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第四十七話 壁のない学校

 時間:一週間後


 場所:東京・世田谷区 旧「セント・メアリー・インターナショナルスクール」跡地


一週間前、ブルーホエール・キャピタルがキャンパスを丸ごと買収し、名前を変えた。【澄心未来学園】。


開校記者会見には、数百人の記者が集まり、フラッシュが絶え間なく瞬いている。「澄原さん、これは“受験ビジネス”への参入ですか?」


龍立は壇上に立ち、静かに首を振った。「僕は――子どもたちを“試験マシン”にする方法は知りません。でも、“人間”に育てることなら、少しはお手伝いできると思っています」


「この学校の校長をご紹介しましょう。教育学の世界的権威――ジェームズ・ウィリアムズ教授です」


ジェームズ教授が登壇し、挨拶する。「ここでは、偏差値を見ません。見るのは、その子の“ポテンシャル”だけです」


龍立は、三枚の“切り札”を公開した。


◆第一の切り札:次元の違う教材と教員陣

大スクリーンに映ったのは、GIGAエンターテインメント社長・劉立。「GIGAのゲームエンジンを、そのまま授業に持ち込みます。数学はRPGの攻略コードになる。物理は弾道計算そのものです」




◆第二の切り札:世界へ直結する進学ルート

「世界トップ50大学への“推薦ルート”を整備しました。詰め込み暗記は教えません。才能さえあれば、世界中の大学が放っておかないでしょう」


◆第三の切り札:階級を打ち破る学費

「世帯年収六百万以下の家庭の子どもに関しては、授業料を全額免除。さらに、生活費もカバーするフルスカラーシップを提供します。貧しさが、才能の墓標になるべきではない」


記者会見が終わったその瞬間、相談窓口の電話は鳴りやまなくなった。

法外な塾代に押し潰されそうになっていた親たちは、まるで一本の救命ロープを見つけたかのように、その手を伸ばした。

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