Prologue はくはつのわかもののはなし
初めての小説執筆です。
どうぞ生暖かい目で。
お手柔らかにお願いします。
キミは、「機械仕掛けの神様」を知っているかい?
知らない?
まあ、そうだろうね。
「機械仕掛けの神様」っていうのは、どんなに混乱した物語も一発で大団円に導いちゃう、すごい力を持った機巧のことなのさ。
どんな問題も突然解決。
哀しい悲劇もすぐにハッピーエンド。
そんな強引な機巧の神様。
ありえないって?
いや、ありえるのさ。
人間が想像できることは、人間が実現できるっていうだろう?
「機械仕掛けの神様」も、人間がつくったんだ。
でも、それはとってもいけないことなんだ。
だって、そんな理屈を捻じ曲げるような機械は、ボクたちの人生には必要ないでしょう?
…ははっ、わからないって?
そうだね。
今はわからなくても、大人になったらきっとわかる日が来るさ。
ともかく、「機械仕掛けの神様」は、この世に存在しちゃいけないものだったんだ。
でも、ずっと昔にそれをやっちゃったヒトがいたのさ。
おはなしの続きを聞きたいかい?
それなら、お友達をたくさん連れておいで。
最近ちょっと気になるあの子も、まだ仲良くなってないあの子も、昨日喧嘩しちゃったあの子も、みんな連れてここにおいで。
先生やママの前みたいにお行儀よくしなくていい。
寝転がりながらでも、お菓子を食べながらでもいいよ。
変なお兄さんの昔話だと思って、のんびり聞いていて。
じゃあ、まず何から話そうか……。