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遥か昔に封印されし最強術師は頭だけ!?お姉ちゃんを名乗りたい首だけ術師と魔導学園生活の始まりです!  作者: はーにゃ


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第3話 帰還と出立

「はぁ…それで生首女よ、イザナミ何て名前は聞いたことがない。『宵闇の冥界神イザヨミ』…世界中に黄泉の奈落ダンジョンを作り出して黄泉鬼の大侵攻をさせた事で悪神として有名だがな。俺は最初、俺と瓜二つのような見た目に驚いたが、よくよく考えたらイザヨミそっくりじゃねえか!お前、咄嗟に嘘でイザナミとか名乗ったんじゃねえだろうなぁ?」


先ほどの巨大な雷撃の余波も収まり、身体を構成したイザナミと俺が地面に座り込んで対面して話してる…。


…改めて何だこの状況?


「おいハールトよ、じゃから心の声は丸裸ぞ?と言うかの~、あ奴の名前は後世…いや、現在ではそんな風に伝わっておるのか?妾の『黎明の天上神』と真逆の異名を名乗るとはのお。」


「はい?つまりはどういう事さ?てかお前、何で結晶内にいたわけさ?何で首だけなのよ?」


「質問を一気に畳みかけるではないわ!もっと具体的に、何処から質問したいのか考えてから発言せい!」


…何で俺はこいつに怒られてるわけ?そもそも生首のてめえにここまで落とされたんだが?

逆にこっちが怒りたいんだが?


「じゃから心の声は…ってもうよいわ。世界中に黄泉の奈落ダンジョンを作り出したイザヨミじゃが、妾の妹よ。妾と妹のイザヨミとは、それはそれは髪やら頬を引っ張り合いながら、殴り合うほどだったからのお。仲が悪かったんじゃわい。

今存在してる黄泉の奈落ダンジョンは妾を追い詰めるために作りあげた物じゃな。

ふうむハールトの記憶を見るに、かつての様に黄泉の奈落ダンジョンから鬼共が出て来ると言うわけではなさそうだのお。」


その言葉に思わずバアアン!!!と飛び立ち上がり叫んでしまう。


「はぁ!!?その姉妹喧嘩が原因で黄泉の奈落ダンジョンやら黄泉鬼が誕生したってのかい!?」


「いや?むしろ妾が全盛期だった時代は、黄泉鬼などそこら辺の大陸中をウロチョロしておった。それを愚昧のイザヨミが黄泉の奈落ダンジョンを作り、全ての黄泉鬼を格納して支配しおった。いわば黄泉鬼操術とでも言えるもので、世界中の【霊法術師】たちが大慌てよ。そこで妾が出張ったのだが…それこそがイザヨミの奴の狙いよ。妹を妾が手に掛ける瞬間を待ちわびたとばかりに、弱った妾の体を解体するナニソレ封印術式で妾の体がバラバラに。至る場所へ封印されてしもうたわ!!妾なぁ?神に近い存在だからのお!イザヨミもそうじゃが簡単に死なぬのよ。じゃから――魂を切り裂き不死をも殺す剣で止めのあと一歩だったんじゃが~。見事に返り討ちじゃあ!!ぬうわっはっはぁ~!!ごヴぇ!?」


このイザナミと名乗る中々の壮絶な過去話を、笑い飛ばしてる生首頭にゲンコツ!!

頭をさすろうとした手は、見せかけの手なのでスルリと通り抜けていくのが…ちょっとよくわからない光景だ。


「お前なぁ…ちょっとポジティブ思考過ぎない?んで、ここに俺を呼び寄せたのは、その身体探しを手伝って欲しいからか?」


今までなかった場所に何故か行かなければならない、そう感じたのもイザナミが呼び寄せたからだろうさ。


「おお!!話が早くて助かるぞい!ならばさっそく妾の体の『胸』と『右腕』を、何故か保管している聖都の内部にある『セレスティアル魔導学園』にお主は潜入と行こうではないか!!」


「待てやコラぁ!!俺は魔術が使えねえって言ってんだろうがぁ!!それに学費だってバカにならないんだぞ!?」


いきなりこの生首様は何を言っているのだろうか!?

俺が学生だと!?しかも『セレスティアル魔導学園』は最もエリート校で、入学費用もバカにならない!

ほぼお貴族様の学園何だぞ!?

ここからも離れているから、数日はかかる旅の路銀だって必要だ!


「弟ハールトよ?身体能力がやたら高い事を活かして、5等級開拓者と言う微妙な立ち位置でありながら、『奈落レベル:伍断』の40層までこっそり潜って、黄泉鬼討伐時に落とす『黄泉石』…それも『上位級』の高価な代物を蓄えておるのはお見通しじゃぞ?」


そう言えば俺の心の声が筒抜けだったんだったな!畜生め!

実のところ開拓者等級が上がると、確かに様々な恩恵をギルドから受けられるが、それと同時にかなり危険な任務に呼び出される度合いも増えるから、敢えて上げていなかっただけだ。

『奈落レベル:伍断』まで潜れることから、俺の本当の開拓者等級は「3等級開拓者」…いや、対人戦なら身体能力のみで負ける事は…おそらくないから「2等級」レベルはある…と思っていたい。


「それに妾は霊体化出来るから、ハールトの中に入り込んで【術式】を扱う事も可能だぞい。肝心の『マジュツ』とやらもそれで誤魔化せるじゃろう!多分の!!ごヴぇ!?」


「何気色悪い事言ってんじゃボケぇ!!?俺の中に入るだとお!?イザナミお前何意味わからん事を言ってんだぁ!?」


またもや突拍子の無い事言ってるからゲンコツいれちまったよ!!

んでまたもや見せかけの身体だから、頭をさすろうとしてすり抜けてやがるし…。


「あああ!!うるさいのお!!お姉ちゃんのいう事を聞いとけばいいのじゃ!!というかじゃな、この頭のみでは【術式:伊邪那美・八色雷公いざなみ・やくさのいかづち】と言う8つある雷術の内、【大雷・蒼おほいかづち・あお】しか使えんのじゃ。良いのかのお?この爆裂稲妻を『セレスティアル魔導学園』でお披露目する事になったら…只では済まんだろうのお?」


こ、こいつ!俺に脅しをかけてきやがるだと!?頭だけの癖に!!?

しかもお姉ちゃんとついぞ言いやがった!?この頭!!


「頭だけの癖にとは何じゃあ!!お姉ちゃんのいう事を聞かんかい!おら行くぞい!霊体化ああ!!」


そうイザナミが叫び青い粒子の光となって俺の体内に入って来た!?怖いっての!?

そして直接俺の頭に響くように、イザナミの声が届く。


「【そらよく聞くのじゃ。妾の十八番おはこでもあった術式を使うぞい。【術式:伊耶那美・霊水操術いざなみ・れいすいそうじゅつ】…。水を加圧、圧縮し操作する術式じゃ。先ずは片手を前に出して唱えるのじゃ。【天沼矛あめのぬぼこ】とな?】」


「あのさ?気味が悪いんだが?この頭に響くこの感覚g」


「【さっさとやらんかい!!お姉ちゃんの言う事は絶対じゃあああああ!!!!】」


ぐうおおおおお!!!うるせえええ!!?

半分強制的に右手を持ち上げて、俺は唱えた。


「だああ!!今日は厄日だなぁ!?【天沼矛あめのぬぼこ】!!」


…は?俺の右手からあり得ない程の限界まで超圧縮した…水の玉?が現れギュウウウン!!!と何だか嫌な音を立てたと思ったら…


「どわあああああ!!!?」


ギイイイイイイインン!!!!と音速を超える水の細いレーザーが放たれたぁ!!?

それだけじゃない!!この水のレーザーは一瞬でズウン!!と地面や超硬度な筈の黄泉の奈落ダンジョンの謎の構造迷宮をも貫通して…これ俺の手の動きに合わせて水のレーザーが動きやがる!!?


「いやあああああ!!!?止めてええええ!!?そこらの迷宮が切れまくって一刀両断されてるってのおおお!!!?」


「【いやあああああ!!!?何じゃこりゃああああ!!!?は、早く開いた手を握りしめんかい!!!】」


「はあああ!?そんなことしたら俺の手が貫通するだろうがあああ!?」


「【お姉ちゃんの言う事さっさと聞かんかああああい!!!!それで解除されるんじゃああ!!そしてなんじゃこの威力はあああ!?】」


ああ畜生!!何であれ覚悟を決めて拳を握る!!

そうすると…何もなかったかのように一瞬で厄災級のウォーターカッターが消え去った…。

残ったのは取り乱して手を動かしまくったせいで…この広間の結晶もそうだが…


ガラガラガラ…ドゴオオン………。


この黄泉の奈落ダンジョンの遥か上階まで切り裂いて至る場所が削れて落ちた。


「おい…。さっきの【大雷・蒼おほいかづち・あお】よりも凶悪じゃねえの?お姉さまよお?」


「【…弟ハールトの霊力がバカ高すぎるんじゃ…。一先ずお主が落っこちてきた大穴は上昇と下降出来る仕組みになっておる…。出立じゃあああああ!!!!】」


「ぐうおおおおお!!!だからうるせえええ!!?」


そうして俺の中に入り込んだ生首お姉さまと一緒に…俺が落っこちて来た場所の足場が上昇、黄泉の奈落ダンジョンを出た。



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