火を起こしたかった……
毎日書かんと書けなくなりますね。
二次の方更新せんとかなぁ……。
人間ってすごい生き物なんだなって思う。
生きていくために知恵を使い、挑戦と失敗を繰り返した上でより良いものを作っていく。
それは日々の生活の質を向上することに貪欲だからだろうか?
より良い生活を送りたいからだろうか?
楽をしたかったからだろうか?労働を減らしたかったからだろうか?
俺は思う。
「……俺、本当に何も出来ないんだな」
生きるためだと。
***
普通科の高校に進んだ場合、専門的な勉強は大学からになる。
その専門的な内容を学ぶ大学を選ぶために、選ぶことが出来るようになるために行くのが普通科の高校だと思う。
更に言えば、その普通科の高校で成績が悪い文系ともなれば持っている知識は限られてくる。
本は読む方だった。だがたくさん読んでいたわけではないし、なにより雰囲気で大雑把に読んでいたから詳しく内容を読み込めてはいなかった。
故に。
「火ってどうやってつければいいんだろ……」
火をつけることが出来なかった。
今の状況としては、一人で知らない土地を彷徨い、生きているようなもんだ。
自給自足ってことでサバイバルなんかでやってる、棒を擦り付けて火をつけるやつ。名前は知らないっつーか名前とかあるんだろうか。
とにかく、火をつければ夜も明るくなるだろうと、やってみたのだが全くうまくいかない。
「おいルル、お前夜とかどうしてるんだ?」
「キュウ?」
ここで出会った奇妙な生き物、ルル。
この鳥もどきに言葉が通じているのかどうか、イマイチ分からないが、反応がある分一人よりマシなのはわかる。
……独りぼっちってのは、存外に辛いものがあるからな。
昔、というか高校一年のことだから二年前だが、学校を辞めようと思っていた時期があった。
他人とのコミュニケーションが嫌悪感しか感じなかったからだ。まあ、その時出会った人物が運悪くそういった関わりたくない人種ばかりだったってのもあったと思う。
家族以外の誰もを遮断して、社会から孤立していたあの時。
独りというものを知った。
つらかった。独りが良いなんて簡単に口にしていたけれど、思っていたような解放感は最初だけで、途中からは虚しさと、何をしているんだろうって自分への困惑に満ちた日々だった……
「キュ!」
最近は事あるごとに過去を思い出している気がする。
ようやく落ち着いてきたんだろうな。多分。
「何?暗くなったら寝ている?……俺と一緒か」
「キュウ、キュ~!」
「抱き着いています?いや、やめろ?今日から別々な」
「キュ?!」
どうしてって……そんな愕然とした表情浮かべても嫌だ。それより今まで一緒に寝ていたってのが既に嫌だ。
確かにこれまで、コイツとは一緒に行動してきた。
だがそれはなし崩し的にである。行動したかったわけではない……。
け、けどまあ、ここで別れるのもあれだし、今まで一緒に化け物共と戦い……とは言い難いだろうが良い思いをしてきた仲だ。抱き着くのは勘弁してほしいけどね。
今俺が火を起こそうとしているのも、その化け物共が関係している。あの骨だったり、鬼だったり、犬だったり虎だったり竜だったり……全部絵でみたのとは比べ物にならないくらいにはおぞましかったり気色悪かったりするのだが、奴らの中には極上の蜂蜜やらジュースやらに似ている風味の液体を吐き出す特性があるので、一時期は躍起になっていたものだ。
そんな化け物共だが、間違いなく沼がなければ俺もルルも殺されている。
いや、もう惨殺というか、圧殺というか、なんというか……鬼なんかは食べたそうにしてるし、竜とか完全に食い殺す気満々だし……骨が一番マシだな、骨ぶん回してくるだけだし……うん。
ルルみたいな奇天烈な生き物もたまに見かけるが、全員体の色がピンクと黒の半分ずつだったり、左右の羽根の色が違っていたりと、ルルよりも酷い生き物ばかりなので素通りするようにしている。だって襲ってきたら怖いじゃん。
こんな化け物共の住処とも言うべき森に一人、人間がいるわけだが、夜も化け物に襲われるかもしれないという恐怖を考えてしまったのだ。
一度考えだすと止まらなかった。この瞬間にも後ろから化け物が襲ってくるかもしれない……まあ沼なんだけど……不意をつかれるとすぐに死ぬ。ぐちゃぐちゃにミンチにされてお終い。
自分の体が紙みたいに切り裂かれる、豆腐みたいに潰される、人が食事するように食べられる……恐怖を感じた。
だから、火くらい焚いておこうと思ったんだが……
「ぜ、全然つかない……」
「キュ~?」
「いや、何やってんのって火を起こそうとしてんだよ。あ、火を知らないのか……こんなのでなー」
ルルからすれば、木の棒を地面に擦り付けているのは奇妙に見えていたんだろう。奇妙な生き物に奇妙に思われる俺。それだと俺が奇妙な奴になっちまうな。やめよう。
ちなみにだが全部紫色だ。この紫色……恐らく毒……が悪いんじゃないか?
ルルに棒で炎の形を見せる。
すると……
「キュウー!!」
「おわッ!?」
ルルが口から何か吐き出した。
その何かは、紫色をしていた炎のような何かで。
「キュキュ?!」
「おい、待て……森燃え始めたぞ!?」
目の前の木々が全て、燃えるように焦げ臭い匂いを漂わせていた。
こんな文章でも読んでくれる方がいると嬉しい。