国王
「さぁて王国に来ました」
「ほんと便利なスキルね」
「ほんとよこんな事よく思いついたわね」
私達はまたあのスキルで移動してきた。わずか2時間ぐらいで着いてしまった。
「でもタクヤおそらく私達は指名手配されてるはずよ」
「どうして?」
私はなんとなく予想がついた。
「あなたと一緒にいるからだと思うわよ」
「えっ!?私!?」
そう一応ポピィンは魔王なのである。なので国が倒そうとしている魔王と一緒に旅していたら、おそらく私達も一緒に捕まるだろう。
「まぁその辺の対策はバッチリだけどな」
「対策?」
「あぁ。つってもポピィン一人に頑張ってもらうけどな」
そう言ってタクヤはニヤけた。あぁこれはまた変なことをやるなと思っていると。
「任せなさい」
と言って胸を張った。これからタクヤがやる事を知らずに…
「魔王を捕まえたぞー!」
「「「「おぉぉーー!!」」」」
私達は今、王国の中央にある塔の上にいる。そして、
「くそっ!タクヤ!いつかぶっ殺してやる!!」
ポピィンが縄で縛られていた。そうタクヤが考えていた対策とはポピィン|(魔王)を捕まえて、自分は関係ないと言うことである。
「まぁまぁ落ち着きなさいポピィン。あなた任せなさいって言ったわよね?」
「むぅ〜確かに言ったけど…」
「ならタクヤを信じなさい」
すると広場の入り口から続々と騎士が出てきた。そして塔の前まで来ると、担いでいた籠の中から一人の男性が出てきた。すると周りの人達が驚愕の表情を浮かべた。
「驚かせてすまない。私はこの国の国王サタディだ」
国王と言えばこの世界で最も偉い人だ。なぜわざわざ国王が、と思っていると
「やっと来たか。遅いですよ国王様」
「やはり私を待っていたようだな」
待っていた?国王を?だとしたらその為にポピィンちゃんを?
「まぁ話は城で聞こう」
「いや、城に行く前に言っておきたい事がある。俺達は魔王をこうして捕まえたのだから何か褒美があってもいいはずだよな?」
「あぁだからそれを城で…」
「いいやここで決めてもらう。まず褒美の代わりに俺からのお願いが2つある。まず一つ目は、俺たちを城で養ってもらう事。二つ目は、毎朝俺たちを街に出す事。の計2つだ」
「いいだろう。ただし今から城に来てもらう」
「了解。じゃあ街の皆さん明日の朝にまた会いましょう」
そして私達は国王と共に城へ向かった。




