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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

今日から学校と仕事、始まります。②莞

告白する勇気をくれ

作者: 孤独

誰だってソワソワする時期。

冬の時期がまだ残っていて、大寒波もやってくる。

年取った人には寒さにかじかみ、体が縮こまってトイレが近くなる。

若年層にとっちゃあ、恋愛事情に進展やら出会いを感じてしまうだろうか。そろそろ、彼女でも作ろうかなんて、夢物語語って家族を安心させようか。仕事や趣味に楽しんで誤魔化すんだろう、結局。さらなる少子化が心配でしょうがないものだ。


「そろそろバレンタインデーだな」


まだ学生の皆様は、この時期に好きな人からのチョコ作りを妄想するだろうか。女子のほとんどが3連休をチョコ作りの忙しさという理想にして、遊びを断ったんだろう。そうだろう。

もうちょっとで別れるかもしれない節目もある。良い思い出作りは少しでもしたいものだ。


「…………」


やはり、こーいう時期に恋愛という浮ついた事を夢見るか。

もうちょっとすれば、自然と彼女ができるんじゃないか?しかしながら、練習の仕方すら分からない。日常的にあいつと喋れたのに、2人きりになるとソワソワする。胸がドキドキする。

誘うの、難しい。だったら、向こうの方から


「告白されねぇかな」


そんな男など、好きになれるか、アホウがと。

失敗したチョコでもあげて、残酷な現実を甘めにしてくれないでしょうか。女子の皆様。

舟虎太郎ふねとらたろうの奥手というか、慎重ぶりに。声をかけたのは四葉聖雅よつばせいがであった。


「じゃあ、告白される練習をするかい?」


男同士、夢想を慰めあうのかい。


「ふざけんなよ、四葉。というか、お前はモテるんだから良いよな。こーいう時期」

「ん?それはスポーツが出来て、勉強ができて、男子とも女子とも良好的に対話ができるからだと思うけれど?」

「これだからイケメンは……ったく。簡単に言ってくれるぜ」


ま、一番イヤなのは。チョコもらえるだろうと思って、結局。家族辺りから記念日程度に、夕食のおまけとして、チョコ出されただけで終わるバレンタインデーか。

彼女いないのね……みたいな。哀愁。その目は年々きつくなってくるものだ。


「よ、四葉先輩」

「!君は……」


クラスの人気者でもあると同時に人望もある四葉。その彼に後輩から相談ごとをされるのであった。


「あの、今度。一緒に、来てくれませんか!」

「その話かい」

「………」


ちょっと性格に難があるのを親友の舟は知っている。今言った後輩が女子なら、なんとか分かるんだ。男子なのだ。名前は知らない。


「四葉、お前後輩にまで手を出したのか……」

「いやいや、まだだよ」

「その言い方止めろ。唯一の弱点だ」


◇        ◇


告白する。打ち明けるとは難しい事だ。


『そろそろ、バレンタインデーだな。チョコか、ラブレターとかもらえたりよぉ。はははは』

『……あ、あのさ。笑わずに聞いてくれるか』

『ん?』



男子生徒Aと男子生徒Bの会話。もうすぐやってくるバレンタインデーに向けて、意を決しての挑戦。



『告白するんだが、勇気が欲しいんだ。一緒に来てくれないか?』

『おいおい、集団告白かよ。勘弁しろよ』

『いや!君が来ないと、勇気が湧いてこない。お願いだ、放課後。教室に……廊下で良いから、僕を待って応援してくれ!』


愛の告白とは、人生に何度ある事だろうか。

勇気を与えるためにと、親友は協力するものだ。

もし、成功したら盛大に祝ってやる。失敗したらまた次あるさと慰めてやる。

そして、放課後。


告白すると言った男子生徒Aは教室にずっと待機。男子生徒Bは廊下で何かを待っているように、傍にいてあげる。陽が沈み始める。しかし、男子生徒Aが告白する相手が来ない。そー言えば、名前も聞いていない。もしかすると、すっぽかされたのか。それはそれで仕方ないと、教室に入ってやる。


『おーい、もう今日は諦めた方がいいんじゃないか。帰っちゃったかも』


そんな男子生徒Bの言葉に対して、男子生徒Aは


『ううん。今、来たんだ。勇気と一緒に』

『え?』



ホントに赤い顔して、真面目に男子生徒Aの手をとって


『君の事が好きなんだ!付き合ってください』



◇        ◇



そんな感じの創作物が今、作られようとしていた。

どー考えても、男女にすれば良いだけの事であるが、


「んー、BL物ってなかなか難しいね」

「そーですね。ぎこちない展開になってしまいます。頭の中では上手く動いているかと思ったんですけれども。描いてみると、違和感だらけ」


相談しにきた男子生徒はそーいう漫画を描いていた。

そこで学校でも噂が立っているくらい、そーいう人の意見を参考にしていた。


「お前等、学校の教室でそんなもん作ってんじゃねぇ!!なに?漫画研究部かと思ったら、BL研究部かよ、お前等!?ホモの集まりか!?」

「舟も協力してくれ。俺達親友だろう?」

「協力できるかぁっ!!腐った思考をしてやがって!!」



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