高校卒業したよ!
最終回です。
こんにちは、ナコです! 今日は卒業式でした! 特にお見せするものでもないので、帰り道からスタートです!
「みんなでご飯行かない?」
あさひちゃんが言った。
「そうだね、これからもずっとお友達だけど、今日はひとつの区切りとしてね!」
ミーコが言った。
ということで、私と5人のお友達とで回転寿司屋さんに行くことになりました。世界中を飛び回ってるミーコもさすがに卒業式は来てくれた。良かった。
お店に着くと、かなり並んでいたので外で立って待つことにした。外も人が多かったので、ミーコが私の肩に乗り、その上にサンバサンバブンバボンバが乗り⋯⋯というふうに1列になって場所を取らないよう配慮した。
順番が来た、テーブル席は丁度6名までのようで、ピッタリみっちり席に着いた。6人用でも6人で来るとけっこう狭いんだね。
全員マグロを10皿ずつ食べ、店を後にした。
「さて、これからどうする? 久しぶりにブンバボンバ公園でも行く?」
ゆっこが言った。ブンバボンバ公園とは、サンバサンバブンバボンバが作ったこの辺りで1番大きいアスレチックのある公園である。
みんな思いも思いの遊具に飛びついた。私は何をしようかな。あ、地獄の達人だ! あれで遊ぼう!
『好きな娘を選ぶドン!』
可愛い子がいっぱいで悩むなぁ。んー、よし、カオリちゃんにしよう。
『さぁ、始まるドン!』
案内された部屋に行くと、ナイスバディな女性が立っていた。暗くて良く見えないが、当たりだろう。
「こんにちは!」
いわゆるアニメ声で挨拶をするカオリちゃん。可愛い声だ。
「こんにちは、今日はよろしくね」
私も挨拶を返す。服を脱ぎ、一緒にお風呂に行く私たち。お風呂は明るいので、カオリちゃんの可愛いお顔も見えるはずだ。
カオリちゃん⋯⋯! カオリちゃん⋯⋯!
「ヒゲ生えてるなんて聞いてないよ!」
ヒゲどころか、完全におっさんである。おっさんがあの声出てたのか。
『50コンボ!』
ジョリジョリやめい!
『フルコンボだドン!』
私のほっぺたは真っ赤になっていた。
「おしまい、また指名してね」
この地獄の達人は無料で地獄を味わえるアトラクションなのだ。普段の生活に刺激が足りない人達が遊びに来る。無料で運営されているので、さっきのカオリちゃんも無給で働いている。
よし、次はこれにしよう! ランダム賃貸だ! このアトラクションはランダムで賃貸を借りて、1日だけ住むっていう貴族みたいな遊びが出来るの!
「じゃあここね〜」
係員さんの誘導でワームホールに向かう。ワームホールで飛ばされた私は、四方を壁で囲まれた空間にいた。
「1畳、高さ2mで屋根付き。電気なしトイレなしドアなし。食べ物は1日1回コピー用紙6枚
飲み物は雨漏りするまで我慢」
ここで1日はなかなかつらいな。
「誕生日はコピー用紙にツナマヨ包んであげる
お布団などない。もちろん床もないよ」
今日誕生日じゃないんだよなぁ。誕生日だったらよかったのに。
やがて24時になり解放された。みんな入口にいる、待たせちゃったかな?
「お待たせー! みんなは何で遊んだー?」
そう言いながら私は合流した。
「私は競馬」
ゆっこはギャンブルが好きなのだ。
「私は競艇」
あさひちゃんもギャンブルが好きなのだ。
「私はゲームセンター」
ミーコは世界のゲームセンターを回るほどのゲームセンター好きなのだ。
「私は賭け麻雀」
サンバサンバブンバボンバはいつも麻雀をやっている。
「私は田植え」
麤珠美も答えた。時期早くね?
まあ、みんな楽しめたみたいだし、良かった!
「帰ろっか!」
私の号令で皆爆散し、家に着いた。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。ナコの卒業を区切りにここで一旦完結とさせていただきます。
早いうちに「ナコの街 社会人編」が始まるので、お楽しみに!
前作とは真逆なハッピーな終わり方が出来て良かったです。