ストライキ
「何で俺がこんな目に…」
「何よ!文句あんの!?」
「別に無いけど…」
そうタクヤは女子の前でありながらも全裸になった。そして私が色々な物を投げたので現在タクヤは体中に傷ができている。
「俺疲れてるからそろそろ寝るぞ」
「ちょっとまだ話終わってないわよ!」
「俺明日も忙しいから、適当に探しとけば」
と言い残しタクヤは寝てしまった。結局あの塔を壊したやつを私が探すことになった。でも仲間に入れることはいいらしい。まぁ私も疲れたし今日はもう寝るか。私はベットに寝転がり、うすれゆく意識の中どうやって探そうかと考えたが、すぐ眠りについてしまった。
〜翌日〜
ザワザワ ザワザワ
広場が騒がしいな。何かあったのだろうか?私は広場へ向かってみた。もちろんタクヤはいない。私が起きたらもういなかった。今日も忙しいと言っていたが一体タクヤは何をしているのだろうか?
広場につくと中心にある塔に人が立っていた。その人はどこか見覚えがある人だ。
「そこの兄ちゃんも、あの領主に好き勝手やられたままでいいのか?このままじゃいけないだろ!だからみんなでストライキ起こそうじゃねえか!!」
あっ!思い出した!初めて街に来たときにタクヤが店で話してた人だ。その人が今ストライキを起こそうとしている。これは賛成だろうと周りを見てみると、皆顔を下に向け黙っている。どうしてだろうか?そう思ったとき、
「そこまでだ!静かにろ!!」
振り向くと領主と騎士が立っていた。そのまま領主と騎士は塔へ向かい男へ問いかけた。
「貴様は一体何をしてる?」
「領主を辞めされる為にこうして呼びかけてるんだよ!」
「何故だ?」
「はぁっ!お前が俺達から金を巻き上げ、贅沢してるからだよ!」
「証拠でもあるのか?そもそもみんな私を辞めさせたいのかね?」
と領主は周りへ問いかけた。騎士を前に立たせて、
「ほら見たまえ、誰もそんなこと思ってないじゃないか」
「おい皆!正直に言うんだ!!」
「おい。こいつを捕えろ」
「はっ」
嘘でしょ、皆本当は思っているはずなのに何で…でも今、私が言っても捕まえられるだけ。
(まぁ一応はこの世界を救うためなんだけど…)
ふとタクヤの言葉が脳裏に響いた。
そう、私は世界を救う為に旅をしているんだ。ただ魔王を倒すだけではないんだ。
私はあの領主のとこに向かった、そしてあの男を助けようとすると、
「今の領主なんか辞めちまえ!!」
塔の上から声が聞こえた。上をみやげるとタクヤがいた。
タクヤは私をみて少しニヤけた。そして、塔から飛び降り領主の前まで行くと私を指差し、
「俺とあいつは思ってるぜ」
領主と皆の前で堂々と宣言した。
タクヤはすごい。私がためらった事を平気でやってしまう。タクヤは本当に世界を救ってしまうのではないか。魔王を倒し、今の政治も変えて…




