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クーデター

「ハロハロ〜」


「「「ハローで御座いますマギー様‼︎」」」

道元、九条、ババアは一斉に挨拶をして片膝をつく。俺があっけに取られて突っ立っていると道元が俺に目配せをした。

道元達は表向き徹底的に魔王と言う最高権力者の機嫌を取るつもりらしい。

俺も慌てて挨拶をする。

「は、ハローで御座いますマギー様…」


その時マギーの親衛隊兼演奏隊ジッピーの中からチビの魔人参謀コッピーがひょっこり姿を現した。

「なんでしゅか!この有様は」

激怒している。坊主のコッピーが顔を真っ赤にしている様子を見て俺は(元の世界にこんな感じのアラレの駄菓子があったなぁ、食べたいなぁ帰りたいなぁ)と故郷が懐かしくなった。


「恐れながら…」

道元が片膝をついたまま畏まって経緯を説明した。


「成る程話を聞けばつまりぜーんぶボリョクが悪いでしゅね!」

コッピーはそう言ってキョロりんとマギーの側に控えている近衛隊長スチル・ムキダッテを睨んだ。


コッピーとしては近衛兵も自分の指揮下にある親衛部隊ジッピーの隊員にすげ替えたい。又近衛兵は首都ブルーミーの警察の役割も兼ねていて、その長たる近衛隊長は魔人参謀に匹敵する権力者でもある為このチビっ子はムキダッテを目の敵にしていた。この惨状を義理とは言えムキダッテの息子のボリョクのせいにして乗り切りたいのだ。


つまり俺達の味方なのだが自己保身の塊のこの男が俺は嫌いだった。味方と言っても自分の為に俺達を利用したいと言う目的の結果だし、何よりせ○とくんとピー○くんの合いの子みたいな顔がウザい。


「…」

ムキダッテは反論するでも無く黙りこんでいた。


「説明されるまでも無く私ぜーんぶ見てました。ナギサちゃんとモテタローは勝手に町から出ちゃだめ〜♪」

マギーの魔法属性は蟲だと言うのは本当の様だ。道元凪沙の言っていた通り恐らくあらゆる無脊椎動物の視界を共有しているのだろう。コイツに隠し事は出来ないな。


「⁉︎」

その時俺は強い殺気を感じて思わず黒焦げのまま突っ立ているボリョクの方へ振り向いた。釣られて振り向いた九条も驚愕している。


「あ、あれ…」

ボリョクの黒焦げがみるみる消えてゆき、そこには傷一つない柔和な笑みを浮かべた姿があった。

コイツ…ダメージに見えたのはシールドで擬態していただけか。あれ程の攻撃を受けて全く平気とは底知れぬ男だ。

「マギー様…魔王交代の儀を申し込ませて頂きます」


「⁉︎」

その場にいた誰もが驚愕した。一瞬でマギーの側へ移動したボリョクはマギーの首に剣を振り下ろした。

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