ステータスと配合技
「あのねステータスってのは、筋力、知力、魔力、思いやり、器用、防御力、攻撃力の7つに分けられるの」
「うん、それは書いてあるからわかるよ」
「じゃあ何がわからないのよ!」
「思いやりと、器用?」
「まずは思いやりね。思いやりは言葉の通り、ただ純粋に誰かを助けようとする心のことで、単純にいい人の場合は高いってことよ。あんたはその真逆ね。で高い人は私みたいにサポートをするわ」
「なるほど…」
タクヤは意外と真剣に聞いていた。でもこれは世界の一般常識だ。たくやの本当に出身地のニホンとは一体どこにあるのだろうか?
「で器用は?」
「ん…あぁ器用ね。器用が高いと武器や魔法をうまく使えるの。あと2つ魔法を同時に使うことが出来るわ」
「2つ同時?」
「ええ、何年か修行したら出来るようになるわ」
「修行かぁ…」
タクヤはすごく悩みながら冒険の本を見ていた。一体何を悩んでいるのだろうかと見ていると、
「なぁマミィ、このアテシンって言うスキル何だ?」
「それはモンスターの注目を集めるスキルよ」
「遠くのモンスターもか?」
「あまり分からないけど結構広範囲だった気がする」
「サンキュー」
「そんなことよりまずは街に行きましょう。街に着いたらまた説明して…」
あげる。と言おうとしたら、
『アテシン』
タクヤが唱えた瞬間またぞろぞろとコボルトが出てきた。しかも今回はさっきの倍以上の数だ。
「ちょっとかずき何やってんの!?死にたいの!?」
「いやちょっと試したいことがあってな」
はぁ〜タクヤは一体何がしたいんだ?私は一瞬死ぬ覚悟をしたが、今はタクヤを信じて私の出来ることをやらなければ…
『配合技:灼熱鎌鼬』
次の瞬間、三日月の形をした火がコボルトに向かって飛んでいき、次々と倒していった。
「う~んやっぱまだ3つ出すのが限界かぁ」
タクヤは初めて火と風のスキルを使ったにも関わらず同時にスキルを使っている。そしてあれだけいたコボルトを全て倒してしまった。
「おっ!一気にレベルが15になった」
「ちょっと何で同時にスキルを使えるのよ?」
「う~ん、分かんね。そだ!あともう一個試して見よ」
「今度は何するの?」
「まぁ見とけって」
そう言うとタクヤは、両手を地面に向け、
『ウインド』
タクヤは空中に浮かびそのまま上昇した。
「どうだ、すごいだろ!」
「なに馬鹿なことしてんの!!はやく降りて来なさい!!!」
「平気平気!」
と余裕をかましていたが、バランスを崩し落ちてきた。
私はすぐにでも回復してあげれるように準備をした。




