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【破天荒注意】陰キャの俺、異世界の女神の力を借り俺を裏切った幼なじみと寝取った陽キャ男子に復讐する  作者: 花町ぴろん
ifルート(異世界バトル編)~本編第8部分の後に続くお話となります
13/13

③陰キャの俺、未来へと歩き出す


 仲間たちとともに魔女エステリアとの死闘を制した俺は、次元の裂け目へとこの身を投じ時空の流れへと自らを委ねた。

 

 そこは多種多様な人間の過去の記憶・未来のビジョンが無数の断片となり激しく渦巻く異形の世界であった。


 幾億千という断片が猛烈なスピードで宙空を飛び交い、轟音を立てながら激しく交錯する。


 そんな異様な光景を目の前にして俺の胸中には得も言われぬ焦燥感が沸き上がって行く。


 徐々に脳が焼き切れそうな感覚へと支配されて行き、次第に俺は自らの感情をコントロールするすべを失い始める。


 現実世界の理の一切が通用しない異様な空間の中で俺はひたすらにもがき続ける。


 俺は両手・両足を必死に動かしなんとか前へ前へと進もうとする。


 しかし俺はついに力尽き正気を失い、その場にバッタリと倒れ伏してしまった。


 

――――どのようにしてそこから抜け出たのか全くわからぬままに、ふと気が付くと俺はひとり部屋のベッドの上に横たわっていた。


 ただ時空の流れの中で垣間見た“未来のビジョン”のいくつかに関しては、決して消え去ることなくはっきりと俺の脳裏に刻まれていた。


 かくして俺は時空の流れを超え、元の世界へと無事帰還を果たしたのである。



 ☆☆☆☆☆☆



――――その後の俺とアヤネそしてクラスメイトたちのことについて、少しばかり語らせてもらいたいと思う。



 ♢俺とアヤネ


 恋人同士として順調に愛を育む。


 ともに高校三年生となり、同じ大学を目指し日夜受験勉強に奮闘中。


 アヤネは家庭の事情で一時進学を断念するも、英語教師長内シゲオミの説得を受け奨学金制度を利用しての進学を決意する。



 ♢二階堂ヨシキ


 一族で経営する会社の後を継がせようとする父親に反発。


 高校中退後に家を飛び出し、現在は舞台俳優を目指しながらアルバイト漬けの毎日を過ごしている。



 ♢ナンシー・トリニアータ


 一年の留学期間を無事に終え、母国イギリスへ帰国。


 その後シスターを目指し、エジンバラの神学校への入学を決める。



 ♢河合サナエ


 親子三代に渡る生粋の教師一家に育ち、自らも教師になるべく国立大学の教育学部を目指し猛勉強中。


 仲の良かったナンシーとはSNSでたまに連絡を取り合っている模様。



♢長内シゲオミ(36才)英語教師


 通勤中の電車で痴漢事件に巻き込まれる。


 本人は無罪を主張するも認められず学校を去ることとなり、妻との間には協議離婚が成立する。


 その後、支援団体による援助もあり十年後にようやく冤罪と認められる。


 それから数年後、支援者の一人であった60代の女性と再婚する。


 再婚後は、NPO法人〈のどかな花〉での活動にその生涯を捧げることとなる。



 ♢ジョナサン・スミス(ALT)


 アメリカに帰国後、地元アーカンソー州で日本語学校の講師として働く。


 丁寧な指導と優しい人柄が評判を呼び人気講師となるも、スーパーから出てきたところを強盗と間違われ地元警察により射殺される。


 享年27才。

 


 ♢森ミチエ(56才)養護教師


 自宅〔ワンルームマンション〕で長年に渡って飼っている老猫に手を嚙まれ、破傷風にかかり入院中。



 ♢アヤネ(父)


 仮想通貨〈バレットコイン〉に手を出し大損する。


 その後、勤務する区役所において所属する生活福祉課での使い込みが発覚し懲戒免職処分となる。


 区役所との間で毎月分割して横領金を返済することで合意。


 昼は〈ケンちゃん弁当〉での配達員、夜は歌舞伎町のゲイバー〈みんなのみんみんゼミ〉にてホステスとして働く毎日。

 


 ♢アヤネ(母)


 夫との複数回による話し合いにより、離婚は回避する。


 その後、毎月の返済金のため郊外のスナック〈わがママ〉にてホステスとして勤務することとなる。


 数か月後スナックの常連客である中年男(芸能関係者)と不倫関係となる。


 短い交際の後、不倫相手の男の紹介でモデル派遣事務所に登録。


 その後某大手熟女AVレーベルから専属女優としてデビューする。


――――作品タイトルは


  “THE DEBUT”~二本松アンジュ(42才) <実は私……おち〇ぽ中毒なんです♡元CA人妻・衝撃の3P中出しFUCK>


 新人としては好調なダウンロード数を記録しており、上々の滑り出しを迎えている模様。


 販売サイトのコメント欄によると『腰使いがとにかくエグイ!』との評価を得ているらしい。





 そんな平凡な毎日ではあるが、俺はこれからもアヤネを全力で支えて行くつもりだ。


 そしてどこまでも続くこの道を、ふたり仲良く肩を並べいつまでもいつまでも歩いて行きたい。

 

――――俺は、そう願っている。

     


           【完】

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― 新着の感想 ―
el destino de la madre es inmutable
[一言] 何気に、教師陣と、アヤネの両親がハードですが。
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