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執事の羊くん  作者: 碧瀬まど
第1章

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過去編 クッキー

これはまだ、羊一と朝陽が本家にいた頃の話。


(返事、ないな)


羊一は、朝陽のいる部屋の前にいた。学校が終わると家に寄ることもなく、朝陽のもとに足早に帰って来た。

先ほどから2回、時間を空けてノックするも、中から返事はない。


(どうしよう、また後でこようかな…)


羊一は朝陽が出てきてくれないかと、部屋の前で右往左往している。

一度自宅に戻ってリュックを置いてくるか、このまま待つか、それとも絢斗の部屋を訪ねてみるか。けれど中等部に上がってから拍車をかけて忙しくなった絢斗は、きっと部屋にはいないだろう。

階下へ向かう階段へと歩きつつ、5秒ほど悩んだ羊一はその身をひるがえし、朝陽のいる部屋の前に立った。

先ほどと同じく、羊一は扉をノックした。


「朝陽さま、開けますよ…」


返事はなかったものの、扉を数センチだけ開いた羊一が、カーテンが閉められた薄暗い部屋の中をきょろきょろと見てみると──


「……朝陽さま?」


いつも朝陽がいるはずの、部屋の隅にあるソファに朝陽の姿がない。羊一は勢いよく扉を大きく開き、部屋に入った。

ソファの上にも、ベットの上にも朝陽はおらず、「朝陽さまー?」と言いつつ、羊一はベットの下から机の下、クローゼットの中まで朝陽がいないか探した。カーテンの裏にも朝陽がいないことを確認してから、部屋中のカーテンを開け、部屋を見渡しても、朝陽の姿はない。


「うわー‼朝陽さまがいないっ‼」


頭を抱えて叫んだあと、部屋から駆け出した羊一は、他の部屋も確認して回った。それこそ空の湯船の中から、掃除用品入れからキッチンのオーブンの中まで。


「いないーっ‼」


羊一の心の中は、恐慌状態だった。半ベソかきながらも、朝陽を探しに羊一は主屋へと向かった。


(朝陽さま、いったいどこにいったんだろう)


この離れから朝陽が出ていくことは考えにくいが、でもどこを探しても朝陽がいない。

東雲邸の主屋と渡り廊下でつながっている朝陽専用のこの離れには、あまり人は近づかない。朝陽を恐れて近づかない者もいるが、ご当主様から朝陽がたまたま外に出た際に、予期せぬ誰かかと会わないように配慮してほしいとお願いがあったからだ。

今日は離れに人がいなかったようで、朝陽が自分から離れを出たのかも、誰に聞いてもわからない。

主屋に上がった羊一は、まず朝陽の部屋に向かった。


「朝陽さま…っ」


息を切らせた羊一がその扉を開いても、朝陽がいつ戻ってもいいように整頓された部屋の静寂に迎えられただけであった。

自分の浅い呼吸音が耳に届いき、羊一はキュッと口を結んだ。


「……っ」


朝陽の部屋を出た羊一は、朝陽が行きそうな場所を片っ端から見て回った。

この頃の羊一は、自分の強大な魔の力をまだうまく使いこなせなかった。そのため力を使って朝陽の居場所を探ることができず、一部屋一部屋探し回った。

絢斗の部屋、ご当主様の執務室から書斎や寝室まで、さすがに主屋で勝手に部屋の扉を開けることは許されないため、扉の外から朝陽がいないかを羊一は扉越しに探索(サーチ)して確認した。人がいない部屋を重点的に見てから、エントランスやキッチンなど人が集まる他の場所も探した。けれど一向に朝陽は見当たらない。誰に聞いてもわからないと言う。


(……まさか外に)


ハッとした羊一の顔は、サーッと冷えていく思いだった。

万が一、可能性は低いと思いながらも主屋を飛び出した羊一は、東雲邸宅の正門へと走った。門を出て数歩、あたりを見回してみても誰もいない。ただ、街路樹のハナミズキが静やかに咲いているだけであった。その様子も、羊一には寂しく見える。

いったいどこに行ったのか、どうして自分は朝陽がすぐに行きそうな場所くらいわからないのか。

朝陽が心配で不安に思う心と、歯がゆさと自分の未熟さに、羊一の眼から今にも涙が零れ落ちそうだった。

いったん離れをもう一度確認しようかと、目をこすってから敷地内に戻ったところで、羊一はもう一度ハナミズキを見上げた。


(あそこは、まだ見てないな)


今度は、ハナミズキが自分に優しく笑いかけてるように見えた。




羊一が足を踏み入れると、天井から降り注ぐやわらな陽光と甘い香りに包まれた。温室の花々は最盛期を迎え、豊潤な香りを放っていた。

静かに、なるべく音を立てないように、羊一は温室の中をゆっりくと歩いていた。

もしかすると朝陽は──


(……見つけた)


温室の最奥にこっそりと隠すようにして置いていた、まだ小さなハナミズキの鉢植えの横で、朝陽は眠っていた。羊一が贈った鉢植えを、抱っこするかのような格好で。


「よかった~ぁ…」


身体の芯の方から羊一は脱力して、後ろに倒れた。


(朝陽さま、もう俺も近寄らせてくれないのかと思った…)


いつもならこんなに心配しない。けれど羊一が心配する原因となったのは、先日のこと。

東雲邸宅にてパーティーが開かれた。一族で行っている事業が好調に進んでいることもあり、また久々に顔を合わせた者らもおり、大いに盛り上がった。遠縁の者や、連れられてきた客も数多くおり、ご当主様のもとにはひっきりなしに挨拶が続いていた。

その頃から次期当主候補とうたわれる絢斗のもとにも、同じくらい挨拶してくる者らも多く、『東雲家の長男』の顔で応対する絢斗の隣で、羊一は同じように作り笑顔を浮かべていた。そうすると、どうだろうか。ご子息ご令嬢を連れて、続々と挨拶をしに来る人の多さに、絢斗も羊一も顔が引きつりそうになった。

羊一ははじめ、出席したくないと言っていた。

けれどこういう場に慣れておく必要もあると、父・玄一に言われ、羊一は絢斗の付き人として出席することとなった。

朝陽は、出席しなかった。

「僕がいると、みんな楽しくないと思うから」と言って。

本当は羊一も出席せず、朝陽のそばにいようとした。けれど朝陽から出席するように言われ、渋々出席したのであった。

そうして朝陽のそばを離れていたときに起こった。

来賓の中に、えらく酔っぱらった者がいた。すでに息子世代に家督は譲り、のんびりと隠居生活を送っていた者で、普段は温厚で気の小ささは筋金入りだった。

酒の勢いもあったのだろう。ふらふらとパーティー会場から出ていったその者は、朝陽のいる離れに向かい、朝陽のいる部屋の扉を開いた。

そして先代の、全霊服従の能力者への恨みを晴らすかのように、朝陽に喚き散らした。

『お前がいるから、わたしの家は一族の中でも力を失った』『本当はうちの家が本家になれたのに、お前のせいで』『お前はこれから東雲一族を潰していく』『お前は疫病神でしかない』『お前がすべてを壊していくんだ』と。

離れに待機していた使用人たちでは止めようも止めきれず、使用人の1人がパーティー会場まで玄一に助けを求めに来たのだった。

玄一に隠れてついていった羊一が、部屋の隅で怯える朝陽のもとに駆けつけるも、なかなか朝陽の震えは止まらなかった。

大柄のしゃがれた声の男に、隅に追いやられるようにして大声を浴びせられ、怖くてたまらなかっただろう。


『朝陽さまが、なにをしたっていうんだっ‼』


玄一に抑えられながらも朝陽を罵り続けるその様子に、羊一は我慢ならず怒りに任せ、無意識に魔の力も使って思い切りその者を押し倒してしまった。

するとその者の怒りの矛先が羊一に変わった。柊の人間が東雲に手を出すとはどういうつもりだ、と。

が、玄一に遅れてやってきたご当主様を見ると、先ほどまで暴れていたのが噓のように静かになった。そして東雲一族の方になんてことを、と羊一は玄一にひどく怒られることとなった。


その日以降、朝陽はより人を避けるように、より部屋に籠るようになった。

後日聞いた話によれば、その者はどこかから聞いたらしい。あの部屋にいるとき、朝陽は魔の力が使えないということを。




(朝陽さま、朝陽さま、俺の朝陽さま──)


どうか誰を遠ざけることがあったとしても、俺だけはどうかいつもおそばに。

そう思いながら、羊一は寝ている朝陽の前髪を撫でた。

眠っている朝陽の眼の下には、ひどいクマができていた。


(ずっと、眠れてなかったから)


あの日以降、朝陽は眠れなくなった。眠ると思い出してしまうのか、夢に出てきてしまうのか、その両方か。

一緒にいるからこわくないですよ、と羊一が隣で眠る日は、少しはましなようだった。

それでも羊一が夜中に目を覚ますと、朝陽が目を開けてぼうっと天井を眺めていることが何度かあった。

大丈夫ですよ、と羊一は朝陽を抱きしめることしかできなかった。


(ちゃんと眠れたんだ)


ほっとしたからだろう。急激な眠気に襲われた羊一は、いなくなっちゃやだから、と自分の中で言い訳してから朝陽を後ろから抱きしめるようにして、まぶたを閉じた。




トントン、と軽く肩を叩かれて、羊一は目を開けた。

なんだろうかと肩の方を見ると、柔らかな笑みを浮かべた温室の管理人さんが後ろに座っていた。今日も、いつもと変わらない麦わら帽子姿だ。

こんにちは、と羊一は起き上がろうとしたが、何かがつかえて起き上がれなかった。

眠気眼でつかえのもとを見てみると、朝陽が羊一の胸に顔をうずめるようにして、羊一にぎゅっと抱きついて眠っていた。

羊一は驚きのあまり、「わぁっ‼」と大声で叫びそうになった。けれどすんでのところで、管理人さんにしーっ口を抑えられた。

羊一がもう叫びませんと訴えるように管理人さんに目くばせをすると、管理人さんは羊一の口元から手を離した。


(朝陽さま、寝てても俺がそばにいるってわかってくれてたのかな)


必死に自分にすがりついている朝陽を見ていると、羊一は胸の奥のからドキドキとして来た。

可愛い朝陽さま。でもその可愛さは、弟の凪を可愛く思うのと少し違っていて──まだそれがどういうものか、羊一はわからなかった。

これはいったいなんだろうか。朝陽を見つめつつ、自分の中に湧き上がるなにかについて考えていると、ふい、と目の端に揺れ動くものがあった。何だろう、と羊一が顔を上げると、管理人さんが小さなリボンがかけられた袋を向けていた。

その中には──


(クッキー?)


ぱちくりとした目で、羊一は管理人さんに首を傾げた。するとどうぞ、と言うように管理人さんは羊一にクッキーを渡し、管理人さんは、羊一たちの足元を指した。そこには、少し色褪せた大きなハンカチーフの上に、ティーセットが用意されていた。

羊一が管理人さんを見ると、微笑みながら頷いていた。

ありがとうございます、と羊一が本当に小さな声でで伝えると、管理人さんは羊一の頭をクシャクシャとして、温室の鍵を預けて出ていった。ゆっくりしていきなさい、ということだろう。


(管理人さんにとっては、みんな孫みたいな感じなのかも)


先代当主の時代から温室の管理人として働いている彼が、現当主や父・玄一にも同じように頭をクシャクシャと撫でるのを羊一は見たことがあった。「玄ちゃんも大きくなって」と頭を撫でられる父を見たときはギョッとしたが、今ではもうごく自然なことのように思える。

きっと、管理人さんからしたら、みんなかわいい子どもたちなんだろう。誰が偉いとか、誰が誰より位が高いとか関係なく。それがとても心地良い。


「ん……」


そうこうしていると、もぞもぞと朝陽が動いた。どうやら起きたようだ。

ぼーっとした目で朝陽は羊一を見上げた。


「……」

「朝陽さま、起きられましたか?」

「…羊?今日、来れないんじゃなかったの?」


パーティーの日、玄一は暴れる来賓者が落ち着いてから、その者に頭を下げた。羊一の納得いかず憮然とした表情にまた暴言を吐き出しそうではあったが、ご当主様からまだ子どものしたことだから、とお言葉があったこと、その場で玄一が激しく羊一を怒る姿を見たことも影響しているだろう。

東雲一族の方に無礼を働いた罰として、羊一は玄一から学校から戻ったら部屋から出るなと言われた。部屋から抜け出していないか玄一自ら見張ると、と。

玄一のあまりの迫力に、最後にはその者からも、もう怒るのはそのくらいで、と言われたくらいだ。


「はい、だから今日俺は部屋に籠もってることになってます」

「……?どういうこと?」

「父上は、ああ見えて優しいんです」


クスッと羊一は笑みを浮かべた。

今日、玄一はご当主様に従って終日家を空けている。パーティーの次の日ではなく、あえて今日部屋から出るなと玄一は言った。意図することは、羊一にもわかった。


「玄一はいつも優しいよ?」


不思議そうに朝陽は羊一を見上げたままでいる、ぎゅっと羊一の袖をにぎったまま。

それが羊一には、朝陽が羊一がいなくならないように捕まえているように思えて、たまらなかった。

思わず羊一は、朝陽に頬ずりをした。


「……?」

「へへっ。俺、朝陽さま大好きです」


この頃の羊一は、朝陽へ素直に気持ちを伝えることができた。


「……そう」

「はいっ!」


朝陽はいつも困った顔をしたり、「そんなことないよ」と言った。けれどあんまりにも羊一が何度も何度も満面の笑みで告げてくるものだから、最近は頷くようにしている。


(僕のことを好きだなんていう、羊は変わっている…)


朝陽は自分が嫌いで、嫌で仕方がない。けれど羊一に好きだと言われると、泣きたくなるような気持ちと、ほんの少しだけ自分を縛る枷から解放されたように思えた。


(羊は、羊には──)


朝陽は恥ずかしそうにモジモジとしだした。

その様子に、羊一はどうしたんだろう、ときょとりとして朝陽を見ていた。すると、えいっと心を決めたようにして朝陽が羊一の胸に飛び込んできた。

羊一は嬉しい驚きを自分の中で噛み締めてから、ぎゅっと朝陽を抱きしめた。


「へへっ。朝陽さま、大好きですよ」


そうつぶやく羊一の言葉が、朝陽にはくすぐったい。

親にも兄にも、こんなことは出来ない。だって怖い、もし拒絶されたらと思うと。

でも、羊一にならできる。なぜだろう──甘やかされるだけじゃなくて、そうじゃないなにかが羊一からは伝わってくる。それが朝陽を甘えたい気持ちにさせる。でもそれがなにか、朝陽もわかっていない。

しばらくそうしていると、カサカサと背中に何かあたった。


「…羊一、なにかもってる?」


そうして少し離れた朝陽に、羊一は管理人さんからもらったクッキーと、ティーセットの話をした。


「いただきましょうか」

「うん」


羊一は袋から出したクッキーをお皿に並べ、不器用そうにカップに紅茶を注いだ。ティーポットカバーをしてくれていたので、紅茶は温かさを保っていた。

羊一が紅茶を淹れている間に、クッキーを手に取った朝陽はほんの少し、口に入れた。


「………おいしい」


朝陽は、自分がそう感じたことに驚いた。

ここ数日、何を食べても味がしなかった。けれど今はわかる。

それは羊一に甘えて、羊一に受け入れられて、羊一の愛を受けて、朝陽が心の穏やかさを取り戻したからだった。


(なんでだろう…)


見るからに何の変哲もないクッキー。丁寧、美味しくなるように作られているのはわかる。

朝陽はどうして味がするようになったのかが不思議で、クッキーをじっと見つめた。クッキーによる変化ではないと、気づいていない。

朝陽が首をかしげる一方で──朝陽にティーカップを渡そうと紅茶を注いだでいた羊一は、朝陽の小さな「おいしい」が聞こえた。


(朝陽さまが…‼)


パッと朝陽を見ると、その顔には数日ぶりの、小さな笑みがあった。

ここ数日、ずっとふさぎ込んだままの朝陽が羊一は心配でならなかった。そんな朝陽が笑みを浮かべてしまうほどのクッキーとは──羊一も急ぎ口に入れた。


「ん~、おいしいですねっ‼」

「うん」


クッキーを食べた羊一の目は輝き、ほころんだ顔を見せた。それがさらに、朝陽を笑顔にした。


(こんな簡単に朝陽さまを笑顔にするなんて、クッキーすごい)


羊一は、まさか自分が朝陽を笑顔にしてるだなんて思いもしなかった。全部クッキーのおかげだと思った。

管理人さんがくれたクッキーは、バターが香る塩味のある生地に、大きめのチョコレートがたくさん入ったものだった。少ししょっぱいけど、すごく甘い。形は無骨で、いかにも手作り感あふれるものだった。

1枚目を食べ終えた朝陽は、羊一にもう1枚食べていいか尋ねてから2枚目を両手で食べ始めた。

サクサクと、美味しそうに食べる朝陽。どことなく楽しそうな雰囲気を感じた羊一は、ハッと気づいた。


(これなら、俺にもできるかもしれない‼)


じぃっとクッキーを真剣に見つめてから羊一は、朝陽に体を向けた。


「朝陽さま、今度俺がクッキー作ってきたら、食べていただけますか?」


朝陽の前ではいつも快活な羊一が、珍しいほど不安げにお伺いをたててくることに、朝陽はぱちくりとした。


「……羊一、作れたの?」

「いえ、これから練習します」


どうでしょうか、と消え入りそうな声で言う羊一であった。


(そんなにこのクッキー気に入ったんだ…)


羊一のクッキーを作りたいは、『朝陽のために』であることが、朝陽にはまったく伝わってなかった。


「……」

「どう、でしょうか?あの、ちゃんと美味しいものをお持ちしますので」

「いい」


そう言いながら、朝陽は首を振った。

羊一は大きくショックを受けた。


(やっぱり、俺の作ったものなんて…)


深く羊一の心が沈んでしまいそうになったが


「失敗しても、持ってきて。食べる」


垂れそうになっていた頭をあげた羊一は、朝陽を見つめた。

そんな事言われたら──


「朝陽さまにマズイものをお持ちすると思ったら、俺ドキドキします」


羊一は自分の胸に手を当てて、そう言った。


「……じゃあ、まかせる」

「はいっ‼」


まだまだ羊一も、ドキドキの本当の理由もわからないほど、幼い頃の話。

よしがんばるぞー‼と思いながらクッキーを頬張る羊一を見つめた朝陽は、一段と笑顔を見せていたが、それを見ていたのはそばに咲く花々だけであった。




その後、正式に羊一が朝陽の執事と決定するまで、まだいろいろとあるわけですが、それはまた別の機会に。


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