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儚い雰囲気と君の眼差し

次の日、


学校に向かうと玄関に海橋くんが立っていた。


「いい知らせ!!ちょっと来て!!」


そう言われ、私は海橋くんに着いていく。


「見て見て!!」


そう言って海橋くんが指を指した先は


写真部広告の場所だった。


写真部広告前は人だかりでいっぱいだった。


そして、私達が写真部に行くと、


それに気づいた女子がいた。


「雨宮さんめっちゃ綺麗!!」


そう言うとみんなが一斉にこちら向く


「てか海橋くん撮るの上手くね?」


「雨宮さんってめっちゃ自然と似合う!!」


本人の前で感想を言われるのは


少しばかり照れる。


海橋くんの顔を一瞬見たが、


海橋くんも照れているようだった。


そんな中、私の前に立っていた女子が


あることを言ったのだ。


「ねぇねぇ、リクエストしてもいい?」私


が答えようとしたが、


海橋くんが先に答えていた。


「全然いいよ!!」


「うちの学校に鯉いるでしょ?」


「その鯉と写真撮って欲しい...!!」


「出来れば餌あげながら。あと、雨が降ってればいいな...なんて」


その女子はまるで注文の多い客だった。


「全然いいよ!!」


「ありがとう!!」


私が答える間もなく、話は幕を閉じてしまった。


「....うーん」


「今日じゃなくて明日、撮ろっか!」


「分かった。」


なぜ今日じゃなくて明日なのだろうか。


今撮っても充分時間があるじゃないか。


もしかして用事とか?


でもそんな顔には見えない。


やはり海橋くんは不思議だ。






「雨宮さーん!!」


そう言いながら海橋くんが


こちらに走ってくる。


「よし、今日はこの傘ね!!」


そう言って海橋くんは私に透明な傘を渡してきた。


普通のビニール傘かと思ったがただ単に


透明なだけで普通の傘だった。


珍しい。


ていうかこれどこで買ったんだろう...。


普通に欲しいかもしれない。


「さっ、傘さして!!」


そう言う海橋くんだが、


全然雨は降っていないのに傘をさす必要なんてあるのだろうか。


そう思いながらも傘をさした。


すると、タイミングがいいように


雨が降ってきた。


しかも天気雨。


「狐の嫁入りだね!!」


そう言う海橋くんだが


そういえばなんで天気雨を狐の嫁入りと


言うのだろうか。


「なんで、天気雨って狐の嫁入りなのかな」


私がそう呟くと、


「昔の人が晴れてるのに雨が降ったから狐が見せた幻だと思ったんだって!!」


と教えてくれた。


「じゃ鯉に餌あげよっか」


「うん」


そうは言ったものの、


傘をさしながら鯉に餌をあげるのは


思っているより難しい。


というか私は天気雨をあまり好きでは無い。


明るいのに雨が降っているせいで


私は複雑な気持ちになる。


そんな天気雨が苦手だった。


それでも晴れの日の時よりかは


ずっとマシだった。


自然の音があるからだろうか。


そんなことを考えながら餌をあげていると


横から沢山のシャッター音が聞こえる。


だが急にシャッター音が止まった。


私は何かと思い海橋くんの方を見た。


すると海橋くんは


「空を見て」


とただ一言だけ私にそう言った。


私は言われた通りに空を見ると空は先程の


空とは違い、沢山の輝きとともに


虹が出ていた。


あぁ、眩しい。


もう少し雨の時間を楽しみたかった。


「よし、帰ろっか」


私が寂しげにしていると急に海橋くんが


口を開いた。


「え?」


私が不思議そうにしてると


「明日の夜、僕たちが出会った公園に来て欲しい」


海橋くんが真剣な眼差しをしながらそう言った。


「分かった」


「あ、あとこの写真また広告のところに貼っとくから!!」


そう言うとまたいつものように


海橋くんは帰って行った。


さっきの海橋くんは


いつもと違う雰囲気だった気がする。

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