決着
「ちょっと待ってよ!さっきまで居たのが土人形なら何で色がついてたのよ!そもそも隣の人誰よ!」
「分かったから落ち着け、ちゃんと説明するから」
「まずは、土人形からだな。アレは配合技:人物制作って言って、土人形スキルとアートスキルを合わせた技だ。そしてこいつは…」
「私はカルエよ。そして私はタクヤに連れ去られたのよ。体目的で」
「馬鹿!ちげえよ!!お前が高い生産スキルを持ってるから仲間に入れただけだろうが!」
「あらぁ〜照れなくていいのよ」
「別に照れて…」
シャキーン
突然、タクヤの髪が2、3本抜けた。
「貴様ら!まとめて殺してやる!!」
「やれるもんならやってみな!」
黒い騎士との本当の戦いが始まった…
あれから3分は経過した。しかし二人共全く息切れした様子はない。しかしタクヤは防戦一方である。普通あんだけのスキルを使っていたら魔力切れで倒れるはずだが、全くその様子がない。しかしやっとタクヤが動き出した。
「おい、マミィ!足が速くなるスキルってあるか?」
「もちろんあるわよ!」
『脚力増加スキル』
「サンキュー」
『絶対防御』
「カルエ!すぐ物が作れる用意を!」
「おっけーよ」
「さ~て、そろそろ反撃しますか」
タクヤは黒い騎士の方へ走って行った。黒い騎士はタクヤに斬りかかった。しかし、剣ははじかれた。一体どういうことかと思っていると、
「常に体中から風を出して守っているのよ。流石タクヤね」
普通そんな状態で戦闘するとコントロールが出来なくてすぐにとけるはずなのに…もしかして忙しいって言ってたのはこの為?でもあんな短時間でこんな事が出来るわけないのに…しかし、タクヤはやってのけたのだ。でも先程から攻撃する素振りを一切見せずにただただ逃げ待っていた。
『土人形』
タクヤは土人形を一体出して黒い騎士と戦わせ、タクヤはこちらに戻って来て、
「おいカルエちょっと来てくれ!」
タクヤはカルエを呼びヒソヒソと話し始めた。そして話し終わると、カルエは何かを作り始めタクヤはまた戦い始めた。そしてしばらくすると、
「出来たわよ〜」
「サンキュー」
と一瞬タクヤが気を取られた瞬間、カルエの腕が斬られた。私はすぐそばに駆け寄り
『ヒーリング』
「ありがとマミィ…でも先にこれをタクヤに」
そう言ってカルエは、四角い小さな箱を渡して来た。幸い傷も浅かったので、私はうなずきタクヤのもとへ向かった。
「タクヤ!これ!!」
「サンキュー」
タクヤは受け取ると一瞬で黒い騎士の後ろへ回り込んだ。そして背中から何かを抜き取った。そしてすぐ先程渡した物を取り付けていた。すると領主の顔が青ざめていった。
「さぁて、これであんたは負けだぜ領主!」
「クッ…」
領主はその場に倒れ込んだ。そして黒い騎士の体がだんだん砂となって消えていった…




