夜の雨
分類上詩にしましたが、詩と呼んでいいのかはいつも迷います。
音をたてて、雨が降る
雨の音だけが聞こえる
起き上がる力はなく、今夜も頭痛で眠れない
雨の音を聞くのが好きだった
雲を眺めるのも好きだった
子どもの頃は子どもの頃の、青年期には青年期の
それぞれの不安に潰れていた
夜が明けて新しい一日がくるのが怖いと思っていた
いつも期待より明日への恐怖があった
今もそれは変わらない
大人になれば怖くないと思っていた
そんなことはなかった
明日がくることは、やはり怖い
それでも
眠ろう
夜が明けてしまう前に
雨の音が聞こえる
星は見えない
今夜、雨の音だけが優しい