幕間 男たちの会合
ほぼ会話文、三人称。
ここはとある喫茶店。そこには見た目も年齢もバラバラな男が5人集まっていた。はじめに一番幼い少年が手を挙げて話し始める。
「まずはいちおうかくにんかな。みんなだれがだれって分からないし。ぼくはミハイル。ディー兄はかおみしりだけどほかははじめましてだね。ぼくはまあやのきおくをうけついだよ。」
「おや、真綾、君は小説でも有名なTSを体験したのか。なかなか興味深い…が、まずは自己紹介か。私はレイナルド。架那汰という人間の記憶を持っている魔族だ。今は生徒会に所属しているが、卒業後は雑貨屋兼情報屋をこの町でする予定だ。」
「…お前、本当に架那汰か?まあ、いい。オレはディラン。隼人の記憶がぼんやりある。夢は教師だ。以上。」
「短いなぁ、紹介。ボクはキッシュ。燈夜の生まれ変わりだよん。ここは多分あのゲームたちのパラレルワールドで、主となっているゲームは乙女ゲームのようだよ。あ、見て分かる通りボクは妖精種の亜人だよ。」
「ふむ、なるほど。差し詰め俺たちは攻略対象か。俺はアルヴィン、直人の記憶がある、一応王族だ。キッシュとミハイルは多分良く知っているだろうから、情報の提供を頼む。」
「うん、といってもぼくはあまりないようをおぼえていないんだ。ただ、こうりゃくたいしょうはあとふたり。りんこくのさいしょうとじゅうじんのしゅうじん。」
「そうそう、あと二人なんだよね。登場条件が厳しくってファンからバッシングが来たんだよねー。宰相はあの人が自己投影してたから特に…。」
「…せんぱいのおにいさん?」
「そう、悠朔さん。今だから言えるけど、あの人妹のことすごい好きで社内で妹さんをどうにかして逃がしてあげられないかって議会の題になったこともあるんだよね…この流れだと悠さんも転生してそうで嫌なんだよね。血の繋がりがあった前とは違って今回は他人だからすごい手を使ってきそうで…」
「…あの宰相候補ならありえそうな話だな…そういえばうちの国の視察に来て町を凄い顔でキョロキョロしてたのを考えるとその可能性は高いな。一応気を付けておこう。」
「…獣人の囚人…?」
「レイナルド?」
「まさか、そいつは自分自身は罪はないものの一族の罪がどうかで囚人の身に投じているやつでは?」
「…よくわかったね。しってたりするのかな?レイナルド、彼はどんなひと?」
「気味が悪い奴、と言ったところだな。私もそんなに会う機会はなかったのだが、虚空を見つめながら愛しい彼女に言いたいことがあるとかなんとか呟きながら溜息をついているイメージが…」
「…あっれー?なんだかそんな人、せんぱいのおそうしきにみつけたような気がするよー…」
「え、ちょっと待てよ。そうするとなんだ?まさか…」
「うん…ディー兄、ぼくもいやな感じはするけど…」
「「「「「攻略対象全員転生者かよ!」」」」」
「ふむ、どうするか。俺は取りあえず宰相候補との接触か…」
「私は奴の事情聴取を誰かに頼むか。…ああ、そういえばあそこのケーキがおいしいらしいから今度お茶会にユーを誘おう。」
「レイっち、ずれてる、ずれてる。そうだね、ボクはもう少しほかの不穏分子を炙り出しとくよ。」
「オレはまずは教師の勉強しないとやばいな…」
「兄、勉強たいへんだっていってたねー。ぼくはおねえちゃんといっしょにいるよ!できるかぎりだけどね。こんど絵のモデルになってもらうんだー」
それぞれが連絡先を交換したところで彼らは解散していった。こんなことをされているとは全く知らないユーリュシュフィアは後々拗ねるのでした。
ユ「仲間はずれは、酷いのですよ!お話は私もしたいのですっ!」
ミ「おねーちゃん、おねーちゃん。ぼくもお話したかったー。」
ユ「じゃあなんで呼んでくれなかったのー!」
ミ「男の子のひみつはね、女の子はしっちゃいけないんだよってディー兄いってた。こんどはみんなでおちゃかいしよ?」
ユ「…むぅ、仕方ないのです。それで許すとします…」
ミ(うふふふ、ゆーちゃんかわいいよ、かわいいよ。だいじょうぶ、ちゃんとまもってあげるから。)




