、ゲームにより魔法の知識を得ているオレは魔法の想像など容易い。
ってことで試したい技がたくさんある。
「闇波動弾・乱!!」
自分──ハクアも含む──の周り全方面に拳サイズの闇波動弾を数えるのが大変なくらい作り、発射した。
頭に命中し絶命したモノ、足などにあたり部位欠損したモノ、胴にあたりもがき苦しんでいるモノ...様々。
魔物自体血が少ないのは救いだね。
じゃなかったらここは血祭り状態だよ。
「ソウ様、依頼に書いてあった分は討伐完了致しましたが如何がなさいますか?」
おおう、この囲まれた状態でもオレらは逃げられるってのか。
すごい執事だ。
でも
「殲滅するまでやるぞ。
支配者の鉄槌!!」
影が人型へと姿を変え、大きな鎌で敵を切り裂きながら進んでいく。
意志を持たないあやつり人形みたいではある。
しかし真っ直ぐにしか進まないのが難点である。
支配者をオレらの後方へ進ませた。
これで背後はしばらくは放置しても大丈夫だろう。
ハクアも帰還する気がなかったのだろうか、聖波動弾を乱打している。
もちろんオレを抱えて木と木の間を飛びながら。
ここでハクアが気づいた。
「っ!ソウ様、ホワイトウルフを統率していると思われるホワイトキングの反応が感じられました。」
ホワイトキング、ホワイトウルフのボスだ。
グレートウルフならばグレートクイーンとなる。
グレートウルフと桁違いのホワイトウルフのボスともなれば段違いに強い。
まぁオレらに関係ないけどね。
「ボスを討ち取ればいいんだな?」
「はい、ですが...やはり危険で...」
ぎゅっとオレを抱える手に力が込められる。
だからオレも首に回していた手に力を込める。
「オレがボスを討ち取る。ハクアは雑魚を殲滅して欲しい。」
「...しかし、」
自分がボスも雑魚も殲滅すると言いたげである。
でもそれは効率的ではない。
「オレを信じて?」
「かしこまりました。では降ろしますよ。」
ハクアが雑魚もといホワイトウルフをオレ降ろす周りにいた分だけ狩りとる。
「ご武運を。ソウ様。」
「うん。そっちもね?」
「終わり次第参りますので。」
そう言ってハクアは白い翼を生やし飛び出して行った。
スピードに特化してる白龍だからなのか凄まじいスピードだ。
オレも行くか。
自身から黒い翼を生やし、オレは飛ぶ。
目もきっと紅くなってるはず。
そう、オレは何を隠そう本気になると目の色が変わるっていうまさにチート主人公みたいな特典もついてきた。
「よぉ、ホワイトキング。悪いけど、死んでくれない?」
ホワイトキングはこちらの様子を伺ってるみたいだ。
それが命取りなのにね。
「先手必勝ってことで。龍門・ヤマタノオロチ!!」
オレの身長×3倍程の大きな門から黒い影の頭が8つ伸びてきて襲いかかる。
そしてそれは一瞬で終わる。
跡形もなく──素材だけ落ちている──捕食されたようだ。
「呆気ないなぁ〜。」
「お待たせ致しました。殲滅作業完了致しました。」
ちょっとするとハクアが左頬に血の跡をつけて戻ってきた。
「待つの嫌いって知ってるでしょー?」
「申し訳ございません。」
頭を下げるハクア。
「まぁ、ハクアならいいけど。ハクアなら絶対来るって思ってるから。帰ろう!」
「はい。」
いつものようにオレを抱える。
そしてギルドへ向かう途中、ハクアが話し始める。
「先程の話でございますが、私はソウ様の元を離れることはございません。」
ハクアが真剣な顔付きで語り始める。
いやいつも真顔で真剣そうだけどさ。
「契約を交わした。という事もございますが、それ以上に私自身がソウ様の元に居たいのです。ですから心配なさらずとも必ず戻りますし、離されることになったなら必ず迎えに行きます。」
私を信じていてください と、最後に添えた。
「ハクア、ありがとう。」
「いえ、当然のことを言った迄です。
ギルドに着きましたね。」
ハクアが扉を押して中へ入る。
やはり釘付けとなる視線。
「ハクア、今日は降ろしてみて。」
何かを感じ取ったのかハクアは無言で下ろしてくれる。
オレはさっきのおっちゃんの元へと向かった。
「おっちゃん。さっきはどうも。」
ハクアが受付で報告している間にオレは話しかけた。
「あァ?...あ、.....悪魔の、異端児.....。」
「先程はお世話になりましたぁ。」
黒い翼を出し、おっちゃんと目線を合わせる。
「ねぇ、模擬戦でもしてみる?さっき私のことバカにしてたでしょ?」
「い、いえ、...そ、それは、.....」
「待ちたまえっ!!」
怯えるおっちゃんに詰め寄っていたら
うしろから声が響いた。
やべぇ、自分からフラグ立てちゃった。
「私が模擬戦をやろう。私はAランクの ラント・アタッセル。もちろん力自慢の君と、だ。」
オレを指差しウインクを決めてくる。
「あ、...ラ、ラント様.....あ、あの方は...」
「大丈夫大丈夫、僕が負けるわけがないだろう?」
あぁこいつ、話聞かないタイプか。
めんどくさい。
「負けない?言質とりましたからね。
私に負けたらどうしてくださるおつもりで?」
「そうだなぁ、万一負けることがあったら、君の下についてやろう。どうだ?護衛にはもってこいだぞ?」
ハクアがいるから護衛など要らんな。
ま、いいか。
「いいだろう。貴様、ラント・アタッセルで手を打ってやろう。」
背を向けハクアの元へ向かおうとした、が。
「おっと、待ちたまえ。君が負けたらどうするんだい?」
あーあ、忘れてたァァァ.......
「私とその執事共々貴様の下へついてやる。これでいいだろう。」
「ふっ、君の下につく執事など使い物になるかな。まぁそれで手を打ってやらんことは無い。」
オレの中でプツッと切れるものがあった。
「貴様、私の執事を馬鹿にするな。覚えておけよ、ラント・アタッセル。悪魔の逆鱗に触れたことをな。」
そこへハクアが戻ってきた。
と同時にハクアの手で目を隠された。
「ソウ様、それくらいにしてください。」
そしてだっこしてもらった。
「ラント・アタッセル。私は貴様を許さない。」
「ソウ様、殺気が漏れています。」
ラントにわかるように殺気を出しているんだよ!
「あ、あぁ。それよりも約束、忘れないでくれたまえよ。時間は明日の正午。模擬戦の申し込みは私がやっておこう。執事くんとの最後の自由時間を楽しみたまえ。」
高笑いをしながら受付へ向かったラント。
「許さん、死んでも引き裂いて殺してやる…」
「落ち着いてくださいソウ様。殺気がダダ漏れしてます。」
そしてすぐに転移魔法を発動させた。
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「あああぁぁぁぁあ!!!ムカつく!!」
地団駄を踏むが威力虚しく響かない。
「ハクアはバカにされてムカつかないの!?」
「ソウ様が馬鹿にされたのでしたら殺しますが私のことですので何とも。」
ハクア曰く俺の目は今、真紅らしい。
感情にも反応するのかこの目は。
「絶対に勝って、奴隷商へ売りさばいてやるっ!」
なんて悪人か。
「明日に備えてもう寝る!!それと、明日の朝は私の好きなもの作って!!」
「かしこまりました。」
一瞬、笑ったようにも見えたがそれどころではない。
「おやすみ!!」
「はい、おやすみなさいませ。」
オレは怒りの感情と共に夢の世界へ旅立った。
ソウちゃんのハクアへの依存は異常ですね。
書いててBLなのかなー?とか思ったりしちゃってますがそんなことありません。させません。
次回、悪魔、本気を出す?
新しい魔法がどんどん登場します!