連係プレー
「それじゃあエルゼあれを出してくれ」
「分かったわ」
あれ?あれとは一体何のことだ?と思っていると、エルゼが懐から小さな玉を出した。そして、
「解」
エルゼが言った瞬間、その玉は光りだした。
「!それは魔力封印」
魔力封印?なんだそれは?
「あぁこの前作ってくれた物だよ」
瞬間、タクヤにどんどん魔力が入っていくのを感じた。おそらく前に魔力をあの玉に封印していたのだろう。と言うことはこれでタクヤが以前のようにスキルが…
「これでも魔力が限られるから無闇にスキルを多用できないな…」
「私は十分すぎると思いますが…」
「まぁエルゼが言うなら大丈夫か…じゃあ作戦を説明すっか」
そう言って私達は円になった。その内容は、私達初めての連係プレーだった。おそらくこれが最後の戦いになるだろうと私は確信した。そして作戦を説明し終わるとエルゼが、
『魔力転送』
私とポピィンちゃんとカルエにタクヤの魔力が入ってきた。しかも大量にだ。あよそ私の全魔力の半分くらいだろう。そして魔力が行き渡った時、
『テレポート』
サルエと魔王が到着した。
「とうとう儂を怒らせたな。貴様ら全員殺してやる!」
「そう来なくっちゃ」
とタクヤはいつも通りの笑顔で言った。
『ヒーリング』
「ありがとマミィちゃん!」
「おい!ポピィン前!」
「吸収クッション」
斬撃はポピィンちゃんにあたる前に魔道具で威力が吸収された。
「ナイス、カルエ!」
『超圧縮砲』
『魔法威力増加』
『テレポート』
『魔法防御低下』
ドーン
よし入った。見れば片腕はもう使えない状態だ!このままいけば…「う~ん、私的には右手をつぶして欲しかったな」「そう文句言うなポピィン」「そうですよ」と頭の中で声が聞こえた。そうこれはタクヤのスキルの『同調』で、任意の人が頭の中で思い浮かべると、その言葉が頭で聞こえると言うスキルだ。
『超配合技:五属性圧縮』
またタクヤが『超圧縮砲』を撃つ準備をした。「じゃあ引き続き足止め頼むよポピィン」「了解」そう言ってる間にポピィンちゃんがガードの姿勢に入った。
『防御力増加スキル』
すかさずスキルを唱えた。「ありがとマミィちゃん」「スキルの使い方が上手くなっているわねマミィ」「何か照れるなぁ~」「マミィちゃんちょっと一発スキル使うからもう一回よろしく」「分かったわ」そう頭の中で言って、スキルを唱えた。
『攻撃力増加スキル』
『最凶斬撃』
おもいっきり腹を目掛けて放った。そして腹に亀裂が入った。「よしエルゼ今度は腹にテレポートさせてくれ」「分かりましたわ」そして私も、
『超圧縮砲』
『魔法威力増加』
『テレポート』
『魔法防御低下』
腹にテレポートする一瞬前に魔王が即座にガードに入ろうとした。しかしカルエが、
「強制停止」
魔王の動きが止まり、腹に直撃した。さらにポピィンちゃんが「カルエ木の棒お願い」「出来たわよ」
『テレポート』
木の棒がポピィンちゃんに手渡った。「ありがとエルゼ」「私の分までお願いしますよ」「了解」ポピィンちゃんはそのままサルエの所に飛んでいき、頭を想いきり殴った。これで終わりだ。と思ったとき、「止めろポピィン!!」と頭の中で強く響いた。




