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スキルを駆使して自堕落生活  作者: チョビ
第二章:マイルにて
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領主

「ねえこれからどうするの?」

「とりあえず散歩してくる」

「そうじゃなくて世界を救う為にまずどうするかって聞いてんの」

「まぁ適当に考えとって。俺は散歩してくるから」

「あっ!ちょっと待ちなさいよ!」

バタンッ

行ってしまった。全くタクヤは本当に世界を救う気あるのだろうか?まぁタクヤは戦力的にはとても必要だ。だが私達がいくら頑張っても魔王は倒せないだろう。だからこれからは仲間を集めないといけないのに、タクヤは散歩に行ってしまった。ここは私が頑張るか。そう思い私も街に出かけた。


カーン カーン


「何の音かしら?」

そう思い街の外を見て見ると、みんなが急いで走っていた。

「何かあったのかしら?」

そう思いながら買い物を続けていると、

「ちょっとお客さん。何でのんきに買い物してんのさ。はやく行かないと捕まるよ」

「えっ?どこに行くんですか?」

「もしかしてあんた旅の人かい?」

「はい」

「じゃあ教えてあげるよ。さっきの音は領主が広場に来たってことだよ」

「領主が?」

「あぁ、そしてこの街のためだ、とか言って私達から金を取るのさ」

いくら領主でもそんな権限はないはずなのに…と思っていると、

「国がその事を認めてんのさ。まぁあの領主が街のために何かやったことなんて一度もないんだけどね。訴えようにも証拠が無いんだよ」

なんて領主だ。こんなとこさっさと出て行くか。と思っているとようやく広場に着いた。入り口にはそれぞれ箱を持った人がいてみなその箱に金を入れていた。私も渋々お金をだして広場の中に入った。

そこには溢れんばかりの人がいた。私はタクヤを探そうかと思ったがこの状態じゃ探せそうにないな。

「諸君今日も街のためにありがとう」

当然スピーチが始まった。するとざわざわとうるさかった広場は一瞬で静かになった。それから約5分間領主は黙々としゃべり続けた。そして領主の話が終わるとみな拍手をした。ただしその拍手は決して褒め称える拍手ではなく、なんの気持ちもこもってない空っぽな拍手だった。


私は宿に戻り、タクヤの帰りを待っていた。

スピーチのあと仲間集めを開始したが、この街には冒険者は全くいなかった。しかし街の人達の間で「さっき近くのモンスター達の住処であった塔が破壊されたらしいぜ」と言う噂が広まっていたので私は塔を破壊した人を探して仲間に入れようと思っていた。しかし一人で色々と決めるのはアレなのでとりあえずタクヤに相談してみようと思い、今は宿で待っているが…

「遅いっ!!」

全くタクヤは一体何をやっているのだ!いい加減待つのも疲れたので探しに行こうかと思ったら、

 ガチャッ

「おーす。疲れたから先風呂入るね」

と言ってバスルームに行った。私はあっけに取られていたが、すぐにタクヤを呼び止めた。

「ちょっと待って!大事な話があるの…」

と言いバスルームに入ると、床には脱ぎ散らかした服があった。そしてタクヤの格好は…

「ちょっといきなり入って来んなよな!」

素っ裸だった。私は顔が赤くなっていくのを感じた。そしてすぐさま近くの物を投げまくった。

「ちょっと何だよっ!」

「は…はやく…服をきろっ!!!」

「分かったって。つかお前は出てけよ!」

私はとんでもないトラウマを植え付けられてしまった。

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