表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

脳出血後のリハビリ習作・400字詰め原稿用紙1枚で何が書けるか(48)『最後の絵』

作者: 樹カナタ

脳出血後の失語症状リハビリとして、一時間(+α)に400字詰め原稿用紙(+α)で手書きしていたものです。

恥ずかしいミスがあってもそのままテキスト化しているので、誤字脱字やオチ不明等はご容赦を。

なお、リハビリは現在も継続中です。


 2020年 2月17日 執筆分(テキスト化中に修正あり)

※三題:鉛筆、クジラ、真っ二つ


(48)『最後の絵』


 近所の子供Aが新しい鉛筆とスケッチブックを使って描いた瞬間、衛星“月”が分裂した。

 人々は月が分かりやすいくらい半分になった映像に驚愕したが、それは始まりに過ぎなかった。子供Aが描くだけで月の左側は三割に、右は四割に分かれてしまったのだ。

「みんなは気づかないようだが、オマエが描いたことぐらい分かっているぞ。なにせ、子供時代のオレそっくりの神童だからな!」

 親であるB氏の破顔が嬉しくて、子供Aは新たな絵を描いた。そのせいで、水星がクジラになった。


 B氏がアップした“水星のクジラ化”と“消して元に戻る”映像がバズると、人々は信じるようになった。

 それが最初のミスだった。アカウント登録したせいで、名前と住所がばれたのだ。

 あの色鉛筆で描いた相手が消しゴムで消せれば、元に戻るらしい。それを知った人々は、子供Aの家に出向いて月の絵を消せせることにした。

「君の絵を消してくれたら、たくさんの色鉛筆をあげるよ」

 子供Aは、彼らのお願いに大喜びで頷いた。それは、自慢げに人々を招き入れてしまったB氏の、第二のミスだった。

「やめろ! オレたちの絵を壊させるな! オレの未来をまた潰すつもりだなっ!」

 B氏が画家になる夢を諦めたのは彼自身の画力の無さからだったが、そんな事実など関係なかった。B氏は怒りの余り、手元にあった色鉛筆を踏みつけ、バキバキに折ってしまった。コレが第三の……いや、最後のミスとなった。

 まず、子供Aが真っ二つに折られ、それを起点に地球が割れ始めた。


 崖に落ちたB氏は、自分が描いた“地球最後の絵”を見ることが出来なかった。

(終わり)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ