2/14
私の始まり
暗い狭い…でも暖かい。
「£●%#&@!」
目を開けると聞き覚えのない言葉と自分が泣いているのがわかった。
ぼんやりとした視界で、何もわからないけれど危険ではないことはわかる。
ゆらゆらとした光を眺め、私はまた意識を手放した。
「奥様!!可愛い女の子です!元気です!」
メイドの一人が涙ぐみながら私に語りかける。まだ産まれて間もない我が娘は元気に産声をあげていた。
「良かった…」
お医者様の話ではきちんと生まれるかわからないと言われ、私の体も不安定だと診断されていた。けれど私自身はとても健康で、娘もお腹を蹴ったりしていてその話は信じていなかった。
不信感を抱いた私はお医者様の所では産まず、実家で母に手伝ってもらうことにした。
「可愛い、我が娘。貴女に祝福を。」
バンッと愛する我が夫が入ってきた音を聞きながら私は眠りについた。
「リューシュリア!!無事か!?」